紅葉の名所として知られる大崎市鳴子温泉の鳴子峡が、見頃を迎えている。心配された夏の猛暑や水不足の影響は見られず、カエデやブナなどが赤や黄、オレンジ色に染まり、訪れた人たちを楽しませている。
 大崎市消防団の消防演習は18日、田尻中グラウンドであり、市内7支団(古川、松山、三本木、鹿島台、岩出山、鳴子、田尻)の精鋭約1000人が技術向上を図り、火災や自然災害に備えた。団員たちは服装と資機材の点検、小・中隊単位での隊列行進、火災発生を想定した小型ポンプ操法とポンプ車運用など日頃の訓練成果を発揮。伊藤康志市長、日向裕昭大崎広域消防本部消防長らが見守る中、指揮を担う幹部の号令が響き、会場は緊張感であふれた。参加全団員による分列行進では、内田博美団長を先頭に団旗、幹部、団員の順で一糸乱れぬ動きを披露。締めくくりに「火の用心三唱」で気勢を上げた。

 大崎市岩出山の国指定史跡・名勝「旧有備館および庭園」で、秋のライトアップが始まった。闇夜に主屋(御改所)と紅葉を照らし出す幻想的な光景が、訪れた人たちの目を引いている。ライトアップは11月1~3日と8、9日も行われる。ライトアップは春と秋の恒例行事で、秋は紅葉シーズンに合わせて実施。通常午後5時までの入館時間を延長し、主屋と庭園の紅葉を館内照明やLEDで照らしている。主屋は池の水面に樹木と共に上下反転した姿で映る様子から「対影楼」と呼ばれ、仙台藩の儒学者、佐久間洞巌(1653~1736年)による扁額も館内に掲げられている。
 任期満了に伴う知事選は26日に投票が行われ、即日開票の結果、現職の村井嘉浩氏(65)が新人4人を破り当選した。連続6選は県政史上最多。村井氏の多選の是非が焦点になり、元自民党参院議員、和田政宗氏(51)に追い上げられたが、5期20年の実績を訴え、史上最多タイの5氏による混戦と保守分裂の選挙戦を制した。村井氏は出身母体の県議会自民会派のほか、県内全35市町村長の支持を取り付けた。自身初の保守分裂の選挙戦となったが、人工知能が質問に答えるユーチューブライブを開設するなどして自動車関連企業誘致と集積化による県内総生産額向上や財政健全化、震災復興、医学部新設といった5期の成果を訴えた。

古布を塗料代わりに組み合わせた布絵の展示会が、大崎市松山酒ミュージアムで開かれている。出展したのは市内の布絵サークル「遊湯」。初の作品展に向け、結成から1年半かけ創作に打ち込んできた成果を披露している。11月3日まで。遊湯は、同市古川北町の型絵染作家、熊谷友美恵さん(81)が鳴子温泉の別宅で主宰するヨガサークルの仲間と宮城いきいき学園大崎校第29期生同期に声を掛け、昨年4月に7人で立ち上げた。みんな布絵は未経験だったが、岩手県の布絵作家、三達屋珂悦さん(81)の指導を受けて上達。活動を続ける上で励みの一つとして打ち出したのが、自主企画展だった。展示したのは三達屋さんの作品を含む28点。綿やかすり、ちりめんの色や風合いを生かして描いた風景や人物が独特の温かみを醸している。このうち「青春」と題した作品は、1月に急逝した会員の佐藤律子さん(同市古川福浦)の遺作で、雪山を滑走するスキーヤーを表現した。
 「遠田郡小・中学校音楽祭」(美里、涌谷両町教委主催)が17日、美里町文化会館で開かれ、両町の児童生徒が日頃の練習成果を発揮して素晴らしい合奏、合唱を披露した。

 「日本モンゴル文化交流コンサート」が19日、大崎市鎌田記念ホールで開かれ、モンゴルと日本の歌手、演奏者が両国の民謡や伝統楽器を響かせた。同市日本モンゴル文化交流会が主催。チケット収益金の一部はモンゴルの教育振興のほか、車椅子1台の購入費に充てられ、車椅子はNPO法人大崎タイムス福祉部に寄託された。モンゴル出身者や宮城県在住者合わせて8人が、馬の毛2本を弦とするモンゴルの民族楽器「馬頭琴」や伝統的歌唱法「ホーミー」、中国の伝統弦楽器「古箏」のほか、尺八や三味線といった日本の伝統楽器を演奏した。果てしなく続くモンゴルの草原を駆け抜けるような優雅な演奏と歌声で聴衆を魅了。古箏の独演では、両指で激しく細やかに弦をかき鳴らした。
 1日に始まった赤い羽根共同募金に伴い、大崎市社会福祉協議会鳴子支所は18日、木の葉が赤や黄色に色づき始めた鳴子峡で募金活動を行った。鳴子小中の生徒も参加し、観光客から浄財を募った。鳴子峡での募金活動は、秋の観光シーズンに合わせて毎年実施しているもので、生徒たちは統合前の鳴子中時代から参加している。この日は、環境福祉委員の6人が引率の教員や社協職員と共に赤いウインドブレーカーを身に着け、「赤い羽根共同募金活動をしています」「ご協力をお願いします」と呼び掛けた。

 「おおさき産業フェア2025」(17~18日、タカカツアリーナ大崎=大崎市古川総合体育館)で、出展企業の中から優れた技術、製品を表彰する「ドクター・ホッキー賞」に、「トラスト・メカ」(加美町、越後浩代表取締役)の小型万能包装機「パケッチシリーズ」が選ばれた。主催するおおさき産業推進機構の堀切川一男理事長が、トロフィーなどを贈った。小型万能包装機は、農産物や水産物などの袋詰めを自動化した機械。野菜や魚など、人の手で行うことが多い作業の省力化を可能にした。同社は初出展で同賞を受賞した。
 秋の風物詩「おおさき古川秋まつり」は19日、大崎市古川中心街であり、呼び物の「大名行列」が目抜き通りに時代絵巻を描いた。「大名行列」は旧園社(現祇園八坂神社)別当として伊達家ゆかりの男児を迎えた行列を再現したもの。地元2保存会のうち「中里後陳(ごじん)」約90人が馬上の稚児をはじめ、あでやかな姫、裃姿の侍らに扮し、市役所近くの商業施設「醸室(かむろ)」前からJR古川駅前まで1㌔ほどの道のりを「下に、下に」の掛け声に合わせて練り歩いた。

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