留学生励ます思い込め

大崎市の観光大使を務める版画家大野隆司さん(東京都)がこのほど、おおさき日本語学校と学生寮に入魂の作2点を贈った。留学生を励ます心温かな思いが込められている。2点ともアクリル画で「ネコ版画」が代名詞の大野さんらしいデザイン。日本語学校宛ての作品は同市出身の元プロボクシング世界5階級女王・藤岡奈穂子さんをモデルに、ネコが力強くファイティングポーズをとる姿を描いた。「藤岡さんの挑戦心、ファイトにあやかって」と大野さん。一方、寮宛ては「あなたの国とおなじ月」のメッセージ入り。「古里が恋しくなったとき眺めて『一人ぼっちじゃない』と感じてもらえたら。大崎市を〝第二の故郷〟にしてほしい気持ちを込めて」と。
田んぼの生き物調査

大崎市大貫小の5年生14人は2日、学校近くの水田で生き物調査を行った。児童たちは小さな網を使って生き物を捕獲し、観察を通して田んぼの豊かな生態系に触れた。同校は総合的な活動の時間を活用した「田んぼ活動」で、地元農家の協力を得て4月の種まきから12月の収穫祭まで、年間を通してコメの栽培や田んぼの生物多様性を学んでいる。生き物調査もその一環。講師を務めたのは、田尻地域を拠点に活動しているNPO法人田んぼの舩橋玲二理事長。舩橋さんは「田んぼの周りには鳥や昆虫、草花など合わせて6000種類を超える生き物がいる。これでも以前と比べ少なくなっている」と説明した。その後、無農薬、無施肥でササニシキを栽培している田んぼ8㌃で、生き物探しに挑戦。児童たちは、はだしになって田んぼやあぜ道、用水路の中を探し、アメンボやオタマジャクシ、バッタ、カエルなどを次々と捕獲。捕まえた生き物は容器に入れ、友達と見せ合うなどしていた。
ニシキゴイ70匹贈る
大崎市岩出山字通丁のプロパンガス取扱業、小野寺商店(小埜寺宏社長)と七十七銀行は7日、岩出山の国指定史跡・名勝「旧有備館および庭園」にニシキゴイ70匹を寄贈した。また小野寺商店、建設業の小野寺設備工業(岩出山字下川原、小埜寺敏文社長)、洋服店のおしゃれな風ゆうび(古川台町、小埜寺和枝代表)は連名で、同館に伊達政宗のレプリカ甲冑1領を贈った。小野寺商店は新社屋建設に伴い、同銀行の「77SDGs私募債」を発行。発行額の一部を地域貢献に活用する制度で、両社によるニシキゴイの寄贈を決めた。旧有備館は庭園の池を泳ぐニシキゴイも名物だった。しかし、自然淘汰や鳥に襲われるなどで年々減少し、2021年に最後の1匹が死んだ。そこで大崎地方のロータリークラブ4団体が23年5月に70匹を寄贈。今回の寄贈はこれに続くもので、栗原市栗駒の養鯉場から購入した。甲冑は政宗が着用していた黒漆五枚胴具足のレプリカで、鹿児島県の業者に発注。小野寺設備工業とおしゃれな風ゆうびがことし、それぞれ創業50年、45年を迎えるに当たり、3人の小埜寺さんきょうだいによる社会貢献として寄贈を決めた。完成、引き渡しは秋ごろを予定している。
プロ奏者が直接指導
吹奏楽の練習に励んでいる中高生たちがプロ奏者の指導を直接受ける「吹奏楽クリニック」が5日、美里町文化会館であった。コンクールを目前に控えた部員たちが、玄人の目を通して仕上がりを確かめた。4月に町内3中学校が統合、開校した美里中にとっては初めてのコンクールで、かつて入賞を目指し切磋琢磨した旧3校出身の部員たちは心を一つに練習に打ち込んだ。吹奏楽活動の活性化に向け2009年に始まった取り組み。社会人吹奏楽団「古川シンフォニックウインズ」(大崎市)との共催を経て15年からは同館(早坂美名子館長)の単独事業として町内中学、高校の吹奏楽部を対象に年2回実施している。この日は美里中のほか小牛田農林高の部員たちが参加。クラリネット奏者で吹奏楽指導者の叶光徳さん(仙台市)がパートごとに音の出し方を診断し、表現力向上に向けて舌の使い方などをアドバイスした。
立ち直りに理解を
第75回「社会を明るくする運動」大崎市推進大会(同市推進委員会主催)が1日、大崎生涯学習センター・パレットおおさきで開かれ、犯罪防止や立ち直り支援などに理解を深めた。大会には市のほか保護司、更生保護女性会員、協力雇用主会や防犯団体の関係者ら約200人が参加。「運動を通じてより多くの国民に、立ち直り支援活動を知ってもらい、協力の輪が広がっていくことを期待する」とする石破茂首相のメッセージが、富田淳子・大崎地区保護司会長から市推進委員会委員長の伊藤康志市長に伝達された。
クマ出没相次ぐ
8日午前から9日朝にかけ、栗原市若柳地区でクマの目撃情報が相次ぎ、物的被害も出た。栗原署と市若柳総合支所が警戒態勢を強め、住民に戸締まり徹底を呼び掛けている。署などによると同日午前10時40分ごろ、若柳川北原畑の民家に体長約1㍍のクマ1頭が現れ、窓ガラスを壊して逃げ去った。その直後にクマは近くの店舗兼住宅へ侵入し、目撃者が大声を上げるとガラス戸を突き破って迫川河川敷の方向へ逃走。午後7時40分ごろには付近の迫桜高武道場敷地内でも目撃された。現場は迫川左岸の住宅と商業施設が集まる市街地で、若柳小や若柳認定こども園、市立若柳病院にも近い。
「あじさいロード」見頃
大崎市田尻の加護坊山にある散策路「あじさいロード」は、約1600株のアジサイが見頃を迎えている。青や紫色の花が彩り、訪れた人の目を楽しませている。「二千本桜」が咲く県内有数のサクラの名所として知られる加護坊山。この時期は色とりどりのアジサイと田園風景を一望できることで人気がある。旧田尻町時代に整備され、現在はたじり穂波公社が管理している。あじさいロードがあるのは、加護坊山展望レストラン「四季彩館」裏手。全長約600㍍で、日本原産のガクアジサイなどが道に沿って植えられている。毎年、1~3株ほど「ミッキーマウス型」や「ハート型」のアジサイが咲くといい、変わり種の花を発見する楽しさもある。
願い事書いた短冊結ぶ
大崎市西大崎地区公民館(亀井由利館長)で5日、「こども七夕まつり」が開かれた。岩出山地域の小学生や未就学児40人余りが訪れ、短冊に願い事を書いたり、音楽鑑賞やゲームをしたりして楽しいひとときを過ごした。同館が毎年開いている恒例行事。子どもたちは古川高吹奏学部員によるフルート演奏を聞いた後、短冊に「速く走れるようになりたい」「習字で賞を取れますように」などと願い事を書いて笹竹に結んだ。祭りの屋台を模したゲームコーナーでは、お菓子釣りやスーパーボールすくいなどに奮闘する姿が見られた。
コメントをお書きください