2025/08/08


「平和の鐘」鳴らす

 世界初の原子爆弾が広島市に落とされてから丸80年を迎えた6日、涌谷、美里両町の4寺院で「平和の鐘」を鳴らす取り組みが行われた。投下時刻に合わせて参列者たちが平和への祈りをささげた。9日には、長崎市への原爆投下に合わせて鐘を鳴らす。3年目の取り組みで、新日本婦人の会古川支部かたくり班と遠田母親連絡会が各寺院で一斉に実施。このうち箟峯寺(涌谷町箟岳)では投下時刻の午前8時15分、会員ら7人が順に鐘をつき、手を合わせて核兵器のない世界を願った。遠田母親連絡会の鈴木由美会長(74)=涌谷町田町裏=は「原爆で亡くなった人や生き残っても大変な思いをした人たちの苦しみを後世に伝えていきたい」と話していた。9日は長崎市に投下された午前11時2分に行う。参加希望者は15分前までに集合する。会場は同寺のほか、玄松院(美里町中埣)、興安寺(同町北浦)、見龍寺(涌谷町龍渕寺)。

ジュースの瓶詰め体験

 大崎地方のものづくりを体験してもらう「おおさきファクトリーテーマパーク」が、地元製造業者で開かれている。3日は鳴子温泉ブルワリー(大崎市鳴子温泉鬼首)で開かれ、親子連れがビール醸造施設を見学したり、ジュースを瓶詰めする作業を体験したりした。小中学生とその保護者を対象に、身近にある製造業について知ってもらおうと、県北部地方振興事務所が夏休みに合わせて実施。ことしは20社が参加し、工場見学や工作体験などを行っている。オニコウベが経営する鳴子温泉ブルワリーには、市内外から7組21人が参加。ビールを製造する工程を見学した後、地ビールならぬ「偽ビール」づくりを体験。製品に使われているものと同じ瓶にラベルを貼り、ジュースを注いだ。

雨にも負けず乾杯

 大崎市岩出山の有備館駅前広場で2日、「岩出山ナイトビアガーデン」が開かれた。雨が降るあいにくの天気に見舞われたものの多くの地域住民らが訪れ、ビール片手に夏の夜を満喫していた。玉造商工会青年部でつくるいわでやま夏まつり実行委員会が主催し、ことしで6年目。あ・ら・伊達な道の駅が協賛している。会場には青年部有志らによる焼きそばや焼き鳥、フライドポテトなどの模擬店がずらり。子どもからお年寄りまで住民同士の交流を図ることも狙いとあって、子ども向けの射的やとすけ(くじ引き)も設置。サックス演奏などステージショーも行われた。

 

風景や人物描いた50点

 「第77回春光会展」が6日から、大崎市民ギャラリー・緒絶の館で開かれている。会員たちの鋭い感性と巧みな画技が光る油彩画、水彩画が並び、訪れた人たちの目を引いている。11日まで。同会は1947(昭和22)年、旧古川町在住や東京などから疎開していた「七人の侍」と呼ばれる絵描きが集まり結成した県内最古の洋画団体。現在の会員数は30人。市内をはじめ、仙台市や愛知県などにも会員がいる。月2~3回の研究会や人物デッサン会を通じ、研さんを積んでいる。同展は年1回、この時期に開催。今回は工場地帯や下町、森などの風景画をはじめ、人物画、静物画、抽象画合わせて50点を展示。迫力のある大きな作品が多く、F100号(長辺162㌢、短辺130・3㌢)の大作もある。

 

惨状伝える写真並ぶ

 「ヒロシマ・ナガサキ原爆展」(ふるかわ平和のつどい主催)が、大崎市地域交流センター・あすもで開かれている。原爆投下直後の様子を伝える写真約20点が展示され、核兵器や戦争の恐ろしさを伝えている。13日まで。熱線と放射線で全身やけどを負った子ども、服の模様やかばんの肩ひも跡が焼け残った肌、強烈な爆風で傾き破壊された大木や建物など、惨状を生々しく伝える写真が並んでいる。「戦争はこわい、きらい、やめてほしい」と、来場した子どもが記したカードも貼られている。