2025/12/30


新年に向け準備着々

 ことしも残りわずか-。正月を前に、神社や寺院は初詣客を迎える準備で大忙し。祇園八坂神社(大崎市古川中島町)では28日、鳥居と拝殿の大しめ縄掛け替え作業があった。氏子総代会と町内会有志「八坂クラブ」合同による年末恒例の取り組みで、合わせて約40人が参加。高所作業車と手作業で古い大しめ縄を取り外し、住民らの無病息災、地域繁栄を祈りながら真新しい縄をくくり付けた。大しめ縄は地元農家から譲り受けた稲わらと、市内数カ所の河川敷で集めたヨシを材料に1カ月陰干し後、関係者総がかりで仕上げたもの。鳥居用が長さ5㍍余り、最も太い中心部で直径60㌢ほど。拝殿用はさらに一回り大きく、どちらも重さ100㌔前後に及ぶ。

正月用の餅など販売

 大崎市古川「日曜朝市」(古川八百屋市運営委員会主催)のことしを締めくくる「暮市」が29日、道の駅おおさきで開かれ、正月の食材を買い求める市民が早朝から訪れ、「来年もよろしく」と出店者らとあいさつを交わしていた。道の駅おおさきでは、江戸時代初め以来続く伝統の「古川八百屋市(まち)」が4月から6月まで「3」と「7」のつく日に開催。7月からは「日曜朝市」として毎週日曜、地場産の野菜や漬物などを販売している。会場には正月用の鏡餅や切り餅、雑煮の材料となるダイコン、ニンジンなどの野菜、カキやタコといった海産物を扱う店など10店が出店。出店者が「良いお年を」と、買い物客に声を掛ける姿があちこちで見られた。

人に伝えたい町の〝お宝〟

 加美町観光まちづくり協会はこのほど、本年度の「加美町世間遺産」を発表した。今回は11件が認定され、来年3月にかけて町内のスーパーや公共施設、小中学校で作品パネルが順次展示される。世間遺産は、長い年月を経て育まれた町の何気ない風景や物の中から、後世に残し、人に伝えたい〝お宝〟を発掘するもの。2022年に始まった。本年度は一般、SNS部門に加え、小中学生部門を新設。合わせて39件の応募があり、このうち20件が選考通過した。審査認定報告会が11月26日、中新田公民館で行われ、審査の結果、11件が認定された。認定された作品は、町のシンボル薬莱山にかかる大きな虹、小野田や宮崎地区で鳴らされる「11時30分のサイレン」、町民のソウルフードのジンギスカン、ウナギの御堂など、自然や歴史ある神社、風習、食べ物などさまざま。

 

全日本選手権2冠

 第42回全日本シニアバドミントン選手権大会80歳以上男子シングルス、同男子ダブルスの2種目で初優勝した大崎市古川の齋藤勝さん(81)が24日、市役所を訪れ、伊藤康志市長に報告した。同大会80歳以上の部で2種目を制したのは齋藤さんが初めてという快挙。伊藤市長は齋藤さんの活躍と健康をたたえた。大会は11月22~24日、山形県内などを会場に開催。80歳以上男子シングルスは29人、同男子ダブルスは15組が出場した。齋藤さんは石川県の選手とダブルスを組み、準決勝で昨年優勝ペア、決勝で同準優勝ペアの強豪を破り頂点に。シングルス決勝は、昨年準々決勝で敗れた選手と対戦し、雪辱を果たした。古川高時代はバドミントン部に所属。就職してからプレーする機会はなかったが、55歳で営業から事務職に移ったことで時間的余裕ができ、バドミントンを再開。今も週5回ほど古川総合体育館や小学校体育館などで練習し、仲間と交流。一方、年間20回ほど全国各地の大会にも出場し、10月に岐阜県で開かれた「ねんりんピック」では団体戦メンバーとして参加し、優勝を果たした。

 

児童館、施設にプレゼント

 大崎市古川に工場を置くリース業「大和リース」(本社・大阪市)と協力会社計7社は24日、古川中央児童館におもちゃと絵本計約60点を寄贈した。児童たちはクリスマスプレゼントに大喜びで、館内に笑顔が広がった。大和リース仙台デポ(大衡村)と協力会社でつくる寄贈品協賛協会による、地域貢献活動の一環。同館へは2021年から毎年贈っており、この日は各社の社員7人が訪れた。テーブルにずらりと並んだ新品のけん玉やボール、ボードゲーム、人気キャラクター「ちいかわ」の絵本などに、子どもたちは飛び上がって喜んだ。お礼に手作りのクリスマスカードを社員へ手渡し、ハンドベルや縄跳び、ダンスなども披露した。大崎市古川駅前大通のパチンコホール「オータ古川店」はクリスマスの25日、同店の顧客から寄せられた菓子の詰め合わせを美里町二郷の障害者福祉サービス事業所「わ・は・わ南郷」の利用者に贈り、クリスマス気分を味わってもらった。2019年に始めた社会貢献の一環で、店内に「善意の箱」を設置。客が遊技台で獲得した景品の菓子類のうち不要な分を箱に寄せてもらい、クリスマスに合わせ県内の福祉施設に寄贈している。この日は山本泰資店長のほか、顧客で寄贈を仲介した整体師の青沼正弘さん(同市古川李埣)がサンタクロースの衣装で施設を訪れ、「メリークリスマス」と利用者25人に1人ずつ菓子をプレゼント。バイオリンでクリスマスソングを演奏し、雰囲気を盛り上げた。

 

地元企業の社長ら講師に

 大崎中央高(佐々木哲校長)はこのほど、地元企業の社長らを講師に招いて「キャリアセミナー」を校内で開いた。受講したのは1、2年生158人。先輩社会人の講話に耳を傾け、進路選択に対する意識を高めた。同セミナーは、進路選択や将来の人生設計に役立ててもらおうと、古川東ロータリークラブ(RC、加藤雄一会長)の協力を得て、2009年度からコロナ禍の20~23年度を除き毎年実施。以来、進学、就職率はほぼ100%を達成しているという。今回は建設業や飲食業、情報通信業、弁護士など、同RCに加盟する11企業の代表者12人が講師を務め、現在の仕事を選んだ理由や業務内容を解説。それぞれの経験に基づき、「睡眠」「家族との対話」「友人関係」など、今後の人生や進路選びで大切な要素を生徒たちへ伝えた。