古川署は25日、職場ぐるみの交通安全活動を顕彰する「優秀安全運転事業所表彰」伝達式を署内で開いた。警察と全国組織の自動車運転センターによる表彰で、今回、同署管内では8事業所が対象に。高橋誠署長は各事業所の代表者に賞状を手渡し「交通事故を防止する上で地域ぐるみ、会社ぐるみの安全対策は極めて重要。管内各企業の模範、地域における交通安全活動のけん引役に」と期待の言葉を述べた。金賞に輝いたネクスコ・パトロール東北古川事業所(大崎市古川)の加藤文明所長兼交通管理隊長は「高速道路の安全安心、快適さを守るのが役割。社内教育で『自分たちの運転イコール仕事に直結』を意識づけている」との取り組みを紹介。銀賞を獲得したスズキ自販宮城古川営業所(同)の片平俊英所長は「自動車の販売、整備に携わる者として、地域の見本になるよう心掛けている」と語った。
 大崎市は22日、世界農業遺産「大崎耕土」ゆかりの個人、団体など計37者を第1期「おおさきGIAHS(ジアス)・SDGsパートナー」に登録した。持続可能な地域社会づくりを目指し、枠組みを超えて知見の共有や連携強化に取り組む。第1期登録者の内訳は個人4、法人12、団体15、教育機関4、行政2。自然共生型農業の実践、農泊、環境保全、農と食をつなぐ料理の提供や商品開発など、それぞれ得意分野を持つ顔ぶれ。市によると▽「SDGs未来都市おおさき」のロゴとのぼり旗使用、ウェブサイト掲載によるPR効果▽新たな連携機会創出−が登録者側の主なメリットという。登録証交付式がアインパルラ浦島(同市古川)であり、28者が出席。伊藤康志市長は「世界農業遺産とSDGsの目標を連動させて人材と知恵、地域資源の再構築を図り、新たな付加価値を生み出していく」とパートナー制度の狙いを明かした。

 県は、農薬の使用が増える6~8月を「農薬危害防止運動実施期間」とし、農薬の安全、適正な使用を推進している。24日に研修会を県古川農業試験場で開き、農薬管理指導士や農協などの関係者63人が農薬の誤使用などの事例や防止策を学んだ。研修会で、農薬の安全使用を啓発している「緑の安全推進協会」(東京都)の大野研さんが講演。「農薬中毒事故原因の34%が保管管理不良で、農薬を飲料瓶に入れておいたり農薬使用後に手を洗わずに車のハンドルを握ったりするなどのミスがあった」と指摘した。事故防止に向け▽倉庫や納屋を施錠しての保管▽他の容器への移し替え防止▽農業用マスクや保護具の着用-などを例示。「作業記録を残してほしい。記録を基に原因究明ができ、早期解決、販売再開につながる。対応が早いほど信頼と理解が得られやすい」と訴えた。農薬、ドローン等取り扱い「ケーエス」(大崎市古川飯川)によるドローンを使った空中散布の実演もあり、参加者たちが薬剤散布の効率性や有用性について学んだ。
 世界農業遺産「大崎耕土」の食材を使う料理コンテスト「第2回おおさきフードチャレンジ!」は21日、大崎市内で最終審査が行われ、個性派レシピの数々が伊藤康志市長ら審査員をうならせた。地元料理人らでつくるおおさき楽友会の主催。2人一組で、小学生親子向け「食育」と高校生以上対象「おもてなし」両部門に計63組の応募があり、書類選考通過計6組がキッチンで腕を振るった。地産地消へのこだわり、味と見た目などに加えて部門テーマに沿っているかどうかも評価項目。「親から子へ伝えたい」(食育部門)思いがにじむ親子仲むつまじい姿や、「大切な人に作りたい」(おもてなし部門)気持ちを表すメッセージカード付きの品も。審査員6人が実食、採点していった。審査の結果、食育部門は同市鳴子温泉の伊藤沙織さん(37)、美結さん(9)=鳴子小4年=親子が最優秀賞に。おもてなし部門は同市岩出山の小野寺世莉菜さん(39)、丹羽悠乃さん(20)コンビが2年連続で最優秀賞を受賞。

 「大崎ジビエ」ブランド初の野生イノシシ肉加工品が出来上がり、大崎市内で19日、関係者向け試食会が開かれた。市などでつくるコンソーシアムは手始めに「おおさき古川まつり」(8月3、4両日)で試験販売し、10月下旬の商品化を目指す。コンソーシアム、市ジビエ食肉加工処理施設(岩出山)を指定管理する合同会社ジビエの郷おおさき、食肉加工業ジャンボン・メゾン(同)の連携で「フランクフルトソーセージ」「ボロニアソーセージ」を完成させた。イノシシと豚の合いびき肉が原材料。試食会ではサイコロステーキ、ハムカツ風、古川まつりで提供予定のフランクフルト仕様などにあしらい、振る舞った。
 「おおさき古川まつり」(8月3、4日)で「古川おどり」に参加する古川中の生徒が18日、同校で練習を行い、日本舞踊の指導者から手の振りや足の動かし方など教えを受けた。おどりは3日に行われ、まつりを活気づける。古川おどりには企業、福祉団体、大崎市互助会や市議会など11団体、総勢約280人が参加する予定。旧古川市時代から受け継がれている「古川音頭」と、2018年に登場した「大崎ダンス」の2曲に合わせた踊りを披露する。古川中生徒は16年から古川おどりの列に加わっている。ことしは総合的な学習「イベント班」に所属する3年生18人が、おどりのほかに七夕飾りも作って会場に設置し、まつりに参画する。

 大型トラックの側面に大きく描かれたヒマワリと菜の花。大崎市三本木字東浦の貨物自動車運送等「ダイショウ・ロジ」が自費でラッピングを施し、全国を巡って三本木の象徴をPRしている。19日は、地元の道の駅三本木やまなみ(三本木大豆坂)と豆坂温泉三峰荘(三本木新沼)でお披露目された。同社のラッピングトラックは3台目。1、2台目は、コロナ禍にあえぐ同市鳴子温泉の観光PRに一役買おうと、和野由一社長(75) が2021年に荷台の背面や側面に鳴子温泉郷、鳴子峡を描いた。3台目は、同社が同市古川から現在地に移転し3年目を迎えたのに合わせて施工した。三本木のひまわりの丘を埋め尽くすヒマワリと菜の花を荷台左右側面(縦2・5㍍、横9㍍)、和野社長が毎日通っているという三峰荘の浴槽の写真を荷台背面(2・5㍍四方)にそれぞれ描いた。
 大崎市内でバイクが絡む交通死亡事故が相次いだことを受け、古川署は自動二輪を使う事業者の安全指導に乗り出した。「夏の交通事故防止運動」(21日~8月20日)期間を中心に指導取り締まりも強化していく構え。18日には古川郵便局(古川駅前大通)で配達員対象の安全運転講習を実施。署員が講師役となり①法定速度順守②体調管理③安全装備装着-の基本徹底を求めた上で「夏は二輪、四輪問わず運転者が注意散漫状態に陥りやすい季節。特にライダーは生身のため、もらい事故や転倒で重大事故化する恐れがあり十分注意を」と。「間もなく子どもたちの夏休み。住宅街での配達時は飛び出しに気を付けて」とも呼び掛けた。

 大崎市鳴子温泉鬼首のカムロ農園が市と連携して育てた「畑ワサビ」が16日、初めて収穫、出荷された。手探りの栽培だったが、収量は約1トンを見込んでいる。同農園の髙橋公代表は「改善点も見え、次の作付けはだいぶ良くなる」と自信を見せていた。県が有望品種として生産拡大を図っている畑ワサビ。茎を食用とするワサビで、収穫まで18カ月ほどかかるものの、栽培に手間がかからず、辛味成分の影響で獣害対策も不要。日当たりが悪い中山間地や耕作放棄地を活用できる利点もある。市は国の「中山間地農業ルネッサンス事業」による補助を活用し、22年11月に試験栽培を開始。市と連携した同農園は、適度な日陰と水はけがあるとして、耕作地として利用していない敷地内のスギ林約12アールを整備し、木々の間に苗を植え付けた。この日は、同農園職員ら10人余りが畑に集まって作業。雑草をかき分け、特徴的な扇形の葉を目印に根元から引き抜いた。収穫した畑ワサビはその場で葉を切り落とし、20~30センチに育った茎をコンテナボックスに詰めていった。
 大崎市岩出山の城山公園にある蒸気機関車(SL)「C58-114」号機は、今秋にも修繕作業が始まる。それを前に、SLの保存整備を担う一般社団法人鉄道文化連結会(大場正明代表理事)は13日、現地で安全祈願祭を開き、会員や市関係者、地元住民らが作業の無事故、順調な進捗を願った。

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