35年越し全線開通
大崎市古川中心部を避けて東部と南部を結ぶ「国道108号古川東バイパス」(延長約5・1㌔)が21日、全線開通した。開通式典と通り初めが行われ、関係者や沿線住民らが事業着手から35年越しの供用開始を祝福。国道108号の混雑緩和や交通事故減、救急搬送迅速化、地域産業振興といったさまざまな開通効果を期待した。古川東バイパスは、国道108号が古川鶴ケ埣で分岐し、古川稲葉の国道4号鴻ノ巣交差点に接続する全線2車線(暫定)。1990年に事業化、95年に用地取得が始まり、2007年度に着工した。総事業費は340億円で、うち用地費は87億円。
ヘッドマークをデザイン
中学生がデザインした鉄道車両のヘッドマークが、柴田町と福島市を結ぶ阿武隈急行線の車両に掲出され、18日から運行されている。8月に美里町で開かれた「第14回全国高校生地方鉄道交流会」の企画部門で最優秀賞に当たる美里町長賞の受賞作が形になった。この日、マークのレプリカが受賞者から町に寄贈された。交流会(全国高校生地方鉄道交流会主催)は、高校の鉄道研究部などに所属する生徒たちが鉄道を軸とした地方活性化策を提案する催し。企画部門では、8都府県10校の中高生76人が案を発表した。このうち成城中学・高校鉄道研究部(東京都)は高校新設や大学誘致による人口流出抑制や、仙台圏ベッドタウンとして美里町本庁舎の新築移転と商業施設併設、移住者向け支援の充実を提唱。町長賞に輝き、デザイン権を手にした。部員37人からデザイン考案の希望者を募り、多数決で亀石悠太さん(中学1年)と前田祐作さん(同3年)が選ばれた。亀石さんの作品は夜景にJR小牛田駅と車両を描き、「星の街」を表現。前田さんは青空と稲穂、北浦梨、バラといった町の特徴を詰め込んだ。
待機児童ゼロなど成果
大崎市議会12月定例会の一般質問は最終日となる22日、3議員が執行部をただした。1期目の小玉仁志、法華栄喜両氏は同期議員(計7氏)共通テーマ「多世代で支える大崎市の子育てビジョン7・0」を掲げ、異なる切り口で質問。第2期市子ども・子育て支援事業計画(事業期間2020~24年度)の目標達成度をただす問い掛けに対し、高橋亮一民生部長は①市内の待機児童ゼロ達成②子育て支援拠点施設「わいわいキッズ大崎」の活動充実、妊娠期から子育て期までの伴走型支援体制確立③子ども医療費助成制度の拡充-を挙げた上で「少子化対策、一人親家庭支援など〝宿題〟が残っている」と述べた。
冬休み前最後の登校
大崎地方の小中学校と義務教育学校は24日から来年1月7日までの15日間、冬休みとなる。冬休み前最後の登校となった23日は穏やかな冬晴れとなり、子どもたちは休み中の過ごし方について指導を受け、クリスマスや正月などに胸を膨らませていた。大崎市古川第一小(児童数473人)は、体育館で全校集会を開催。齋藤卓也校長は「冬休みは時間があり、ニュースや新聞を見る良い機会。身の回りや世界で起きた出来事に目を向けて」と呼び掛けた。
自分たちの町 より良く
「空き家を移住者増に活用を」「涌谷町のホームページは分かりにくく、見やすくすべき」-。涌谷町涌谷中(千坂佳織校長、生徒数324人)の3年生約30人が12日、自分たちが暮らす街を住みやすくするための「政策」を同校で発表した。初めての試みで、〝野党〟側の質疑や協議を通じ住民ができることや先を見据えた未来について学びを深めた。地方自治や住民参加のまちづくりについて学ぶ社会科の授業の一環で、11月から9時限かけて取り組んだ。3~4人ずつ27班に分かれ政策を考案。3クラスの代表各2班が投票で選出され〝与党〟となり、3年生全員の前で政策を発表した。出された政策テーマは「空き家・子育て・学校改善」や「涌谷駅周辺を大改造」「廃墟を活用」など。発表後、代表班以外の班が野党として財源を含めた政策実現性を質問席に立って尋ねた。
聴覚障害に理解を
美里町は15日、障害理解促進研修会を町駅東地域交流センターで開き、町民15人が聴覚障害者とのコミュニケーションの仕方を中心に学んだ。障害の理解促進、啓発を図ろうと、障害者週間(12月3~9日)にちなみ開いた。県聴覚障害者情報センター(仙台市)施設長で、5歳のときに難聴となった松本隆一さんが講話。県内の聴覚障害者について「昨年3月末現在約5700人。聴力レベル70デシベル未満の中等度難聴の人は24万7000人で、県民の11%を占める」と述べた。難聴の種別と聞こえの違いについて「『冷蔵庫のおやつ取って』は伝音性難聴の場合は小声に聞こえるが、感音性難聴では『えいどうこあらおかきおって』と聞こえる」と説明。聞こえにくいという人に対し、「耳元で大声で話すのは当人にとってうるさいだけで、適当に返事されることにつながるのでやめるべき」と続けた。
涌谷大橋通行止め
涌谷町中心部の涌谷大橋で22日、上流側の車道と歩道の間に亀裂が見つかった。橋を管理する県北部土木事務所は直ちに橋を通行止めにし、調査を行うことを決めた。復旧のめどは立っていない。同事務所と遠田署によると、この日午前11時半ごろ、橋梁の補修工事に当たっていた関係者から「橋に亀裂が見つかり、崩落の恐れがある」と110番通報があった。車道と並行する歩道部分が車道から最大10㌢以上分離しており、同事務所は橋脚に傾きが出て崩落の恐れがあると判断。23日以降、調査を行う予定。
大型コラージュ制作
栗原市の迫桜高美術部はこのほど、若柳郵便局(菅原昭局長)のガラス面をキャンバスにコラージュ作品を制作した。同局からの申し出がきっかけで、170㌢四方のガラス2枚を使った大作を9人で完成させた。菅原局長は「発表の場を提供したかった。作品を目当てに足を運んでくれるだけでもうれしい」と話している。コラージュは伊豆沼のハスやハクチョウ、サクラの花など若柳をイメージさせるものと、切手やポスト、日本郵便オリジナルキャラクターぽすくまを組み合わせた作品。水で消せるペンやクレヨンで描き、紙を貼る手法と組み合わせた。利用者が多い来年1月中旬ごろまで鑑賞できる。部員たちは全員で考えた構図を何度も確認し、ハスの葉や切手の形をした紙をガラスに固定。伊豆沼やポストなどは、クレヨンで塗った後に指でなじませて仕上げた。制作時間を確保できず2カ月を要したが、営業時間後の局内で、部員たちは学外とのコラボレーション企画に心を躍らせていた。

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