70回の節目を迎えた「全国こけし祭り」が6日、伝統こけしの産地、大崎市鳴子温泉で始まった。主会場の鳴子小体育館には、伝統こけしや新作こけし約2400本がずらり。全国から訪れた老若男女のこけしファンが作品を買い求めたり、工人の実演を間近で見学したりしている。7日まで。祭りは、こけし研究の第一人者でもあった童話作家・深沢要の歌碑「みちのくは遥かなれども夢にまでこころの山山こころのこけし」が温泉神社境内に建立されたことを記念し、1948年に鳴子こけし祭りとしてスタート。次第に鳴子系こけし以外の伝統こけし10系統作品も集まるようになり、1953年に改称した。早朝から会場周辺に並んでいた来場者は、開場と同時に目当ての出店や即売コーナー、コンクール審査品や過去に最高賞を受賞した名誉工人の作品が並ぶ予約コーナーなどを訪れ、こけし一本一本をじっくり吟味。招待工人が直売する「こけし横丁」では〝推し〟の工人と会話を楽しみながら作品を購入していた。