南郷高OBで同窓会顧問の佐々木慶一郎さん(78)=石巻市北村=が13日、母校で講演した。戦前、同校卒業生ら旧南郷村(現美里町)の村民が旧満州(現中国東北部)に入植し、敗戦であえない最期を遂げた悲劇に触れ、平和の尊さを訴えた。佐々木さんは元女川高校長で、南郷高同窓会長も務めた。60年間、計3000万円を投じて戦争に関する資料約4000点を収集し、自宅に併設する「平和資料館」に展示、無償で公開している。
 南郷高の生徒が育てた農産物販売会が8日、大崎市図書館で開かれた。心待ちにしていた市民で開始前から長蛇の列ができ、搬入されたシクラメンの花鉢、ダイコンやネギが飛ぶように売れ、生徒たちは忙しいながらも笑顔を絶やさず接客していた。同館が大崎地域の高校12校と締結している連携事業の一環。各校の図書委員が順番でお薦め本や学校の特色を紹介する展示コーナーがあり、今月は同校が担当。今シーズンは暑さの影響はあったものの、シクラメン130鉢をはじめダイコン、ネギも前回より品数を増やし、高品質のものを取りそろえたという。

 14日の「世界糖尿病デー」を啓発する「ブルーライトアップ」が大崎市民病院(同市古川穂波)で行われている。院内2階待合ホールでは関連DVDの上映も実施。同日まで。インスリンを発見した医学者フレデリック・バンティング(1891~1941年、カナダ)の誕生日にちなみ、世界保健機関(WHO)と国際糖尿病連合(IDF)が制定。国内でも、この日に合わせて糖尿病予防、適切な治療の大切さを呼び掛ける取り組みが各地で繰り広げられる。市民病院のライトアップは日没後~午後9時の間、待合ホール付近を青色の光で内側から照らす。ホール照明の消灯時刻(同8時)以降、色彩のコントラストがより際立つ。ホールでのDVD上映などは午前10時~午後4時半。
 大崎市田尻の「蕪栗沼・周辺水田」がラムサール条約湿地に登録されてからことしで20周年を迎えた。8日、田尻文化センターで20周年祭が開かれ、関係者や来場者約400人が講演やパネルディスカッションなどに耳を傾け、生態系や経済、文化など多岐にわたる湿地の価値を再確認した。ラムサール条約湿地は、主に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約。蕪栗沼・周辺水田は、渡り鳥にとって水田が大切な生息地の一部であることが世界的に認められ、2005年に登録された。シンポジウムでは日本雁を保護する会の呉地正行会長(仙台市)が講演し、NPO法人蕪栗ぬまっこくらぶの戸島潤副理事長が取り組んでいる活動を報告。また、古川黎明高と仙台育英学園高の生徒が研究報告を行った。

 「吉田川高城川流域治水収穫祭」(りゅうちるネットワーク主催)が8日、大崎市鹿島台の吉田川志田谷地防災センターで開かれ、流域治水がもたらす旬の農産物を求めて多くの人が訪れた。両河川流域で収穫された野菜や果物、新米がずらり。流域治水の一翼を担う排水ポンプ車やバックホウが買い物客の関心を集め、一部はシミュレーター体験や試乗もあった。
 晩秋の風物詩「秋の互市」が10日、大崎市鹿島台の中心部で始まり、冬支度に向けて買い出しをする人たちなどでにぎわいを見せている。12日まで。村長として近代鹿島台の基礎を築いた鎌田三之助(1863~1950年)が、村民が作った農産物や加工品を販売し、村民の福利を図ろうと1910(明治43)年に始めた。東北最大級の規模を誇り、115年を迎える。今回は昭和通りを中心とする約600㍍区間に農海産物や手工芸品、衣類など約180店の露店が軒を連ねた。初日は小雨に見舞われたが、開幕早々、人々が繰り出し、野菜の種や海藻類、台所用品などを買い求めていた。

 「第12回山蔦杯少年相撲大会」が3日、加美農高相撲場で開かれた。県内外の小学生男女42人が参加。〝ちびっこ力士〟たちの元気あふれる熱戦に、会場は大いに沸いた。同大会は、加美農高や小牛田農林高などで相撲部監督を務めた山蔦悦郎さん(74)=大崎市岩出山出身=が県内の相撲振興に尽力した功績をたたえるとともに、競技人口の拡大、技術向上を図るのが狙い。山蔦さんに続き、東京農大相撲部の門をたたいた同部OB会県支部が中心となって開いている。
 鹿島台商業高の全生徒が2万6000枚余りの折り紙を組み合わせて作った巨大なモザイク壁画が、JR鹿島台駅構内に掲げられた。大崎市が存続を目指すJR陸羽東線の車体が大きく描かれており、鹿島台互市(10~12日)に合わせ市を訪れる人たちに同線の魅力をPRし、活用を促す。地域貢献の一環として、同校の文化祭に向け制作した壁画を同駅に掲示している。9回目の今回は全校生徒63人が約1カ月半かけ、2㌢四方の折り紙2万6618枚をA3用紙156枚に貼って組み合わせ、縦約4㍍、横約5㍍の絵に仕上げた。テーマは「ようこそ大崎へ」で、大崎耕土を走る陸羽東線と市公式キャラクター「パタ崎さん」をデザイン。全体の半分余りを占める車体と、羽を広げたパタ崎さんの姿を印象的に描いた。

 降雪シーズンに備え、国土交通省仙台河川国道事務所は4日、除雪機械出動式を大崎市鳴子温泉の鳴子除雪ステーションで行った。作業を行う建設業者など関係者43人が出席し、無事故でシーズンを終えられるよう祈願した。安全祈願の神事に続き行われた出動式で、同事務所の阿部俊彦所長は「各国道は地域の生活や経済を支える大動脈であるとともに、緊急時の迂回路としても重要。誇りをもって作業に当たってほしい」と激励した。その後、作業員たちは車庫前に並んだ除雪車やグレーダーなど10台に乗り込み、エンジンを始動。出席者たちが見守る中、国道47号へ出動した。
 「文化の日」恒例の大崎市表彰式が3日、村田工務所パタ崎さんHallおおさき(市民会館)で開かれた。本年度は叙勲・褒章に伴う顕彰計36人、市表彰条例に基づく92個人と18団体が対象に。被表彰者たちはより一層の地域貢献、活動への決意を新たにした。式辞で、伊藤康志市長は「市誕生から19年、合併協議会調印から20年の節目を迎えられたのは、ひとえに皆さんのご鞭撻、献身的なご助力のたまもの。心から感謝と敬意を表したい」と話した。被表彰者はどの顔も喜びあふれる表情。代表謝辞では、市政功労表彰を受けた松山地域の保護司、佐々木眞さんが「拝命以来、地域の福祉向上のため尽くしてきた。活動を支えてくださるたくさんの方々に、あらためて感謝したい」と述べた。

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