2025/12/17


災害などでの停電想定

 東北電力ネットワーク宮城支社は11日、大規模災害や配電線の事故を想定した非常災害訓練を涌谷町涌谷スタジアム駐車場で行い、対応力強化を図った。地震や降雪による倒木や強風で飛ばされた外壁が接触しての高圧電線損傷のほか、カラスの営巣に起因する停電を想定して実施。配電と送電、変電3部門の担当者合わせて約50人が参加した。送電が止まっている電線の下に高圧応急用電源車をつけ、ケーブルを下から伸ばしてつなぎ、送電を再開。被害状況をドローンで上空から確かめたほか、エアシェルターの設置や炊き出しも行った。

熱々の21種類に舌鼓

 加美町の冬の風物詩「第24回うめぇがすと鍋まつり」(同実行委主催)が7日、中新田地区の花楽小路商店街で開かれた。冬晴れの下、町内外から訪れた多くの家族連れらが熱々の鍋料理を堪能した。鍋まつりはこれまで厳寒期の2月11日に実施していたが、来場者の安全確保や健康面に配慮し、今回から12月開催に変更。地元団体や飲食店、加美よつば農協、高校生ら20団体が野菜や肉をふんだんに使ったしょうゆベースの鍋をはじめ、豆乳鍋やカレー、かきセリ鍋など定番から変わり種まで21種類、合わせて8700食を用意した。ずらりと並んだ出店には、開始前から長蛇の列ができた。1杯300~500円と手ごろなこともあり、飛ぶように売れていた。

社員の子育て積極支援

 加美町の総合建設業・石油類販売「丸か建設」(佐々木一暢社長)はこのほど、従業員の子育て支援に取り組む企業を対象とする厚生労働省の「プラチナくるみん」に認定された。条件が厳しいプラチナ認定は県北で初めて。同社は12日、仙台市の仙台第4庁舎で認定通知書の交付を受けた。くるみん認定は、人材の定着につながったり、専用の助成金を受けられたりと多くのメリットを得られるが、男性の育児休業取得率30%以上といった基準を満たす必要がある。より高い基準をクリアしたプラチナくるみんは、県内では12月現在、11社が認定を受けている。同社は2022年のくるみん認定以前から、年次有給休暇の取得推進やノー残業デーの継続実施、ワークライフバランス研修など、労働環境の改善に取り組んできた。育児休業取得率は男女とも100%を達成しており、認定は採用増にもつながっているという。

 

経営支援事例を紹介

 中小事業者の経営支援に当たった事例の共有、連携強化に向けた報告会が10日、涌谷町の遠田商工会涌谷事業所で開かれた。同商工会(渡邉新美会長)が初めて企画した県内でも珍しい試みで、同商工会の経営指導員らが支援の成果や学び、教訓を紹介した。経営支援能力向上や関係団体とのノウハウ共有、連携強化を図るのが狙い。県や涌谷、美里両町、金融機関の担当者22人を招いた。報告したのは経営指導員ら6人。食品製造者やインターネット販売事業者の希望を尋ねた上で、適用できる補助金などの経営支援、涌谷町特産品開発の支援に取り組んだ成果と課題を発表した。

 

詰め所に「火の用心」看板

 涌谷町涌谷の町消防団第4分団第2班の詰め所壁面に、手描きの看板が追加で掲げられた。1枚目に続き看板を描いたのは地元の涌谷高美術部。見やすく、近所から好評で、団員たちの士気向上にもつながっている。最初の看板は2015年、現地に詰め所が移転、新築されたのに合わせて同部に制作を依頼した。詰め所が同消防団はしご班の訓練所にもなっていることから、はしご乗りとポンプ車を描いてもらった。それから10年が過ぎ、経年劣化が進んでいたことやポンプ車がことし更新されたことから新たな看板の設置を決定。引き続き同部に描画を委託し、10月に完成した。新たな看板は、アクリル板(縦90㌢、横180㌢)に「火の用心」の文字と町城山公園、サクラが描かれている。班員8人が7日、県道に面した南側壁面の地上3㍍の位置に取り付けた。

 

叙勲受章 議場で報告

 元大崎市議で、本年度秋の叙勲を受章した笠原校藏さん(83)=同市岩出山=と鈴木壽郎さん(79)=同市三本木=の受章伝達報告会が8日、市議会議場であり、関係者らが2人の栄誉をたたえた。笠原さんは旧岩出山町議を6期、鈴木さんは旧三本木町議を5期それぞれ務め、旧1市6町合併で誕生した大崎市議を共に1期。今秋、旭日双光章(地方自治功労)に輝いた。市議会の後藤錦信議長は「地域発展、議会運営活性化に多大な貢献をされた」と〝両先輩〟の経歴を紹介。伝達役を務めた伊藤康志市長は「合併後、共にまちづくりを論じたのがつい昨日のよう。受章はご自身とご家族はもとより、大崎市関係者にとっても大変な喜び」と祝辞を述べた。

 

〝運転カエル〟呼び掛け

 お年寄りの運転事故を減らせないか-。そんな社会課題に東北芸術工科大4年の木村佳香さん(22)=涌谷町=が向き合い、教習所の高齢者講習受講者へ手渡す「セーフティーサポートカード」を考案した。モチーフのカエルに「運転を振り返る(カエル)」「意識を変える(カエル)」「無事に帰る(カエル)」願いが込められている。自動車免許を更新したばかりの祖母との何気ない会話が動機という。「(満70歳以上が更新時に義務付けられている)高齢者講習の内容を忘れがち。せっかくの指導も口頭のみでは時間経過に伴い記憶が薄れてしまう。きっと、お年寄りみんなが抱える悩み」。卒業制作として独自の課題解決策を打ち出すことに。カードは10種類。目視を怠る「みわすれガエル」、路面標示を誤認してしまう「車線まちガエル」、急な加速と減速を繰り返す「むらありガエル」など、高齢運転者に多い〝うっかりミス〟をカエルのキャラクターで呼び掛けるもの。教習所側が講習終了後、受講者の「特に注意すべき点」に応じて1枚渡す仕組み。

 

児童らランタン作り

 ガラス瓶を使ったランタン作りワークショップが13日、大崎市西古川地区公民館で開かれた。20日に初めて開かれるナイトフェスタ(同地区振興協議会主催)とのコラボレーション企画で、古川西小中学区の子どもや保護者約30人が参加。ランタンがともる会場を楽しみに色の配置を考え、作製していた。ランタンは、お花紙を水に溶いたボンドでインスタントコーヒーなどの空き瓶に貼って作る。紙が重なった部分は色が変化し、隙間は木漏れ日のような効果を発揮する。参加者は、小さく切ったお花紙を丁寧に接着。完成後、部屋を暗くして瓶の中に入れたキャンドルを点火すると、ランタンの色合いが美しく浮かび上がり、歓声が沸いた。