2026/06/17


一人芝居で「岸壁の母」

 県内外で一人芝居を通して戦争の悲劇を伝えている鴇田明美さん(82)=大崎市古川城西=が11日、石巻市で上演した。演じたのは、第2次世界大戦後にソ連から引き揚げてくるであろう息子を港で待ち続け、「岸壁の母」と呼ばれた女性。引き揚げ船が入港するたびに息子の姿を探す母親の心情を描き、観衆の涙を誘った。岸壁の母のモデルは、端野いせ(1899~1981年)。いせは1950年から6年間、養子だった新二の生存と復員を信じ、舞鶴港(京都府)の岸壁で待ち続けた。その健気な姿は多くの人に知られるところになり、歌や映画のテーマとなった。芝居で鴇田さんは、港に降り立つ帰還兵の波に向かい、「兵隊さーん、誰か新二を知りませんか」「新二やー。この声聞けねえかー」と声を張り上げた。「毎日通ったけど新二は帰ってこなかった」「新二は靖国神社に帰ってきた。もぞこくて(かわいそうで)悔しい」と吐露し、「今の平和は皆さんの大変な苦労のおかげ。絶対に戦争をしないと約束します」と結んだ。会場となったのは元南郷高同窓会長で、石巻市北村の自宅に私設「平和資料館」を開いている佐々木慶一郎さん(78)宅。近隣住民約80人が集まった。

 

花で地域を明るく

 「花いっぱい運動」が13日、大崎市古川高倉地区公民館の周辺で行われた。地区内の各種団体や住民のほか、古川西小中9年生22人も加わり、計約80人で2000本の苗を3カ所の花壇に植えた。花で地域を明るくし、ドライバーに心の余裕と安全運転を呼び掛けようと始まった取り組み。関係者によると、少なくとも35年前から行われているといい、現在は同地区振興協議会が主催。古川西小中は「総合的な学習の時間」の授業として、昨年から参加している。参加者は公民館から沿道などの花壇まで徒歩で移動し、苗をポットから外して一株ずつ丁寧に植えていった。住民は生徒たちに「優しく、優しくね」と声を掛け、生徒たちも「次はどこに植えればいいですか」と積極的に活動していた。

産業振興など意見交換

 大崎地方選出県議と大崎地域にある県地方機関の意見交換会が11日、大崎市古川のグランド平成で開かれた。産業振興や土木関連などの県事業について担当事務所が説明し、県議からは「地域を知る地方機関から事業を提案してほしい」といった意見が聞かれた。意見交換会には北部地方振興事務所や北部土木事務所などの所長ら25人が出席。県議は菊地恵一、佐々木賢司、佐藤仁一(以上大崎)、高橋啓(加美)、佐々木功悦(遠田)の5氏が出席した。産業振興では、美里町、涌谷町で農事組合法人などが行っているタマネギの安定生産支援に新たに取り組むほか、畜舎の送風ファン設置など酪農の暑熱対策を拡充するとした。関東・東北豪雨(2015年)、東日本台風(19年)で破堤した渋井川の治水対策については、昨年度に渋井川水門が暫定供用を開始。本年度は排水機場を完成させ事業を完了させるとした。

 

初任校での3年間つづる

 大崎市青少年センター長で、栗原市教育研究センターアドバイザーの名取秀樹さん(61)はこのほど、新任教員時代の3年間をつづった自伝「新米先生 涙と笑顔の学級日誌−教えることは 教えられること−」を出版した。初任校での経験や苦労、失敗談などを短編小説風に書いたもので、教員を目指す学生や新任教師が抱く不安や悩みに寄り添う内容となっている。名取さんは大崎市岩出山出身。1988年4月、中学校理科教員として石巻市門脇中に赴任した。県教育委員会指導主事を務めた後、気仙沼市新月中、旧鳴子中、古川南中で校長を歴任。昨年3月に定年退職した。東北大や宮城教育大の非常勤講師として、後進の養成、育成にも携わった。自伝出版のきっかけは昨年秋、卒業後に教員となる大学4年生から「学級開きで何を話したらいいのか」「不登校や問題行動のある子に対する接し方に自信がない」といった不安の声を多く聞いたこと。完璧な教師像を求めて苦しむ若者たちに対し、自分の経験や失敗を赤裸々につづることで、彼らを励ましたいと考えたという。

 

青空の下78人熱戦

 「第79回穂波カップパークゴルフ大会」が11日、大崎市田尻の加護坊さくらパークゴルフ(PG)場で開かれ、熱戦を繰り広げた。同PG場を運営するたじり穂波公社(浅野志郎社長)が、年3回開催している大会。この日はことし最初の大会で、市内外から男女78人が参加。「さくら」「うめ」両コースの36ホールで、スコアを競った。同公社によると、これまで最初の大会は雨に見舞われることが多かったが、ことしは好天に恵まれ、参加者たちは青空の下で日頃鍛えた腕前を発揮。伸び伸びとプレーし、場内に快音を響かせていた。

 

藍染めとがま口布バッグ

 「空と大地の布あそびvol.4藍染とがま口の2人展」が15日から、大崎市田尻の「Pinky Happy Potato!工房」で開かれている。同市田尻のハンドメード作家、堀智恵子さんと藍染め作家、山下のぞみさんの2人展で、それぞれの技法が光る作品が来場者を楽しませている。21日まで。鮮やかな色合いと模様のアフリカ布で、がま口財布やトートバッグなどを制作している堀さんは約90点を出展。ビーズやスパンコール、金糸などで施されたインドリボン刺しゅうを一部に縫い付けた華やかながま口バッグ、極彩色の布に赤色のレザーの持ち手が際立つバッグもある。市内唯一の天然藍染め作家、山下さんは藍色の濃淡で表現したTシャツやワンピース、スカートなどの衣料、手拭いやストール、ハンカチなど100点余りを展示。20回以上染め重ね、青色のグラデーションで波を表現したのれん、タコや魚の絵を描いた手拭いといった「海」をテーマにした作品もある。