正月飾りの販売始まる
大崎市古川七日町の「リストランテ ウエモン」で22日、60年ほどの伝統がある正月飾りの販売が始まった。地元の祇園八坂神社でお清めし霊験あらたかと知られ、事業所や店舗のリピーターも多い。販売は年内いっぱい続く。玄関や床の間に飾るしめ縄のほか、松川だるま、門松、縁起物の絵、カラフルな縁起つるし、「七五三」と呼ばれるしめ縄などサイズと品ぞろえが豊富。手作りのしめ縄を栗原市から仕入れ、松葉やダイダイ、お幣束、ゆずり葉などの飾りを数日かけて仕上げる。米価高騰の影響で鏡餅が値上がりするなど、時世を反映。それでも年迎えの準備に奮発する買い物客に、店の人は「良いお年を」と声を掛け、笑顔で見送っていた。
妊婦の大変さ疑似体験
高校生たちに、命をつなぎ生きることについて考えてもらう授業が17日、南郷高(都築美幸校長)であった。生徒たちは妊娠中の疑似体験などを通し、妊婦の大変さや命の尊さを学んだ。自らの成長を振り返り、新たな気付きを得てもらうのが狙い。県家庭教育支援チーム協議委員の波多野ゆかさん(大崎市古川)ら3人を講師に迎えた。波多野さんは「多くの祖先から命のバトンを受け継いで、私たちは今ここにいる」と強調。新生児は昼夜問わず2~3時間おきに授乳が必要になるなど、出産から子育てまでさまざまなケアを要することを説明した。
全市民に「みやポ」5000円分
大崎市は国の重点支援地方交付金活用で、地域ポイント「みやぎポイント(みやポ)」5000円分を全市民へ給付する。事業費6億5500万円含む本年度一般会計補正予算を22日の市議会12月定例会に提案、原案可決された。国推奨「おこめ券」事業は見送る。市独自の物価高騰対策「おおさき暮らし応援給付金」。市産業商工課によると、みやポは1ポイント1円として県内2198店舗(今月3日現在、うち大崎市113店舗)で利用でき、宮城県デジタル身分証アプリ「ポケットサイン」でポイント受け取りや買い物時の支払いを行う。マイナンバーカードを用意し、携帯端末に同アプリを入れる必要があるため市は給付期間(来年1月13日~2月28日)中にスマホ相談会を開く。みやポ登録者は現時点で全市民の3割ほど。県が展開中の「新規登録3000ポイント付与キャンペーン」(先着40万人に達し次第終了)も足掛かりに、アプリ普及推進を図りたい考え。
入館者480万人達成
大崎市田尻の「加護坊温泉さくらの湯」の入館者数が18日、480万人を達成した。記念セレモニーが行われ、480万人目となった石巻市の雁部すい子さんに花束と記念品が贈られた。さくらの湯は2005年4月にオープン。田尻のシンボル加護坊山に施設を構え、年間平均約20万人が訪れる。県内最大級の広さを誇る大露天風呂や本場フィンランド式サウナが特徴。国民参加型地域活性化プロジェクト「温泉総選挙2025」の「レジャー/街ぶら部門」で、全国、東北エリアともに1位に選出された。
家族介護の負担軽減
色麻町介護者家族の会(中島まさよ会長)は17日、色麻町保健福祉センターで介護講座を開いた。参加した町民約30人は介護保険制度について認識を深めたほか、電動ベッドや車いすといった福祉用具も体験した。介護に必要な知識を習得し、家族介護の負担軽減を図ってもらおうと開いている講座。会員以外にも介護について知ってもらおうと、今回は初めて一般参加者を募って実施した。この日は、同町社会福祉協議会福祉サービス事業課長で、介護支援専門員の板垣久美子さんが「介護保険制度について知ろう」と題して講話。介護保険サービスを利用する際の流れや受けられるサービスなどを解説した。
「命の大事さ知って」
犯罪被害者遺族による講演会が17日、色麻町の加美農業高で開かれた。20年前、長女を殺害された八島定敏さん(74)=柴田町=が、当時の思いや命についての考えなどを語った。八島さんの長女、和佳子さん=当時(28)=は2005年10月、白石市内のコンビニエンスストアのバッグヤードで、元同僚の32歳男性に背後から刺され亡くなった。この日、八島さんは和佳子さんからプレゼントされたというネクタイを着用して登壇し、写真を掲示しながら和佳子さんの生い立ちを回顧。その上で、事件当時について「コンビニで刺されるなんて、そんなことあるのかと思った。搬送されたときはまだ意識があり、『大丈夫だから心配しないで』といっていた。手術中は、あらゆる神に祈った」と声を震わせた。和佳子さんが亡くなった後、命について考えるようになったといい、「命は個性だと思うようになった。命に優劣はないし、比較できない。みんな同じ重さを持っている。ただ、命は有限。命は時間でもある。命の大事さ、どう使うかを考えてほしい」と訴えた。
子ども食堂に役立てて
古川中央ライオンズクラブ(古川中央LC、遠藤康之会長)はこのほど、子ども食堂を運営する大崎市内の2団体にコメ各60㌔を贈った。コメの価格高騰が活動に影響を及ぼしている子ども食堂運営団体を支援するのが狙い。NPO法人Synapse40(シナプスフォーティー、千葉繁美代表理事)と大崎こども食堂の会(鈴木光代代表)に本年産のひとめぼれを寄贈することにした。18日に同市古川荒谷の燦心花で開いた同クラブ例会の席上、遠藤会長が千葉代表理事と鈴木代表に目録を手渡した。遠藤会長は「大崎の未来を担う地域の子どもたちのため、役立ててほしい」と話していた。
日本善行会から2人表彰
一般社団法人「日本善行会」が行っている秋季善行表彰で、子どもたちの登校時の見守り活動を続ける元三本木町交通指導隊長の佐藤俊一さん(70)が事故防止の分野、スコップ三味線の演奏で福祉施設など慰問活動を行っている大崎市古川の木村洋子さん(66)が社会福祉の分野でそれぞれ選ばれた。2人は18日、大崎市役所を訪れ、伊藤康志市長に報告した。表彰は春と秋に行われており、ことし秋の表彰式は11月29日に東京都内で行われた。大崎市内では2人のほか、環境美化の分野で「化女沼2000本桜の会」(佐々木哲朗会長)に善行章が贈られた。
思い出の校舎で飾る
大崎市古川の宮沢地域振興協議会(羽田昌勝会長)は、2026年版のカレンダーを作成した。大きな一枚もので、旧宮沢小の校舎写真や校歌などが入っている。出来上がりを心待ちにしていた住民や地区出身者は、大切そうに一部ずつ持ち帰っている。カレンダーは、同校の閉校記念地域事業として2021年版を作成して以降、同会が継続して発行。今回は、上半分には多くの住民が巣立った旧宮沢小校舎の写真をレイアウト。校歌と校章も入れてある。校舎の写真は、閉校記念事業(21年3月)で撮影した航空写真。校舎が市内の電子・医療機器製造会社への売却が決まったことから、特別な思いで採用した。コロナ禍で記念事業への参加がかなわなかった人は「タイムカプセルのような贈り物」と喜んでいる。

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