2025/12/04


新ビジネスプラン競う

 地域素材を生かした新たなビジネスプランを競う「おおさきオープンイノベーションピッチ」(おおさき産業推進機構主催)が11月27日、大崎市役所で開かれ、最終審査に残った10団体の代表者がプレゼンテーションを行った。審査の結果、鳴子こけし、漆器文化の海外輸出を提案した「Omiisay(おみせ)」(東京都、金田真生加代表)が最優秀賞に選ばれ、賞金100万円が贈られた。大崎の食材や文化、自然などを活用した新たなビジネスのスタートを支援し、地域の活性化を目指そうと昨年、初めて開催。2回目のことしは国内外から昨年より24団体多い77団体の応募があり、最終選考進出の10団体を選出。この日は代表者らが発表を行い、東北大名誉教授で同機構の堀切川一男理事長、伊藤康志市長ら7人が審査した。最優秀賞に選ばれた「Omiisay」は、企業などの海外進出を支援する会社。英国をターゲットに、鳴子漆器やこけしを取り入れた和室空間をパッケージとしてホテルなどに販売する。

民謡あり童謡あり

 「鹿島台ときめきコンサート!」(大崎タイムスなど後援)が11月30日、大崎市鎌田記念ホールで開かれ、市内外の和洋楽奏者や歌手、民謡保存会が童謡や民謡、ウクレレ、声楽を響かせた。「音楽が聞こえる都市づくり」に向け、鹿島台観光物産協会(鹿野利德会長)と市が共催し、5回目の節目を迎えた。出演したのは、地元を中心に活動する「宮城民謡保存会」と「鹿島台童謡を歌う会」のほか、同市出身のサックス奏者、藤原華さんや美里町出身のアルト歌手、大黒美咲さんら。往年の名曲を軽妙な演奏とコーラスで満席の客席に届けた。

補正予算など42件提案

 大崎市は2日、8日開会の市議会12月定例会に提出する42案件(予算案7件、条例案9件、その他21件、報告5件)を発表した。本年度一般会計補正予算案は8億3188万円を追加(補正後総額664億1292万円)する内容。主な歳出項目は、いずれも追加費用となる障害者補装具給付事業費1862万円、障害者福祉サービス事業費2億1518万円、児童扶養手当給付事業費3802万円、子ども医療費助成事業費8346万円など。また同定例会への「学校教育施設整備基金」新条例案提出に関連し、基金費2051万円を盛り込んだ。このほか一部公用車カーナビなどのNHK受信契約を結んでいなかった問題で、未払い分を補正計上した。年度内に全額納付する。

 

CSに理解深める

 コミュニティ・スクール(CS)の研修会が11月28日、モデル校の美里町美里中で開かれた。町の教育関係者や地域住民の代表など約50人が参加し、学校と地域がそれぞれの立場を理解し、力を合わせて子どもを育てる仕組みについて理解を深めた。コミュニティ・スクールは、教職員、保護者、地域住民が協議会をつくり、学校を運営する制度。当事者意識を分かち合い、地域の特色を教育に取り入れることで学びの質の向上を図るのが狙いで、美里町ではことし開校した同校で取り入れられた。将来的には小学校への導入を目指している。この日はコミュニティ・スクールの推進に携わる文部科学省国立教育政策研究所の志々田まなみ総括研究官が登壇。子どもは起きている時間の半分を家庭や地域といった学校外で過ごしており、「人口減少社会における質の高い教育には、地域の力が必要不可欠」と語った。

 

「福祉の心」作品に込める

 大崎市社会福祉協議会(高橋栄德会長)が市内の小中学生から福祉に関する作文、ポスター、川柳を募集した「おおさき福祉の心コンクール」の表彰式が11月28日、市図書館で行われた。入賞作品の展示、発表を通し、出席者らは改めて福祉への関心を高めていた。コンクールは、子どもたちが作品制作を通して福祉やボランティア活動への関心を高め、思いやりや支え合いの心を育むことを狙いに、赤い羽根共同募金を活用して毎年行っている。15回目となる今回は7月1日から9月5日まで作品を募集した結果、合わせて565点の応募があった。最終選考会はこのほど、古川保健福祉プラザで、市社協の早坂義教常務理事兼事務局長や理事、評議員、大崎市の社会福祉課、教育委員会、ボランティア連絡協議会、民生委員児童委員協議会などの代表8人で実施。計9部門について、最優秀賞、優秀賞各1点、優良賞2点を選んだ。

 

無災害の職場づくりへ

 「年末年始労働災害防止強化運動」(12月1日~1月15日)が全国で実施されるのを前に、「安全セミナー&安全宣言大会」が11月28日、大崎市古川の大崎建設産業会館で開かれ、無災害の職場づくりを誓い安全宣言を行った。大会は古川労働基準監督署主催、宮城労働基準協会古川支部共催で開かれ、50人ほどが参加。同監督署の相澤隆之署長が管内の労働災害発生状況などについて述べ、1~10月の死傷者数は238人で昨年同期より35人増え、死者は同数の1人だったとし、運動の趣旨などを説明した。また安全管理の事例報告を行い、東北イノアック小牛田工場の門脇和好安全防災係長が、現場での「ヒヤリハット」体験を安全対策に生かす取り組みや教育活動、防災訓練の実施状況を紹介した。

 

空想の世界や校舎描く

 「古川・田尻地区小学生造形教育作品展」(北部教育研究会図工美術研究部会中ブロック主催)が2日から、大崎市民ギャラリー・緒絶の館で開かれている。両地域にある小学校、義務教育学校11校の児童が描いた約150点が展示されている。8日まで。県造形教育作品展の入賞作と、地区入選作を公開する毎年恒例の展示会。主に授業時間を利用し、丁寧に仕上げたという。物語の場面や空想の世界に咲く花などは、想像力豊かな子どもならでは。観音開きや、貼り絵が画用紙からはみ出す躍動感あふれる作品もある。卒業を控える6年生は思い出が詰まった校舎を題材にした子が多かった。思いのまま描いた伸びやかな作品から、成長の足跡も感じさせている。

 

芋煮味わいダンスも

 栗原市社会福祉協議会が運営する生活介護事業所「はげましホーム」(同市築館)で11月27日、収穫祭が開かれた。フォークダンスを踊ったり、利用者が育てた野菜を使った料理を味わったりする催しで、利用者や家族のほか地域住民も加わり、予想を上回る約100人が楽しく過ごした。同ホームは障害がある人の通所施設で、介護サービスを提供するほか畑作業、季節の行事、細かい部品作りなどを行っている。障害の種類や程度は異なるが、現在20~70代の25人が登録している。収穫祭は、地域との交流を通して施設や利用者への理解を深めてもらおうと行っており、今回が3度目。利用者が1カ月前から練習してきたダンスで始まり、全員が手をつなぐフォークダンスで盛り上がりは最高潮に達した。