ものづくりや絵画の技法を体験できる「春休み! ワークショップまつり」が、大崎市民ギャラリー・緒絶の館で開かれている。同館が過去に開いたワークショップを〝復活〟させたもので、来場者は思い思いに作品作りを楽しんでいる。30日まで。まつりでは、2007~24年に開いた企画展やイベントのワークショップ6種をリバイバル。「人間国宝・芹沢銈介展」(07年)の「合羽摺りでしおりをつくろう」や「物語る植物」(24年)の「空想の草花を咲かせよう」など、人気や要望が高かったものを選んだ。このうち「スケルトンらくがきひろば」は、おおさき古川まつりに合わせて開いていた「こどもらくがきひろば」を基にしたワークショップで、施設の窓ガラスを〝キャンバス〟に開催。子どもたちがガラス用のパステルを使い、普段はできない落書きを楽しめる。
 大崎市は24日、認定日本語教育機関「市立おおさき日本語学校」の開校式を現地(旧西古川小=同市古川保柳)で開いた。4月初旬からベトナム、インドネシア、台湾の留学生計28人を迎え入れ、同10日には入学式も行う。公設公営としては北海道東川町に次ぐ2例目で、国の新制度(昨年4月施行)下では全国初めて。三つの教育課程(2年、1年6カ月、1年)があり、初年度定員60人。残る32人も10月入学で募集して満たす構え。3年目に90人、5年目に100人が目標という。日本語教育を施すだけにとどまらず、人口減少時代の活力維持、国籍や民族が異なる人が共に生きる「多文化共生」社会の実現、廃校利活用のモデル化を目指す。さらにはJR古川駅近くに学生寮を置き、陸羽東線での通学(古川-西古川間)を前提とすることで鉄路活性化の狙いも。

 鹿島台商業高の1年生が、4月10~12日に大崎市鹿島台で開かれる「鹿島台互市」でオリジナルブレンドのドリップバッグコーヒーを売る計画で、18日、味やラベルのデザインなどを最終決定した。互市当日は生徒が現場で販売に取り組む。商業の実践的な取り組みを通し、社会に求められる人材育成を図るのが狙いで、1年生22人全員が商品開発、広報、営業企画の3班に分かれ、1月から販売へ向けた準備を進めてきた。生徒の活動を、電子部品メーカーの「東北プレス工業」(同市鹿島台、庄子文隆社長)、「ハタナカコーヒーロースター」(美里町)を運営する畑中悟さん(62)が支援した。
 古川農協本店が移転する旧富永小校舎(大崎市古川富長字五右エ門)の改修工事が終わり、21日、同農協や大崎市の関係者らが出席し、現地で落成式が行われた。移転は古川北町の本庁舎が建設から半世紀を超え老朽化が進んでいるためで、小学校統廃合で廃校となった校舎を市から無償貸与を受け本店事務所として活用。24日から業務を開始する。

 環境省は14日、民間や企業、自治体の手で生物多様性が保全されている区域を示す「自然共生サイト」に、沢田上地区の居久根と周辺水田(大崎市古川)を認定した。旧品井沼周辺ため池群(同市鹿島台)に続き市内2カ所目。「居久根」の名で伝統的屋敷林をサイト認定するのは初めて。市世界農業遺産未来戦略室によると、同地区に現存する居久根は23戸分。藩政時代以来300年余り、古い家では12代に及ぶ〝居久根と共に生きる〟営みと地域ぐるみの保全活動、周辺水田に息づく豊かな生物多様性が認定の決め手という。認定区域面積は61㌶。広大な水田地帯に緑の居久根が点在する姿は、世界農業遺産「大崎耕土」の象徴的景観としておなじみだ。旧制第二高では論文の書き方を学んだほか、米国人宣教師アニー・ブゼルのバイブルクラスに入会し、後に政治家となる内ヶ崎作三郎や小山東助らと交流を深めた。永澤理事によると、この出会いが大正デモクラシーの立役者となる人生指針を定めたという。
 大崎地方の小学校で14日から19日にかけて卒業式が行われ、6年生が学びやを巣立った。このうち、18日にあった大崎市古川第三小(児童数719人)の卒業式では児童の身長よりも高い「拡大卒業証書」パネルが用意され、式を終えた卒業生たちがパネルの前に立って記念写真を撮っていた。拡大卒業証書パネルは、小学校生活の思い出にしてもらおうと、同校PTAが製作。縦1・8㍍、横2・7㍍の大きさで、式後に昇降口前へ設置。保護者がわが子の晴れ姿を写真に収めたり、卒業生が家族や友人とともに記念撮影したりする姿が見られた。

 都内の地下鉄車内で神経ガスのサリンがまかれ、少なくとも12人が亡くなった「地下鉄サリン事件」から20日で30年を迎える。遠田署は19日、JR小牛田駅構内で利用者にチラシを配り、事件首謀者「オウム真理教」の現状などを訴え、記憶の風化防止を図った。同署によると、オウム真理教は「Aleph(アレフ)」や「ひかりの輪」へ名を変え、活動を続けている。団体名を隠し、ヨガ教室などを名目に接近を図ったり主催行事への参加を一般に呼び掛けたりしているという。この日は、署員9人がチラシ入りティッシュ約200個を配り、「あすで30年です。事件を再認識してください」と呼び掛けた。
 過去幾度となく豪雨に伴う堤防決壊や越水などの被害に見舞われた吉田川で15日、自主的な清掃活動が行われた。集まったのは沿川住民のほか、北上川下流河川事務所や県などの関係者計約150人。堤防などに被害をもたらす恐れのある樹木群やごみを回収した。清掃活動「みずからクリーンアップ活動」は、沿川1市2町の住民らでつくる流域治水オフィシャルサポーター「りゅうちるネットワーク」が昨年始め、年2回実施している。この日は、大崎市鹿島台を中心に両岸4㌔で1時間半にわたり実施。参加者たちはヤナギの幼木を両手で引き抜いたり、河川敷に流れ着いたごみや流木を拾い集めたりした。

 第27回大崎タイムス社杯争奪ママさんバレーボール親善大会(大崎タイムス社主催、大崎市ママさんバレーボール連盟主管)が16日、大崎市古川総合体育館で開かれ、大崎地方などの11チームが熱戦を繰り広げた。優勝候補不在の混戦を制したのはAI・AI(富谷市)。前回(昨年)の3位から躍進し、大崎地方以外のチームでは第18回大会の黒川ママ以来15年ぶり2度目の優勝を飾った。
 「きょう、寺子屋行く?」「次は何をするのかな」-。美里町不動堂小の児童たちの間で話題に上る「でんえん寺子屋」。町地域おこし協力隊の白旗隼さん(31)が、子どもたちの新たな居場所を目指し2月に校内に開いた。1カ月間余りにわたり試験的に運営し、児童たちにさまざまな体験をさせた。寺子屋は週3回、校内や校庭、体育館を会場に同校のスクールボランティア「スマイルキッズサポーター」が運営を支えた。同校の児童平均約40人が訪れ、ボードゲームを楽しんだりクラスメートとのおしゃべりに夢中になったりして思い思いに放課後のひとときを過ごした。13日は5、6年生を対象に敷地内でたき火を実施。子どもたち約40人が周辺で見つけた松ぼっくりをくべたりマシュマロを焼いたりして新鮮な体験を味わった。5年の伊藤朔君(11) は「たき火は初めてで楽しかった。寺子屋がなかったら放課後の遊びは近くの友達の家だけだった」と笑顔を見せる。

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