2025/12/23


伊達家の正月料理展示

 仙台藩を治めた伊達家が代々味わったとされる正月料理を展示する企画展「伊達家の正月膳」が、大崎市岩出山の国指定史跡および名勝「旧有備館および庭園」で開かれており、食品サンプルで再現された料理の数々が訪れた人たちの目を引いている。来年2月1日まで。伊達家の正月膳は、1992年に仙台市で開かれた「みやぎ食祭92」で復元したもの。13代慶邦に仕えた大童信太夫の著書「伊達家年中行事記録」を参考にしており、初代藩祖政宗の好物だったとされるサケが多く使われている。閉会後に旧岩出山町が譲り受け、旧有備館で毎年展示している。三汁十六菜からなる豪華な正月料理の中に、質素な精進膳があるのも特徴。大崎市教育委員会によると、正月に亡くなった先祖を供養するためとされ、記録では法要も行ったという。

eスポーツ楽しい

 eスポーツ体験会「eスポーツって、なにっしゃ?」が18日、大崎市古川東大崎地区公民館で開かれた。シニア世代を対象にした同館事業「東大崎ねんりんクラブ」との合同事業で、10人ほどが参加。東北福祉大共生まちづくり学部講師の髙橋俊史さんを迎え、参加者たちが2種類のゲームを楽しんだ。髙橋さんによると、eスポーツは1970年代にインベーダーゲームを楽しんだ世代と意外な親和性があり、孤立を防ぎ認知機能や健康の増進につながる効果が期待され、福祉の現場でも広がっている。高齢になってできないことが増える中、回を重ね上達を感じる喜びもあるという。

4選へ向け結束固める

 美里町長選に4選を目指し立候補を予定している現職、相澤清一氏(73)=同町中埣=は20日、後援会事務所を町内に開き、選挙戦へ向け結束を固めた。相澤氏は「12年間、平和と緑、教育、福祉に力を入れてきた。人口減や少子高齢化などの課題解決へ立候補を決めた。旧3中学校跡地を活気あるまちづくりにいかにつなげるかが課題。ことし策定した町総合計画、総合戦略を道しるべに、町民の声を聞きながら頑張りたい」と決意。

 

サンタがプレゼント

 クリスマスシーズンを迎え、大崎地方でも関連イベントが開かれている。サンタクロースに扮した団体や企業の関係者が幼児施設などを訪れて園児にプレゼントを贈るなど聖夜に向けて雰囲気を盛り上げている。大崎市三本木の児童発達支援センター、大崎広域ほなみ園(川鍋正敏園長)は12日にクリスマス会を開催。古川古城ライオンズクラブの山本園子会長ら6人がサンタクロースの衣装に身を包んで訪問し、菓子の詰め合わせとケーキを全園児28人に手渡した。園児たちはクリスマスソングを元気に歌い、感謝を伝えた。「ダイナム」(東京都)は13日、美里町駅東地域交流センターであったこども食堂「みんなの食堂」(クリエイトユー主催)に参加。近年の地震で大きな被害を受けた石川、熊本両県で作られた菓子を購入し、集まった子どもたち約50人にプレゼントした。宮城小牛田店の須藤慎二店長は「多くの子どもたちの笑顔を増やすため活動を続けていきたい」と話していた。涌谷修紅幼稚舎(涌谷町字追廻町)で13日にあったクリスマス会では、全園児39人が遊戯やダンス、劇をクラス別に披露したほか、サンタクロースから贈り物を受け取った。

 

各地でしめ縄作り

 日本の正月を飾るしめ縄。大崎市古川で、神社に奉納したり、技術や風習を子どもたちに伝えたりする目的で、しめ縄作りが行われた。大崎市古川清滝地区で14日、しめ縄作りと餅つきを楽しむ恒例の「親子ふれあいフェスティバル」(地区子供会育成会主催)が開かれた。小学生までの子どもと保護者、中学生ボランティア、しめ縄作りを指導する長寿クラブなど計約60人が参加した。長寿クラブは「日本の風習を清滝の子どもたちに伝えたい」と、しめ縄作りの講師を毎年務めている。縄ないはこつのいる作業だが、参加者はベテランのお年寄りにこつを教えてもらいながら製作に取り組み、昆布や幣束を飾って仕上げた。大崎市古川中里の中里熊野神社氏子総代(山田克夫代表、茂泉宣之代表)は14日、同神社に設置するしめ縄の製作を地区の集会場で行い、平穏な新年を祈りながら正月を迎える準備に取り組んだ。作業には氏子16人が参加。鳥居に飾る長さ6㍍のものをはじめ、社殿などに飾る合計5種類のしめ縄を手掛けた。市内の農家から軽トラック1台分のわらを確保。農家で機械を使いわら打ちをし、柔らかくしてから集会場に運び、手作業でより合わせて製作。最も大きい鳥居に取り付けるしめ縄は30分ほどで完成。5種類それぞれ2本ずつ作った。

 

ニュースポーツで交流

 「スポーツレクリエーションフェスティバル」が14日、大崎市岩出山体育センターで開かれ、老若男女がニュースポーツなどで体力づくりに汗を流した。市体育協会岩出山支部が、市民の運動不足解消や世代間交流を目的に、2017年から毎年実施。今回は4歳から88歳まで約100人が参加した。参加者は10人前後でチームを組み、ボウリングやバスケットボールのフリースローなど7種目に挑戦。ひもでつながっている2個のボールをはしご状の枠に投げて得点を競うラダーゲッターでは、ボールの行方に一喜一憂。仲間が得点すると拍手をしたり、歓声を上げたりして喜び合っていた。

 

上映推進委 社協へ寄付金

 聴覚障害が題材の映画「ぼくが生きてる、ふたつの世界」大崎市上映推進委員会は15日、鑑賞券収入の一部を市社会福祉協議会へ寄付した。11月下旬に計4回上映し、差別や偏見がない共生社会の在り方を問いかけた。耳の聞こえない両親を持つ子(CODA=Children ofDeaf Adultsの略)が紆余曲折の末、家族愛を深めていくノンフィクション作品。主人公役を演じたのは人気俳優吉沢亮さん。役づくりで手話を学び、実際に重度聴覚障害者(ろう)でもある母親役の忍足亜希子さんと喜怒哀楽の感情をぶつけ合う熱演ぶりで話題を集めた。市役所で開かれた推進委事業報告の席上、寄付金贈呈を実施。伊藤康志市長(推進委会長)はあいさつで、市が取り組む第2期SDGs未来都市計画、多文化共生のまちづくりについて触れ「誰一人取り残さない共生社会の実現」を約束した。