大崎市民病院鳴子温泉分院は10月30日、地域の公民館を会場としたオンライン診療を県内で初めて鬼首地区公民館で始めた。降雪が多い地区からの通院負担を解消するとともに、患者や地域住民が交流する場となることも狙いとしている。同分院のオンライン診療はこれまで、自力通院が難しい施設入所者や在宅療養者に限って行っていた。鬼首地区公民館での取り組みは、同地区在住の通院患者を対象に、月1回実施。高齢者が多いのに加え、同分院まで10~30㌔の距離があり、冬場は大雪で通院が1日がかりとなることもあることから、医療アクセス向上を図ろうと開始した。初日は普段バスや家族の送迎などで通院している患者3人が公民館を訪れ、初めてオンラインで受診。看護師から円滑な通話などで支援を受けながら、担当医師から体の調子を聞かれたり、薬の飲み方について指導を受けたりしていた。