2025/08/16


アカトンボ見っけ

 児童らがアカトンボの生態を調査する「アカトンボ見っけ隊」が9日、大崎市鳴子温泉鬼首の鍋倉山(標高1100㍍)山頂で行われた。子どもたちはトンボの種類や雌雄などを記録した後、羽にマーキングして山へ放した。平野部の田んぼで羽化したアカトンボは、夏に高山で暑さをしのぎ、秋に田んぼへ戻って産卵する。場所によっては100㌔以上も移動することがあるとされる。調査は、みやぎ北ユネスコ協会が2021年から実施。山頂は例年多くのアカトンボが飛び交うが、この日はほとんど見られない状態。子どもたちは若見朝子会長からトンボがいそうな場所の助言を受け、刈られていない草の近くなどでアカトンボやオオルリボシヤンマなどを発見し、網で捕獲。調査票に種類や雌雄を書き入れ、アカトンボの羽に印を付けて放した。秋に田んぼで追跡調査する。

古川まつり 中心街に熱気

 大崎市中心街の「第77回おおさき古川まつり」は4日、地域交流センター・あすも(古川七日町)前でハイライト「古川太鼓」が繰り広げられた。子どもから大人まで計8団体が勇壮なそろい打ちを披露。力強い太鼓の音と気合十分の掛け声が目抜き通りいっぱいに響き渡り、2日間のまつりを締めくくった。2日間の人出は約20万人(主催者発表)。

大規模下水道管を調査

 埼玉県八潮市で発生した道路陥没事故を受け、大崎市は大規模下水道管の調査に入った。9月中に調査を終え、問題が見つかれば埋設箇所の空洞調査を進める。同県行田市で2日、点検中に作業員がマンホール内に落下し4人が死亡する事故があったことから、調査を委託する業者に安全確保について周知した。実施するのは古川、三本木地域の504㍍で、いずれも雨水管。行田市では発生した硫化水素が事故につながったとみられ、市は国の通知により、酸素濃度の測定など安全対策を徹底するよう求めた。調査結果は来年2月まで国に報告する。問題箇所が見つかった場合の空洞調査は、年度内に行う予定。

 

多彩な夏祭り楽しむ

 大崎市社会福祉協議会が運営する同市古川の特別養護老人ホーム楽々楽館で10日、夏祭りが開かれ、施設利用者と家族が多彩な催しや記念撮影を楽しんだ。利用者家族が参加する季節イベントは、新型コロナウイルスの影響で6年ぶり。午前と午後合わせて利用者61人と家族63人参加した。館内には輪投げ、射的、綿あめなどのコーナーや記念撮影スポットを開設。活気あふれるスコップ三味線のステージでは、ペットボトル容器で作った鳴り物を振り、ライブ感を楽しんだ。

 

台湾への理解深める

 台湾について理解を深めるトークイベントが9日、加美町中新田図書館で開かれた。町民ら約30人が訪れ、台湾の食や観光、言語などの話に耳を傾けた。加美町国際交流協会と同館が開いている企画展「台湾Week」の一環。講師は台北出身で仙台在住の林青樺さん。林さんは東北大文学研究科博士後期課程を修了し、現在は台湾の淡江大日本語学科副教授、日本大の非常勤講師を務めている。林さんは、スクリーンに写真を映しながら台湾を説明。旧正月に飾られるランタン、台湾発祥スイーツのタピオカミルクティー、ライチやパイナップル、ドラゴンフルーツといった果物、台湾の言葉などを、クイズを交えながら紹介した。

 

核と戦争のない世界を

 ふるかわ平和のつどいは9日、大崎市古川の吉野作造記念館で講演会を開いた。長崎に原爆が投下されて80年になるこの日、講師に招いた県原爆被害者の会の木村緋紗子会長(88)=仙台市=は、核と戦争のない世界の実現を強く訴えた。広島で被爆した木村さんは、当時8歳だった。幸い命は助かったが、多くの親族が命を落とした。当時を知る人が少なくなる中、語り部活動を積極的に続けている。講演会では、全身をやけどし、異臭を放つ祖父を看病したことについて、その経験を広島の高校生が描いた絵を掲げて紹介。核兵器廃絶への思いに触れ、「できるだけ話をして皆さんと一緒に運動し、その先頭に立たねばと思っている」と、事実を伝えていく決意を強調した。