古布を塗料代わりに組み合わせた布絵の展示会が、大崎市松山酒ミュージアムで開かれている。出展したのは市内の布絵サークル「遊湯」。初の作品展に向け、結成から1年半かけ創作に打ち込んできた成果を披露している。11月3日まで。遊湯は、同市古川北町の型絵染作家、熊谷友美恵さん(81)が鳴子温泉の別宅で主宰するヨガサークルの仲間と宮城いきいき学園大崎校第29期生同期に声を掛け、昨年4月に7人で立ち上げた。みんな布絵は未経験だったが、岩手県の布絵作家、三達屋珂悦さん(81)の指導を受けて上達。活動を続ける上で励みの一つとして打ち出したのが、自主企画展だった。展示したのは三達屋さんの作品を含む28点。綿やかすり、ちりめんの色や風合いを生かして描いた風景や人物が独特の温かみを醸している。このうち「青春」と題した作品は、1月に急逝した会員の佐藤律子さん(同市古川福浦)の遺作で、雪山を滑走するスキーヤーを表現した。