2025/10/11


古布で作った人形や小物類

 ちりめんや絹物といった古布を原料に人形や小物作りを楽しんでいる涌谷町のサークル「遊布の会」の作品展が、町くがね創庫で開かれている。14日まで。展示作は、会員12人が手掛けた約500点。紅やオレンジを基調としたつるし飾りが会場を華やかに彩る。目を引くのは、今回のテーマ「野山に遊ぶ」にちなみ鳥獣戯画を参考に制作した作品群。サルやウサギ、カエル、カッパなど高さ十数㌢の人形が約5㍍にわたり並ぶ。

競技通し親睦深める

 大崎市古川長岡地区の第68回地区民大運動会が5日、古川北小校庭で開かれた。集まった約400人の住民は、行政区ごとにそろえたTシャツやビブスを身に付け一体感を高めるとともに、競技を通して行政区を超えた住民同士の親睦も深めていた。古川長岡地区地域づくり協議会と古川長岡地区公民館の共催事業。会場には協議会青年部が飲食ブースを設け、古川北中生徒がボランティアで運営を支えた。竹棒で自転車タイヤのリムを操って走る種目は、子どものころ遊んでいたシニア世代が大健闘。玉入れはポイントが加算されるビーチボールが勝負を分け、花形競技のリレーは懸命な走りが会場を沸かせた。

クマ出没非常事態宣言

 加美町は9日、クマの目撃情報や出没が相次いでいることを受け、「クマ出没非常事態宣言」を発令した。同時にクマ出没対策本部(本部長・石山敬貴町長)を設置。町役場で緊急対策会議を開き、県や警察、消防、猟友会、行政区長ら34人が参集し、人的被害防止に向け連携を確認した。発令期間は11月30日まで。ブナの結実が大凶作と予測されていることし、同町で9月に目撃されたツキノワグマの件数は18件。同じく大凶作だった2023年の3件と比較すると、6倍に増加した。被害状況も9月末まで痕跡や目撃が占めていたが、今月に入って住宅敷地内のカキやクリを食べたり、民家付近や道路沿いの田んぼに居座ったりするようになった。町は、差し迫る危機的状況から人命を守るため非常事態宣言を発令した。

 

期日前投票始まる

 任期満了に伴う知事選の期日前投票が10日始まった。仕事や家庭の事情で投票日(26日)に投票するのが難しい有権者が投票所を訪れ、意中の候補者に一票を投じた。県内の投票所は151カ所設けられ、一部を除き投票日前日までの16日間、午前8時半から午後8時まで投票できる。このうち大崎市内は11カ所で、21日に大崎生涯学習センター・パレットおおさき、22~24日には鳴子温泉地域3カ所にも増設される。市役所本庁舎屋内広場(パタ崎さん家)の投票所には、午前中から有権者が次々訪れて投票していた。同市古川大宮の大学4年、阿部瑶さん(22)は「新たな知事は子育て政策に力を入れてほしい」と期待した。

 

小中学校で終業式

 2学期制を敷いている大崎市の小中学校で10日、1学期の終業式が行われた。児童生徒は約100日間の学校生活を振り返り、15日から始まる2学期に向け、目標を新たにしていた。義務教育学校の古川西小中(児童生徒数322人)では、全校児童生徒が体育館に集合。代表7人が登壇し、頑張った教科、沿岸部の震災遺構を巡った総合学習、ジャージ登校を可能とする校則改定など、1学期に力を入れたことや印象深い出来事、2学期の抱負を発表した。秋休みは11日から14日まで。大崎地方では大崎市のほか、加美、涌谷、美里各町が2学期制を導入している。

 

大崎耕土スタンプラリー

 世界農業遺産「大崎耕土」を巡るデジタルスタンプラリーが、1日から1市4町(大崎市、色麻町、加美町、涌谷町、美里町)で繰り広げられている。スタンプ取得数に応じて抽選で地場産品が当たるほか、先着特典もある。11月末まで。小売店や飲食店、道の駅など78カ所が参加。買い物(飲食)利用後、備え付けQRコードをスマートフォンで読み取るとスタンプが一つずつたまっていく。各店を周遊すると▽スタンプ3個=地場産品2000円分(1人1回のみ応募可、抽選で20人に進呈)▽スタンプ5個=地場産品5000円分(1人8回まで応募可、抽選で10人に進呈)-の抽選企画に応募できる仕組み。さらに先着特典として▽スタンプ2個=200円分の電子クーポン(一部参加店で期間中利用可、先着500人に1回のみ進呈)▽店オリジナルノベルティ(一部参加店のみ、いずれも数量限定)-が用意されている。主催する大崎地域世界農業遺産推進協議会は「世界農業遺産『大崎耕土』でスタンプ集めを楽しみながら、豊かな食文化と特色が異なる1市4町それぞれの魅力を堪能してほしい」とPRしている。

 

杉本さんが直接指導

 ロンドン五輪柔道女子78㌔超級銀メダルの杉本美香さん(41)による柔道教室が5日、大崎市古川武道館で行われた。県北部のほか、仙台市や塩釜市から部活動やクラブチームで柔道に取り組んでいる小中学生129人が参加し、オリンピアンの指導を受けた。青森県三沢市のNPO法人柔道スポーツ育成会が、青少年の健全育成と地域活性化を目的に行っている「東日本大震災復興祈念みやぎ柔道青少年育成プロジェクト」の一環。教室では自身の得意技「払い腰」を披露。釣り手を引く角度や独自の足運びなど、世界の頂点を極めた技の極意を未来の柔道家たちに惜しみなく伝授。その後、子どもたちは2人一組で技を掛け合ったり、乱取りで杉本さんに挑んだりと、世界レベルを身近に感じながらレベルアップに努めていた。

 

書の力作700点ずらり

 第55回宮城書芸院展と教育部展が10日、大崎市民ギャラリー・緒絶の館で始まった。一般会員から小中学生までの作品計約700点が展示されており、訪れた人たちは感心しながら鑑賞している。13日まで。宮城書芸院は岩出山に本部を置く書道団体。一般の作品は漢詩のほか、作家や詩人の一節や十七条憲法を題材にした75点が並んでいる。そのほかは教育部(小中学生)の作品で、横や斜めに筆を走らせたり、波線で文字を書いたりと、書を楽しむ心が表現されている。加納鳴鳳会長(71)は絵の技法を伝える「画禅室随筆」にある言葉から4点を出品。昨年痛めた膝をかばいながら、縦2・4㍍、横60㌢の大作を仕上げた。