闇夜に浮かぶ主屋と紅葉
大崎市岩出山の国指定史跡・名勝「旧有備館および庭園」で、秋のライトアップが始まった。闇夜に主屋(御改所)と紅葉を照らし出す幻想的な光景が、訪れた人たちの目を引いている。ライトアップは11月1~3日と8、9日も行われる。ライトアップは春と秋の恒例行事で、秋は紅葉シーズンに合わせて実施。通常午後5時までの入館時間を延長し、主屋と庭園の紅葉を館内照明やLEDで照らしている。主屋は池の水面に樹木と共に上下反転した姿で映る様子から「対影楼」と呼ばれ、仙台藩の儒学者、佐久間洞巌(1653~1736年)による扁額も館内に掲げられている。
日頃の活動成果披露
第58回大崎市古川市民文化祭(市文化協会、市教育委員会主催)が25日、開幕した。村田工務所パタ崎さんHallおおさき(大崎市民会館)では28団体が楽器演奏や合唱、さまざまなジャンルの踊りを披露。市図書館では、想像力豊かな生け花や多彩な作品が展示された。市図書館ではダリアやリンドウ、フウセンカズラなどを流木に生けた大きな生け花が来場者をお出迎え。花芸安達流、龍生派古川支部、池坊紫苑の会が季節の花を組み合わせ、基本を守りつつ個性を表現したものや、型にこだわらず自由に生けた作品が会場を彩っていた。
障害児(者)向け診療開始
知的障害や発達障害など一般歯科の受診が困難な障害児(者)向け診療が16日、大崎口腔保健センター(大崎市古川南町)で始まった。大崎・栗原医療圏では初めて。心身の状態に応じて適切な治療を施すほか、より専門性が高い歯科医療機関への橋渡しも行う。運営を担う大崎歯科医師会によると、これまで障害児(者)が受診可能な県内の歯科医療機関は東北大病院など4カ所(仙台医療圏3、石巻・登米・気仙沼医療圏1)にとどまり、大崎・栗原医療圏の患者は遠距離通院を余儀なくされていた。障害児(者)対象の歯科検診でも、口腔内に疾患を抱えやすい傾向が浮き彫りに。要治療にもかかわらず、症状を訴えられなかったり、診察台に落ち着いて座っていることができなかったりすることが主な原因という。こうした実態を踏まえ2019年、県立古川支援学校(同市古川飯川)PTAが市に対し診療体制確立を求めて陳情。市は歯科医師会との連携で検討協議会を立ち上げ、関係機関ぐるみで施設、人員態勢を整えてきた。
多様性社会実現へ
多様性社会実現への取り組み「持続可能なまちづくりシンポジウム」が5日、大崎市役所であり、参加者たちは性別、国籍、障害の有無などを超え、互いに尊重し合う地域の将来像について考えた。市主催で県が共催。NPO法人ファザーリング・ジャパン東北の竹下小百合さんが講話で「アンコンシャス・バイアス(無意識の思い込みや偏見)」への気付きを促した後、参加者同士がグループに分かれて意見交換した。公募で集まった参加者は市民ら約50人。年齢、職業とも幅広く赤ちゃん連れの主婦の姿も。意見交換では、市に対し「市街地は保育施設や学校が近く、子育てしやすい」「『おおさき日本語学校』開校など外国人受け入れに積極的」と前向きな見方があった一方で「共働き家庭が多く、子どもの居場所確保、男性の育児参加はまだ道半ば」「お年寄りや体の不自由な人がひきこもりがち」「小学校廃校で地域コミュニティーが以前より希薄に」など改善を求める声も出た。
NPO法人へ新米120キロ
大崎市古川西荒井の農業組合法人、西荒井ファーム(相澤信夫代表理事)は19日、市内で子ども食堂や学習塾を運営しているNPO法人Synapse40(シナプスフォーティー、千葉繁美代表理事)に、新米120㌔を寄贈した。コメの寄贈は昨年に続き2度目。米価高騰で運営に苦しむ市内の子ども食堂を支援するのが狙いで、「中高生が提供するOneコインカフェ『Caffe neppappe』」の定例会に合わせ、「つきあかり」と「もえみのり」の玄米を60㌔ずつ贈った。同カフェは、シナプスフォーティーの無料塾で学ぶ中学生が地域へ恩返ししようと、2018年にスタート。食の安全を考え1年間の登録制で、市内各地で月1回開いている。
日常で感じた思い発表
北部管内中学校弁論大会(北部教育研究会国語研究部会主催)が2、6、9の3日間、大崎、栗原両市の3中学校で開かれ、大崎地方と栗原市合わせて25校の代表27人が日常生活で学んだ事柄や感じたことを発表した。大崎地方18校と栗原市7校の代表各1人(築館中と若柳中は各2人)が5分以内で発表。管内の学校長らが審査した。このうち大崎東地区の大会は6日に鹿島台中で開催。8校の代表が、車椅子を利用する家族との暮らしを通して気付いた障害への理解や障害の有無を問わず挑戦し輝ける社会の実現、稲作の苦労に透けて見える食糧の大切さ、部活動を通じた成長などについてそれぞれ語った。
古川商議所 1号議員 無投票当選
任期満了に伴う古川商工会議所1号議員選挙は17日に立候補が締め切られ、立候補は定数と同数の50となり、無投票で当選が決まった。部会選任の2号議員(定数15)、会頭選任の3号議員(同5)は選出が終わっており、議員構成が決定した。会頭以下、新役員を決める臨時議員総会は、11月4日に開かれる。1号議員は今回の改選から定数が10増となった。4日の臨時議員総会では会頭選出後、1人増の3人となる副会頭のほか、専務理事、常議員、監事を選ぶ。

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