教育旅行の一環で宮城県を訪問している台湾・台北市の高校生が11日、古川工業高を訪れた。台湾の高校生たちは授業を見学したほか柔道も体験し、言葉の壁を越えて親睦を深めた。古川工業高を訪れたのは台北市内の工業高校2校、商業高校1校の生徒計11人と教職員、台北市政府教育局職員計4人。歓迎セレモニーでは英語と日本語によるメッセージ、土産を交換。また、台湾の生徒は弾き語り、古川工業高の生徒はストリートダンスのパフォーマンスをそれぞれ披露した。その後、武道場に移動して柔道を体験。台湾の生徒たちは道着に袖を通し、一本背負いに挑戦。柔道部員からつかむ場所や体の動かし方を教えてもらった後、実際に部員を相手に技を仕掛けた。すぐにこつをつかんで部員を豪快に投げる生徒がいれば、相手をうまく背負うことができずに四苦八苦する生徒もいた。
 色麻町の加美農業高に11日、生徒たちが栽培した農産物が並ぶ無人販売所「加美農マルシェ」がオープンした。毎週水曜、〝加美農ブランド〟の新鮮な野菜や果物が手頃な価格で購入できる。生徒たちが手掛けた野菜や果物、加工品はこれまで年7回の校内販売会で保護者らに売ってきたが、30分ほどでほぼ完売する。無人販売所は、生徒が丹精込めて育てた農産物を通じて地域とのつながりを図ろうと企画した。無人販売所は、敷地内の草花ガラス温室前に開設。教諭らが製作したテント内の木製棚に、農産物がずらりと並ぶ。袋入りキュウリやミニトマト、レタス、キャベツ、ブロッコリー、葉ワサビなどは100円から販売。特大ハクサイも250円とお買い得。このほか、花苗や木酢液もあり、今後は同校で収穫したリンゴのジュースも販売する予定。価格は全て税込みで、現金を牛乳の輸送用容器「集乳缶」に入れる。

 第8回ジバート展(運営委員会主催)が、大崎市民ギャラリー・緒絶の館で開かれている。大崎市を中心とした県内ゆかりの作家25人が絵画や写真、彫刻、陶芸などを展示しており、訪れた人たちは個性が感じられる作品をじっくりと鑑賞している。16日まで。タイトル名は、「地場・磁場」と「アート」を組み合わせた造語。地元に根差した作品が磁場となって多くの人を引き寄せ、若手の発掘や地域の活性化につなげたいという思いが込められている。会場にはジャンルを超えた131点を展示。絵画2点で、目に見えない境界や戦争責任への抵抗感を表現した荒伸治さんは「うまく描くより心からの声を大切にしたい」と話していた。
 加美町西小野田小は10日、町内の鳴瀬川河川敷でアユの稚魚を放流した。同校は統合に伴い来年3月で閉校するため、西小野田小としての稚魚放流はことしが最後。3、4年生合わせて17人がアユの成長を願いながら川に放した。7月1日のアユ釣り解禁に向け、町と鳴瀬吉田川漁業協同組合が行っている放流事業の一環。同校では毎年、自然体験学習として4年生が参加していて、ことしは閉校前の思い出づくりにと3年生9人も加わった。用意された稚魚は10㌢ほどに育った3000匹。稚魚が数匹入ったバケツを静かに水面につけ、川の中をすいすいと泳いでいく姿に手を振るなどして見守っていた。

 県の本年度主要施策について、県と大崎地区選出県議による意見交換会が9日、大崎市古川のアインパルラ浦島で開かれ、県担当者が各分野の現状と課題について県議の質問に応じ、対応策や今後の方針を示した。その中で5月31日の大雨による管内の被害に言及し、被害額は1億円余に上ることが報告された。今後の政策立案に生かすのが目的。県北の地方機関代表ら25人と県議6人が顔をそろえ、北部地方振興事務所や北部保健福祉事務所、北部教育事務所など4機関が主要施策をそれぞれ紹介した。5月31日の大雨による管内の被害については、農作物と農業用・林道関係施設、河川、道路で浸水、崖崩れなどが確認され、被害額は1億100万円。今後の調査で被害額はさらに拡大する可能性があるという。
 大雨を想定した総合防災訓練が7日、大崎市松山地域であった。避難や応急手当の訓練を行ったほか、スマートフォンを使い災害や事故の状況を映像で119番通報する大崎広域消防本部の新しいシステムについて話を聞き、理解を深めた。松山地域では昨年から、地域を三つに分け3年計画で大雨、水害に対応する訓練を行っている。ことしは長尾地区と金谷地区が対象で、総勢約130人が参加した。訓練は、大雨で市が特別警戒本部を設置し全域に警戒レベル4「避難指示」を発令した、という想定で実施。松山総合支所は現地特別警戒本部を置き情報収集などに当たり、自主防災組織は住民に避難を促すなどした。映像通報システムは、大崎広域消防本部が5月に運用を開始。同本部通信司令センターから応急手当の方法を現場に伝えることもでき、訓練では志田分署の消防職員がスマートフォンでセンターとつなぎ、動画で心肺蘇生法の手順を指導する様子を紹介した。

 一般から募ったおむすびのレシピ1位を決める「『おむすび王』決定戦」が7日、美里町で開かれた。オオバや南郷味噌、ソーセージなど町産食材の特長を生かしたおむすびを考案者が自ら調理。最終審査で1位に輝いたのはシソ巻きおむすびで、来月上~中旬に商品化し、同町の農産物直売所「花野果市場」で販売される予定。レシピと完成品の写真による一次審査で5点に絞った。味に加え、いかに短い時間で作れるかもポイント。残ったのは、生産者が少なく希少な南郷味噌のほか、南郷糸みつばやサバ水煮、自家製青大豆を使ったおむすびで、1個当たりの調理コストは79~188円。決定戦は「活き生き田園フェスティバル」会場の野外活動施設で開催し、考案者5人が10分間で5人分のおむすびをにぎった。フェスティバル実行委の戸羽康雄委員長や相澤清一町長ら5人が試食したほか、来場者がレシピと調理コスト、写真を基に投票した。初代おむすび王に輝いたのは小牛田農林高総合学科3年、佐々木美羽さん(17)=大崎市=の「しそ巻きをおにぎりにしちゃいました♡」。油で揚げて砕いたオオバと天かすを硬めに炊いたササニシキに混ぜ、南郷味噌をベースとする甘みそを包み、香ばしさとさくさくの食感を打ち出した。1個当たりの食材費は138円という。
 日本刀展示会「目で観る刀の教科書展」が7日、大崎市役所と地域交流センター・あすもで始まった。市役所本庁舎供用開始記念で企画の2023年以来2年ぶり。15日まで。平安時代以降の名だたる業物300点余りを展示。「触れる体験」や専門家の講演もある。市と日本刀剣博物技術研究財団の共催、ブレストシーブ(大阪府茨木市)協力。目玉は仙台藩祖伊達政宗ゆかりの本打刀「大倶利伽羅広光」=重要美術品=、名工粟田口吉光が鍛えた短刀「乱藤四郎」、蜂須賀家伝来の打刀「蜂須賀虎徹」など。初日は400人以上が庁舎前に行列をつくる盛況ぶりで、中には夜明け前から並ぶ人も。

 古川盆栽同好会の展示会が6日、大崎市民ギャラリー・緒絶の館で始まった。サツキをはじめ、会員6人が大切に育ててきた約30鉢の中には樹齢50~60年の作品もあり、訪れる人たちは手間暇を惜しまぬ愛情から生まれる美しさに目を見張っている。8日まで。針金で幹を矯正してくねらせ枝葉で棚を作る旧来型のほか、近年は一方向に流れるように見える新しい形も増えているという。会場には一つの鉢に異なる木を配したり、あえて枝の一部を枯らしたりして野趣あふれる世界観を演出したものや、挿し芽から育てた細いサツキの木までバラエティーに富んだ盆栽が並び、来場者を楽しませている。
 「第3回おおさきドリーム杯ママさんバレーボールシニア親善大会」(大崎市ママさんバレーボール連盟主催、大崎タイムスなど後援)は1日、タカカツアリーナ大崎(大崎市古川総合体育館)で開かれ、地元古川のONESが初優勝した。45歳以上の女性で編成するチームによる9人制の大会。健康づくりや近隣市町の女性の交流などが目的で、今回は大崎市、登米市、富谷市から7チームが出場した。開会式では、前回大会を制したBerry berry(大崎市古川)が優勝杯を返還。石越クラブ(登米市)の三浦地久子主将が選手宣誓を行い、堂々と戦い抜くことを誓った。

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