健康マージャンで親睦
大崎市古川幸町の「麻雀サロンニュー西湖」は25日、ことし最後の健康マージャン大会を開いた。「(お金を)賭けない、(たばこを)吸わない、(酒を)飲まない」をルールに、マージャンを愛する高齢者たちが対戦しながら親睦を深めた。マージャンは指先を使った動作や点数計算が、介護予防に有効とされている。同店の健康マージャンは、高齢者の社会参加や仲間づくりを狙いに2004年から実施。通常の集まりは毎週木曜日に開いているが、年末の大会は東日本大震災後、見合わせており、今回が14年ぶりの開催。この日は大崎地方から70~90代の愛好者16人が集まり、卓上で火花を散らした。局の合間に談笑しながらも、牌を握ると表情を引き締め、思考を巡らせていた。半荘4回の合計点で競い、参加者にはクリスマスプレゼントが送られた。
「立春朝搾り」製造始まる
立春の2月4日未明に搾り、即日出荷する純米吟醸生原酒「立春朝搾り」の製造が21日、大崎市松山の酒蔵会社一ノ蔵(鈴木整社長)で始まった。出荷日に最高の仕上がりになるのを目指し、蔵人たちが約1カ月半にわたり綿密な調整の下で酒造りに挑む。出荷当日は一般を対象にしたツアーも企画している。酒造店や販売店でつくる「日本名門酒会」(東京都)が1998年に始めた取り組みで、「春の祝い酒」として親しまれている。一方、出荷日に合わせて原料の温度やアルコール度数のきめ細かな管理が欠かせないことから、大吟醸の製造より手間がかかるという。22回目となる今回は、35都道府県の42蔵元が参加。「立春朝搾り」(720㍉㍑入り)は税込み2200円で、県内では約30店で扱う予定という。県内で唯一参加する一ノ蔵は2005年に加わり、今回は例年並みの約2万本の出荷を予定。25日は、清酒酵母を大量に培養するための酒母を造った。
「かっぱのゆ」に観光客を
加美農業高は、仮想空間で建築ができるゲーム「マインクラフト」を使ったワークショップを25日にかけての4日間、色麻町農村環境改善センターで行った。小学生が町おこしのアイデアをゲーム内で形にし、同町の早坂利悦町長に向けて発表した。加美農高は、農業や学校の魅力を発信する課題研究の取り組みに同ゲームを活用している。小学生と共に行うワークショップはその一環で、題して「未来の町長候補? 小学生がマインクラフトで描く観光資源活性化プロジェクト」。1回目の昨年は加美町のSDGsを実現する建物造りをテーマに、同町の児童を対象に行った。2回目となる今回は、色麻町の温泉施設「かっぱのゆ」に多くの観光客を呼ぶ施設や仕組みがテーマ。色麻学園の2~6年生9人が3班に分かれ、仮想空間に再現された「かっぱのゆ」周辺に、スタジアムや宿泊施設、商店などを〝建築〟した。
「長者めし」(長者原SA上り)県代表に
ネクスコ東日本の高速道路サービスエリア(SA)、パーキングエリア(PA)で提供するメニューの人気を競う「ハイウェイめし甲子園」で、長者原SA上り(大崎市古川)の「長者めし」が道・県予選を突破し決勝に進出した。投票は来年1月15日~3月15日に行われる。「ハイウェイめし甲子園」は2回目。決勝に進むのは14品で、125品の中から利用者の投票で選ばれた。「長者めし」は、「仙台牛炙り丼」「閖上産しらす丼」「たん塩丼」の3種類を一度に味わえ、コメは「ひとめぼれ」を使用。副菜は県内産野菜を使ったギョーザやバーニャカウダ。
「震災を風化させない」
県北部を拠点に活動する女声デュオ「ル・レーヴ」の阿部澄江さん(71)=大崎市古川=と森由紀さん(71)=美里町=が「東日本大震災の記憶を風化させない」の合言葉でオリジナル曲のCDを自主制作し、このほど同市へ50枚寄贈した。幼稚園から大学まで同じ道を歩み、旧古川女子高(現古川黎明高)時代はコーラス部で切磋琢磨した仲。阿部さんは英語、森さんは音楽の高校教師を務めながら歌を共通の趣味とし、還暦の節目にデュオ活動を始めた。地域行事での歌声披露のほか、全国的なシャンソンコンクールでも入賞歴を持つ名コンビだ。今回CD化したオリジナル曲「希望の花が開く日を」は震災後、阿部さんの勤務する古川学園高が避難所となり、被災者が身を寄せ合う姿を目の当たりにした実体験に基づく。「あの日のことを伝えたい」で始まり「元気を出して勇気を持って/絆ふかめて心ひとつに/手を取り合って咲かせよう/大きな大きな希望の花を」のフレーズが印象的な阿部さんの詩に、森さんがメロディーを付けた。
県北10大ニュース
大崎タイムスが選ぶ2025年「県北10大ニュース」が決まった。トップは今夏の水不足で、大崎地方でも一部地域が水田の配水管理に踏み切ったほか、鳴子ダムの貯水率が0%になるなど影響が広がった。以下、国道108号古川東バイパス全線開通や伊藤康志大崎市長の6選不出馬表明、大崎市立日本語学校開校などのニュースがランクインした。
高校生企画の地域食堂
高校生でつくる地域団体「学生団体ガクチカ」は13日、地域食堂を大崎市古川の古川中里・駅南コミュニティセンターで開いた。同会による初めての活動で、地域の中高生がゲームを楽しんだり、手料理を味わったりした。「ガクチカ」は「学生時代に力を入れたこと」を略した就職活動用語。同団体は、大崎市の学生活動を盛り上げようと、古川高2年の小澤玲苑さん(17)が同校や他校の知人、友人に呼び掛け、10月に結成した。地域食堂は、企画や告知などをメンバーの力だけで行い、材料はほぼ小澤さんのポケットマネーで調達。料理も事前にリハーサルするなど、入念な準備をして本番に臨んだ。この日は2部制で、1部は調理中の待ち時間を活用したレクリエーションを実施。地域の中学生や高校生計30人が参加し、手作りのすごろく遊びや持ち寄った菓子をパンケーキに盛り付ける「闇鍋ケーキ作り」で盛り上がった。
酒造り無事終了に感謝
大崎市松山の酒造会社一ノ蔵が栗原市一迫に設けている第2蔵、金龍蔵で26日、酒造りを終える神事「甑倒し」が行われた。1862(文久2)年創業した、県内で最も寒いといわれる土蔵での酒造りは木桶で仕込む昔ながらの製法で、今では全国的にも珍しい。11月14日から新人2人を含む5人の蔵人が蔵に寝泊まりし、総杜氏の門脇豊彦さん(62)の下、24時間付きっきりでタンク12本(1・8㍑入り瓶1万9500本分)を仕込んだ。この日仕込んだ分の完成まで、作業は来年1月いっぱい続く。甑倒しには同社役員や蔵人ら10人が出席。仕込みの無事終了に、ほっとした表情を浮かべていた。

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