2025/11/11


鹿島台秋の互市始まる

 晩秋の風物詩「秋の互市」が10日、大崎市鹿島台の中心部で始まり、冬支度に向けて買い出しをする人たちなどでにぎわいを見せている。12日まで。村長として近代鹿島台の基礎を築いた鎌田三之助(1863~1950年)が、村民が作った農産物や加工品を販売し、村民の福利を図ろうと1910(明治43)年に始めた。東北最大級の規模を誇り、115年を迎える。今回は昭和通りを中心とする約600㍍区間に農海産物や手工芸品、衣類など約180店の露店が軒を連ねた。初日は小雨に見舞われたが、開幕早々、人々が繰り出し、野菜の種や海藻類、台所用品などを買い求めていた。

300人余 華やかに舞う

 「第2回YOSAKOI祭りin加美」が2日、加美町中新田バッハホール前駐車場をメイン会場に開かれた。東北から25団体、総勢325人が出場し、華やかな衣装に身を包んだメンバーたちが勇壮な演舞を繰り広げた。よさこいの魅力をアピールし、町への集客を増やすことを目的に、同町を拠点に活動しているよさこいチーム「華・fromKAMI」などで構成する実行委が主催。昨年は町や加美よつば農協合同の秋まつりの一環として行ったが、ことしは単独で実施。参加団体も前回より10団体増えた。バッハホール駐車場と第2会場の中新田体育館で実施。秋晴れの下、よさこい独特の法被やはかまなどを着用した各団体のメンバーたちは、笑顔で力強く踊ったり、巨大な旗を青空の中にはためかせたりして街中に活気を呼び込んだ。また、東北全域の旗士でつくる「東北YOSAKOI旗振り連合勇姿会」が特別ゲストとして出演し、会場を盛り上げた。

クマ被害対策強化を

 相次ぐクマ出没をにらみ大崎市は8日、同市を訪れた森下千里環境政務官=衆院比例東北=、小野寺五典自民税調会長=衆院宮城5区=らに対し、被害対策強化に関する「緊急要望書」を手渡した。要望書では「地方自治体のみでの対応は限界」と訴え、警察による駆除実施の仕組みづくりや、自衛隊による後方支援の必要性を強調。さらに市町村長の判断で発砲可能な「緊急銃猟」実施へのガイドライン更新、自治体単位で雇う「ガバメントハンター」の育成、緩衝地帯としての里山保全や森林整備など具体的対策と、必要な財政支援も求めている。

 

書店で絵本おはなし会

 「たのしいえほん おはなし会」が2日、大崎市古川大奥防のブックスなにわ古川店で開かれた。店員らが読み聞かせを行い、子どもたちに絵本に親しんでもらった。子どもの読書推進に向け「日本出版取次協会」(東京都)が主催している取り組みで、同店では初めて開催。店員の佐々木智子さんと出版文化産業振興財団読書アドバイザーの小野聡美さん(大崎市古川米倉)が読み聞かせた。

 

日本の美しい歌伝えよう

 古川女声合唱団「アイリス」の創立50周年を記念する第35回童謡コンサートが2日、大崎生涯学習センター・パレットおおさきで開かれた。童謡や国内外の民謡を中心に、木製の鍵盤打楽器マリンバの演奏を交え聴衆と一緒に歌う楽曲もあり、会場は大人の魅力たっぷりの歌声に包み込まれていた。アイリスは1975年、古川中央公民館の合唱講座としてスタート。何度か改名しながら、初代講師の中本義弘さんが語った「子どもに日本の美しい歌を伝えよう」という思いを胸に活動している。コンサートでは、軽快なリズムや日本の伝統的な曲、1970年代に大ヒットした洋楽などを披露。設立時を知るメンバーが語る逸話やオリジナル曲「アイリス」の創作秘話、指揮者でマリンバ奏者の菅野有希子さんとピアノ奏者の岩本由佳さんの合同演奏も関心を集めていた。

 

歌とトークで聴衆魅了

 大崎市古川出身の役者、劇作家、演出家の高泉淳子さんがプロデュースする「恋する秋の音楽祭」が2日、古川の祥雲閣で開かれ、紅葉に彩られた日本庭園で観客180人が歌とトークを楽しんだ。「おおさき宝大使」を務める高泉さんの音楽会は、ことしで13回目。祥雲閣の本格茶庭と現代音楽が織りなすステージは毎年、チケット完売の人気を博している。演奏は、フランス生まれのアコーディオン奏者で歌手のパトリック・ヌジェさん、ギターの有田純弘さんと手嶋大輔さん、ベースのブレント・ナッシーさんの実力派が務めた。開幕に先立ち、伊藤康志市長があいさつ。先月発令した独自の「クマ出没緊急事態宣言」に触れ、注意を呼び掛けた。その後、1人で登場した高泉さんはアカペラで童謡「森のクマさん」を歌い、ちゃめっ気たっぷりに注意喚起する粋な計らいを見せた。