2025/11/08


陸羽東線の魅力PR

 鹿島台商業高の全生徒が2万6000枚余りの折り紙を組み合わせて作った巨大なモザイク壁画が、JR鹿島台駅構内に掲げられた。大崎市が存続を目指すJR陸羽東線の車体が大きく描かれており、鹿島台互市(10~12日)に合わせ市を訪れる人たちに同線の魅力をPRし、活用を促す。地域貢献の一環として、同校の文化祭に向け制作した壁画を同駅に掲示している。9回目の今回は全校生徒63人が約1カ月半かけ、2㌢四方の折り紙2万6618枚をA3用紙156枚に貼って組み合わせ、縦約4㍍、横約5㍍の絵に仕上げた。テーマは「ようこそ大崎へ」で、大崎耕土を走る陸羽東線と市公式キャラクター「パタ崎さん」をデザイン。全体の半分余りを占める車体と、羽を広げたパタ崎さんの姿を印象的に描いた。

児童生徒の絵画と写真

 吉野作造記念館の「第7回芸術コンクール チャリティ展覧会」が、大崎市古川穂波の同館で開かれている。夏休み中に募集した絵画と写真計93点を並べた会場には募金箱を設置し、協力を呼び掛けている。30日まで。同館は夏休み特別企画として、テーマを設けず小中高校生と支援学校の児童生徒から絵画と写真を募集。審査員5人で最優秀賞と優秀賞を決定した。絵画小学生の部で最優秀賞を受賞した「夏の思い出」は、大きな魚を釣り上げた喜びの瞬間を描いた作品。ほかにも小学生は画用紙からはみ出すほどの躍動感あふれる花火やカマキリなど描き、中高生はグラデーションを効果的に使って写実的に表現。写真はこけしのオブジェや田んぼなどにレンズを向けた作品が多い。

「さくらの湯」全国1位

 国民参加型の地域活性化プロジェクト「温泉総選挙2025」の結果が、このほど発表された。それによると、大崎市田尻の「加護坊温泉さくらの湯」が「レジャー/街ぶら部門」で全国、東北エリアともに1位に選ばれた。昨年、同部門で1位になった加美町の「やくらい薬師の湯」も全国と東北で2位にランクイン。大崎地方の2施設が全国上位を占めた。ことし開館20周年を迎えた加護坊温泉さくらの湯は、田尻のシンボル加護坊山に構え、年間平均約20万人が訪れる。美肌効果が高く、神経痛や筋肉痛、切り傷、やけどなどに効果があるとされ、県内最大級の広さを誇る大露天風呂や本場フィンランド式サウナが特徴。さくらの湯を運営するたじり穂波公社の浅野志郎社長は「お客さま、スタッフ、観光公社や市職員など関係者全員で取った1位。これを機に全国にPRしていきたい。1位を記念した企画も考えている」と感謝していた。

 

ハロウィーン楽しむ

 ハロウィーンにちなんだ世代間交流イベントが10月24日と30日、大崎市松山保健福祉センターで開かれた。手作りオーナメントが飾られた中庭を松山小と下伊場野小の児童や地元の高齢者が散策し、ゲームを楽しんだ。地域ボランティアらの協力で4年目を迎えた取り組み。地元ボランティア団体「結いの会」(加藤寛会長、会員数18人)が手掛けたオーナメント70点のほか、有志による切り絵50点をつるし、雰囲気を演出した。30日は下伊場野小(佐藤英知校長)の全児童8人のほか、近くのデイサービスセンター利用者7人が来場。子どもたちは、受け取ったカードと同じ図柄のオーナメントを探し、全10点を見つけると、菓子の詰め合わせを受け取った。

 

シジュウカラガン復活の記録

 加美町在住の児童文学作家、野泉マヤさんはこのほど、新刊「絶滅寸前の渡り鳥シジュウカラガンを呼びもどせ!」(新日本出版社)を出版した。シジュウカラガンなどの保護活動に携わりながら、取材と執筆に4年かけて完成させた初のノンフィクション作品だ。県北地域では毎年、多くのガン類が越冬する。このうち、シジュウカラガンはキツネの捕食で激減し、絶滅の危機にひんしていた。新刊は、40年の歳月を費やし、シジュウカラガン復活に貢献した人たちの記録。執筆のきっかけは、「日本雁を保護する会」の呉地正行会長(仙台市)から渡り鳥復活プロジェクトを聞いたことだった。「専門家が99・9%不可能だと断言した(シジュウカラガン復活)事業を、仙台市の医師が実現させた。すごいことがこの宮城県で起こっていたのだと知った。この事実を子どもたちに知ってほしい、ガンの保護にもつながればと思った」と野泉さん。

 

企業狙うネット犯罪

 大崎法人会(早坂竜太社長)の本年度役職員研修会が10月30日、大崎市古川のアインパルラ浦島で開かれた。出席者は、大手飲料メーカーが攻撃を受け現在も影響が続いているランサムウェア被害など、ネット犯罪から企業を守る手立てについて理解を深めた。研修会には50人ほどが出席。インターネットによる企業被害について、前県警本部サイバー対策課長の田久裕之古川署長と同署員が説明を行った。田久署長は「サイバー攻撃は日常的にあり、犯罪者は日々、セキュリティーの甘い場所を探している。大手企業ばかりでなく、中小企業も被害を受ける可能性があり、踏み台にされ被害を広げてしまうこともある」と指摘。セキュリティーの強化、添付ファイルを安易に開かないなど社員教育の必要性も述べた。

 

〝正義の味方〟に感謝

 さまざまな障害があり、社会福祉法人豊明会(栗原市若柳、石橋侑子理事長)が運営する施設を利用している子どもたち38人が10月31日、「正義の味方」に感謝を伝えようと、栗原署を訪問した。ハロウィーンらしく仮装をし、手紙やメッセージボード、缶バッジを署員にプレゼントした。アニメのキャラクターやお化けなどに仮装した子どもたちが集まると、署内の雰囲気は和やかに。和久心陽ちゃん(8)は「これからも、みんなの安心安全のためにお仕事頑張ってください」と手紙を朗読し、須藤信豪署長に手渡した。「守ってくれてありがとう」などのメッセージ入りボードも署員に贈った。お礼のお菓子をもらった子どもたちは庁舎前の歩道に並び、交通安全に協力。プラカードやハンドボードを手に、「交通ルールを守りましょう」「クマに気を付けて」と元気にアピール。かわいらしい姿に、ドライバーも笑顔になっていた。

 

焼き芋頬張り笑顔

 大崎市古川下中目の「こども農園」で10月30日、ほなみの杜こども園の園児たちを招待し収穫祭が開かれた。農園を運営し、同園との交流を始めた伊藤英悦さんが4月に亡くなったが、その後も交流を継続。年長児16人がサツマイモ掘りを体験したほか、焼き芋や芋煮汁、サツマイモご飯など秋の味覚を味わった。伊藤さんの孫が同園に通っていた縁で交流が続いている。収穫祭は例年、保護者も参加できる週末に開き、100人ほどで盛り上がる。ことしは6月にサツマイモの苗を植え、収穫祭を計画したが、雨で延期が続き、平日ながら〝三度目の正直〟で開催にこぎ着けた。子どもたちは大きく育ったサツマイモを収穫し、満面の笑み。出来たての料理を野外で味わい「頑張った後だからおいしいね」と、お代わりする子もいた。