2025/07/19


良質米生産へ意識高揚

 大崎地方の多くの小中学校、義務教育学校で18日、夏休み前最後の授業や全校集会が行われ、児童生徒たちは1カ月余りの夏休みに胸を膨らませた。大崎市古川第三小(滝野澤清史校長、児童数726人)では朝、放送を通して全校集会を実施。例年は体育館で集会を開いているが、ことしは暑さを考慮して放送で行った。滝野澤校長はこれまでの70日間を振り返り、「一人一人がたくましく成長した。夏休み明けもみんなで力を合わせ、三小をますます良い学校にしていきましょう」と呼び掛けた。その後、4年1組では児童たちがこれまで努力したことや夏休みに頑張りたいことを発表。運動や勉強、料理など夏休みに取り組みたいことを元気いっぱいに披露し合った。

 

炎に所願成就祈る

 願いを記した木札(護摩木)を巨大な火炎に投げ入れて成就を祈る護摩法要「採燈大護摩供(さいとうおおごまく)」が12日、涌谷町の石仏広場であった。残り火の上を歩く「火渡り」もあり、参列者が煩悩を焼き払った。地元の箟峯寺(佐々木了章住職)が主催。本堂を会場とする寺院が多く、屋外で大規模に行う例は県内でも珍しい。スギ材を格子状に組み上げ、高さ、一辺ともに約4㍍の護摩壇を広場中央に設置。壇を覆うスギの葉に僧が火を放ち、天高く燃え上がる炎に護摩木4000本を次々投げ入れ、お経を上げた。

 

しのぎ削る現職、新人

 第27回参院選(改選数124)は20日に投票が行われ、即日開票される。宮城選挙区(改選数1)には、現職と新人合わせて7人が立候補していて、自民党新人と立憲民主党現職の事実上の一騎打ちの様相。政権選択選挙で有権者の関心が高まっている一方、投票日が現行憲法下の国政選挙で初めて3連休中日に当たることから投票率の行方も注目される。主な争点は、物価高対策や消費減税、少子化対策、社会保障、石破茂政権の評価など。参政党が「日本人ファースト」を掲げたことで「外国人との共生」も急きょ争点に加わり、日本語学校が市内に今春開設されたばかりの大崎市民の関心も高まっている。立候補したのは届け出順に、チームみらい新人でAIエンジニアの角野為耶氏(35)、れいわ新人で元会社員の石井義人氏(62)、立民現職で再選を狙う石垣のりこ氏(50)、参政新人で牧師のローレンス綾子氏(55)、自民新人で元県議の石川光次郎氏(58)、無所属新人で不動産賃貸業の中村高志氏(65)、NHK党新人で元警察官の前田太一氏(39)の7人。

 

男女ペア75組腕競う

 「第15回大崎タイムス社杯男女ペアパークゴルフ大会」(たじり穂波公社主催)は10日、大崎市田尻の加護坊さくらパークゴルフ場で開かれ、県内外から参加した75組が優勝目指して腕を競い合った。その結果、大崎市古川の宮澤忠一さん、佐藤千賀子さんのペアがプレーオフを制して優勝した。夫婦や家族、友人など男女でペアを組み挑む大会で、カップインするまで男女が交互に打つルール。2ペア一組で「さくら」「うぐいす」コースの36ホールを回り、スコアを競った。この日は前日の厳しい暑さから一転、曇り空の過ごしやすい天気となり、参加者たちは伸び伸びとプレー。場内に快音が響き渡っていた。

 

探究活動の成果披露

 小牛田農林高で15日、農業技術科と総合学科の「学科横断探究交流会」が開かれた。両学科がそれぞれ取り組んでいる探究活動の中間発表を行うもので、3年生190人が46班に分かれ、研究の方法や結果、今後の見通しなどを披露した。この取り組みは本年度で3回目。ことしは4月から準備に取り掛かり、農業技術科3年は「課題研究」、総合学科3年は「総合的な探究の時間」で行っている探究活動についてまとめ、発表し合った。会場には1、2年生のほか地域住民も聞きに訪れ、各班のテーブルでは活発に質疑応答が行われた。このうち「水を使わなくても米はできるのか」のテーマを掲げた班は、植物の根に寄生し生育を助けるマイコス菌の有無や場所の違いが、生育に与える影響に着目。調査の結果、菌の有無では成長に大きな差はなかったという。また傾斜地は水分量が多い下の育ちが良く、原因として「雨水と一緒に肥料も流れる可能性がある」と考察した。

 

涌谷含む四校連合敗退

 第107回全国高校野球選手権宮城大会は8日目の17日、利府町中央公園野球場などで2回戦4試合を行い、涌谷を含む四校連合は気仙沼に1-9の七回コールドで敗れた。1回戦で石巻好文館にコールド勝ちし、ユニホームは違っても一体となって戦ってきた南三陸、宮城水産、涌谷、石巻北の四校連合。この日は初回に失策絡みで先制点を許す苦しい立ち上がり。四回には一死満塁から気仙沼3番坂本の右適時打などで4点を奪われた。0-7で迎えた五回、二死二塁から1番伊勢の中前適時打で1点をもぎとったものの、後続が倒れ得点を加えることができなかった。

 

宮城舞台に「コーダ」描く

 耳が聞こえない親の元で育った男性を描いた映画「ぼくが生きてる、ふたつの世界」大崎市上映会(11月16日、同24日)を前に今月8日、市と福祉団体などが推進委員会を立ち上げた。上映PRや前売り券販促を担う。聴覚障害の両親を持つ子(CODA=Children of Deaf Adultsの略)として生まれた主人公が、さまざまな葛藤や親子愛をかみしめながら成長していく物語。作家五十嵐大さん=宮城県塩釜市出身=の自伝的作品で、塩釜、利府、七ケ浜などでロケが行われた。主演は俳優吉沢亮さん。役づくりで手話を学び、実際に重度聴覚障害者(ろう)でもある母親役の忍足亜希子さんと喜怒哀楽の感情をぶつけ合ったり、複雑な胸中を吐露したりする場面を熱演。人間ドラマ巧者で知られる呉美保監督が出演者たちの豊かな個性を引き出した。昨年9月に全国上映、2024年度日本映画批評家大賞で作品賞など4冠獲得。推進委は大崎タイムス社など計14団体で構成。上映(11月16日=村田工務所パタ崎さんHallおおさき※市民会館、同24日=大崎生涯学習センター・パレットおおさき。両会場とも午前、午後の2回)を通じて、障害者への偏見や差別がない地域社会を目指す。

 

空手ジパングカップV

 「第25回ジパングカップ実戦空手道選手権大会」(6日、岩手県大船渡市)の小学3年新人戦で、実践空手道試衛館(大崎市古川小泉)に通う佐々木旭君(8)=古川第二小3年=が優勝した。全国から腕利きの小学3年生16人が出場したジパングカップでは、1回戦、2回戦ともに自分のペースに持ち込み難なく優勢勝ち。準決勝も体力で勝る相手に絶え間ない攻撃で畳みかけ勝利した。決勝は相手の猛攻に押される場面があったが、パンチで動揺を誘い、大技の上段回し蹴りを決めて技ありを取り、判定勝ちを収めた。