大崎市独自のササニシキ系ブランド米「ささ結(むすび)」を味わう新米試食会が2日、市役所であり、米穀流通業者や提供する飲食店主らが2024年産の販売解禁よりも一足早く出来栄えを確かめた。市、古川農協などでつくる「大崎の米『ささ結』ブランドコンソーシアム」主催でブランド誕生(15年)以来の恒例事業。湯気が立ち上る炊きたてと大きなおにぎり、冷めても変わらない食味が好相性のにぎりずしにして振る舞い、試食会場の屋内広場「パタ崎さん家(ち)」はおいしそうな香りに包まれた。目も舌も一流の〝米のプロ〟たちを驚かせたのは、夏の暑さにも負けず品質を保つ高温耐性。「おいしい」「100点満点」などと評しつつ、どの顔も安堵の表情に。生みの親の永野邦明さん(元県古川農業試験場長)も「温度変化に対する強さを発揮し〝健康的〟に生育できた」と太鼓判。「ささ結」は今秋デビュー10年目。品種転換を促す市の補助金、さらに記録的猛暑で高温耐性を証明したことも追い風となり、24年産の作付面積は228ヘクタールと前年比約2倍に拡大。ササ系復権の旗頭として期待感が増す。