科学実験を通して防災について学んでもらう「防災エンスショー」が18日、美里町中埣コミュニティセンターで開かれた。東日本大震災から間もなく13年となり、記憶の継承が課題になりつつある中、住民約60人が日頃の備えを改めて考えた。同町本小牛田、青生、中埣3地区のコミュニティセンターが各地区の住民を対象に合同で実施。サイエンスインストラクターとして全国で公演している阿部清人さん(60)=仙台市=を講師に招いた。阿部さんは「日本の面積は世界の0・28%にすぎないが、地球をつくる十数枚の『プレート』と呼ばれる皿のうち4枚がひしめき合っていて、常に動いている。そのためマグニチュード6以上の地震5回のうち1回は日本で起きている」と述べた。
 大崎市古川第三小(児童数731人)の伝統活動「三小太鼓」の引き継ぎ式が17日、同校体育館であり、4~6年生の現メンバーと3~5年生の新メンバーが保護者らの前で演奏を披露し合った。三小太鼓は開校4年目の1985年、教職員らが作った「掛け声と和太鼓のための三小太鼓」が始まり。学区内の古川稲葉地区に伝わる神楽太鼓と衹園八坂神社の衹園小太鼓をモデルにしたもので、当初は4年生のみが演奏していた。87年から続く現在の形は、1~3年生が掛け声、4年生が竹太鼓、5年生が踊り、6年生が踊りと太鼓を担当。毎年3~5年生の希望者が年末から練習を重ね、年明けの校内オーディションで決定したメンバーが、新年度の運動会や学習参観などで演奏する。引き継ぎ式は学習参観の一環で行われ、保護者や教職員、全校児童が見守る中、現メンバー39人が最後の演奏を発表。その後、引き続き踊りを務める5年生6人を除く新メンバー33人にバチを手渡した。新たな39人は練習の成果を発揮し、力強い太鼓の音や威勢良い掛け声を体育館に響かせた。

 県立支援学校小牛田高等学園の生徒が手掛けた藍染め作品の展示会「コゴタブルー展」が、美里町近代文学館で開かれている。1年間の学習の集大成で、グラデーション豊かな作品が目を引いている。自己表現力を高める美術科の授業の一環。全生徒72人が昨春、前回の約1・5倍となる約700株の藍を校内の農園で栽培。収穫した藍の葉を水に漬け込んで色のもとを取り出し、石灰を加えてかき混ぜて染料を作った。作品作りでは大崎市田尻の藍染め作家、山下のぞみさん(55)を招いた。布を三角や四角に折り畳んで輪ゴムや割り箸で止め、染料にもみ込んでから広げると、止めた箇所に染料が染み込まず、幾何学模様が浮かんだ。展示会に並べたのは藍染め作品など約300点。布に置いた藍の葉をハンマーでたたいて染めた「たたき染め」や、3年生が自らの卒業式向けに制作した卒業証書ホルダー、縦約1・2メートル、幅約1・3メートルの布に無数の藍の葉をたたき染めし、巨木を表現した作品が並ぶ。
 県北部の高校で唯一の科目履修生制度「さくらチャレンジ講座」を設けている田尻さくら高で、2023年度の講座が修了した。修了式が14日に同校で開かれ、1年近くの課程を終えて修了証書を受け取った履修生たちが晴れやかな笑みを浮かべた。コロナ禍の影響で昨春、4年ぶりに再開した。大崎地方在住者を中心に47歳から81歳までの49人(平均年齢68・4歳)が社会や音楽、外国語を履修。生徒199人と同じ教室で机を並べ、心地よい刺激を受けながら授業に臨んだ。修了式には32人が出席。須藤博之校長が履修生代表の尾形正宏さん(78)=涌谷町一本柳=に修了証書を贈り、「4年ぶりの開講で手探りの部分もあったが、講座は本校ならではの強みで、今後の教育に生かしたい」と式辞を述べた。

 大崎市鳴子温泉のコメと水を使った日本酒「雪渡り」の発表会が10日、鳴子温泉赤湯の旅館大沼で開かれた。地元で酒店を営む若者の夢から生まれた地酒は、ことしで25歳。集まった〝左党〟たちは地元の料理と共に酒を味わい、節目を祝った。雪渡りは、髙橋酒店(鳴子温泉字坂ノ上)5代目店主の髙橋佳弘さん(51)が20代半ばだった1999年、「酒蔵のない鳴子に地酒をつくりたい」と奮起して知人らに声を掛けたのが始まり。予約購入で酒造りを支える「純米の会」を結成し、翌2000年春、1回目の酒が誕生した。鳴子温泉川渡産の酒米「蔵の華」と花渕山の伏流水を使い、製造は古川高剣道部時代の後輩、新澤巖夫さんが社長を務める新澤醸造店(大崎市三本木)に委託。フレッシュな味わいが人気を呼び、発表会は毎年この時期の風物詩となっている。ことしは1・8リットル瓶500本分を製造し、予約分400本はすでに完売した。
 大崎市三本木の「道の駅三本木やまなみ」で限定販売している日本酒「駅酒三本木」が大好評だ。販売を開始した10日、仕入れていた約500本が1時間余りで完売し、同道の駅を運営する市三本木振興公社の工藤光男社長(71)は「予想していなかった事態」と、うれしい悲鳴を上げた。同酒は、40年以上無農薬でコメを栽培している地元の農家、小関俊夫さんが生産したササニシキの1等米を使用した純米大吟醸。「伯楽星」「愛宕の松」などで知られ、世界酒蔵ランキング2年連続第1位を受賞した新澤醸造店(本社・三本木北町)が醸造した。コメのうまみがしっかり溶け込んでマスクメロンに似た甘い香りが漂う、フレッシュ感あふれる味わいが特徴。名称は、若手経営者らでつくる「三本木未来会議」が命名。ラベルは、三本木文化協会の加藤裕美副会長が書を担い、デザインは同会議の本宮幸太郎会長の会社が作成。地域住民の熱意が込もった「オール三本木」をイメージしたという。駅酒三本木は1000本限定。価格は720ミリリットル入り2500円。次回は3月2日に240本ほど販売する。より多くの人に楽しんでもらいたいため、購入本数を制限する。予約は受け付けない。

 鍋グルメの祭典「うめぇがすと鍋まつり」が11日昼、加美町中新田地区の花楽小路商店街であり、通りを埋め尽くす来場者が熱々の料理に舌鼓を打った。芋煮、もつ鍋、はっと汁、牛肉たっぷりの「ベコ鍋」に、豆腐店謹製の「豆乳キムチ鍋」−。時折、小粒のあられが舞い落ちる寒空の下、飲食店や地元有志ら計24団体が自慢の大鍋を連ねた。全て1杯ワンコイン(500円)以内の手ごろな価格設定で、どの鍋の前にも大行列ができる盛況ぶり。午前11時の開始後、正午を待たず「完売」の札を掲げる団体が相次いだ。
 壊れたおもちゃを無償で修理するおもちゃ病院「ドック」が10日、美里町駅東地域交流センターにオープンした。県北部では唯一の常設で、元メーカー技術者ら修理を得意とする町民らがボランティアで運営する。初日は親子連れを中心に多くの人たちが訪れ、思い出が詰まったおもちゃを直してもらった。町社会福祉協議会が昨年7~8月に開いたおもちゃドクター養成講座の受講者と講師計8人が立ち上げた。県内のおもちゃ病院は仙台市が主で、県北部でも出張開院は以前あったが、定期開院はドックだけ。この日は、電動回転寿司やロボット、ゼンマイ式オルゴールなど合わせて10点ほどが持ち込まれた。ドクターが元技術者の経験と勘をもとに部品を一つずつ丁寧に分解して原因を調べ、壊れたギアなどを交換した。

 大崎市古川出身の政治学者で、大正デモクラシーの立役者となった吉野作造が過ごした近代教育草創期の小学校について紹介する企画展「我が町おおさきの歴史・文化」が、同市古川福沼の吉野作造記念館で開かれている。古川第一小の所蔵資料や吉野が在学していた当時の写真が、来館者の目を引いている。3月24日まで。日本の近代教育は、1872(明治5)年公布の「学制」から始まった。吉野は84(明治17)年に古川小学校(現古川第一小)へ入学。この頃は教員の養成や財政面で準備が足りず、学制が定める理科や歴史といった教科が行われなかった。吉野は後に「昔の寺子屋から脱化したばかりの不整頓極まる学校だった」と回想している。企画展は、戦時下の暮らしをたどる昨年の「戦争篇」に続くもので、「学校篇」。吉野やきょうだいらの名が記された古川小学校の学籍簿、吉野が首席で卒業したことを記す卒業台帳など64点を展示。吉野が学校で出会った恩師、親友らのその後も追い、戦後の小学校、中学校につながる学校制度の移り変わりを紹介している。
 大崎市下伊場野小(児童数11人)は7日、学校近くの鳴瀬川にサケの稚魚を放流した。児童たちは、稚魚が大きく育って戻ってくることを願いながら、静かに川に放った。同校は、地域の河川を活用して環境学習や自然体験活動を行う「水辺の楽校(がっこう)プロジェクト」に取り組んでいる。稚魚の放流もその一環として1997年から実施しており、ことしで27年目。昨年12月に加美町の石神鮭ふ化場から卵100個を譲り受けた。猛暑の影響で譲り受けた卵の数は例年より少なかったものの、3~6年生が校内の水槽で大切に育ててきた。水槽は石などを入れて川を模倣し、こまめに水の温度調整や清掃を行うなどして管理。タブレットの観察日誌に記録しながら稚魚の成長を見守ってきた。青空が広がる穏やかな天気に恵まれたこの日、児童たちは5~6㌢に育った稚魚が入ったプラスチックのコップをゆっくりと水面につけて放流。「行ってらっしゃい」「大きくなって戻ってきてね」「元気でね」などと声を掛けながら送り出した。

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