大崎地方春らんまん

加美町の荒沢湿原に自生するミズバショウが見頃を迎え、白い仏炎苞をまとったかれんな花が本格的な春の訪れを告げている。山あいに広がる荒沢湿原は、全国でも有数な巨大地すべり地。多数の池沼と湿地で形成されていて、約5万株のミズバショウが群生する。例年は春彼岸ごろに開花し4月上旬に見頃を迎えるが、ことしは積雪で雪解けが遅く、4月上旬に咲き始めた。
大崎市古川清水沢の佐藤均さん(77)方の畑で、妻洋子さん(75)が育てているチューリップ3500本が、見頃を迎えている。以前は野菜を植えていた場所だが、今では地域住民や友人のほか、遠方からも花好きが訪れる〝名所〟になっている。洋子さんは毎年11月ごろに球根を植え、翌春に花のシーズンが終わったら「御礼肥料」として追肥する手間を欠かさない。約5000個まで増える球根の一部は近所にお裾分けし、面積も15年ほどかけて少しずつ広げていった。花の丈が短めで愛らしい今の姿から、50㌢ほどに成長する変化を見守るのも楽しみという。
サクラが見頃を迎えている涌谷町上谷地の江合川堤防沿いで、サクラと菜の花の1㌔㍍にわたる共演が人々を楽しませている。サクラはソメイヨシノを中心に104本で、この時季になると、堤防のり面の菜の花と共に薄いピンクと黄色のコントラストを見せる。堤防は散歩とサイクリングの定番コースになっていて、近隣住民らが花の眺めを楽しみながら散策している。
横山さんめでたく100歳

美里町関根の横山悟さんが18日、満100歳の誕生日を迎えた。家族のほか、町と町社会福祉協議会が横山さんに祝いの品を贈り、長寿をたたえた。横山さんは1925(大正14)年、7人きょうだいの長男として生まれた。10代で就農し、稲作のほか地元特産「北浦梨」の生産に91歳まで従事。子ども3人と孫5人、ひ孫2人に恵まれた。91歳で肺炎を患って寝たきりとなり、一時は要介護度5に認定されたが、看護やリハビリ、入浴など各種訪問サービスを活用し、要介護度1まで回復。要介護度3の現在も家族7人のサポートを得ながら着替えや食事を自ら行っている。
交通死亡事故ゼロ500日
大崎市鳴子温泉地域で14日、交通死亡事故ゼロ期間継続記録が500日に達した。これを受けて市と鳴子署は18日、同地域の交通安全関係団体に感謝状を贈った。市鳴子総合支所で開かれた贈呈式には、団体や警察、市の代表者ら20人が出席。伊藤康志市長は「雪が多く、高齢化率も高い観光地での500日達成は本当に素晴らしい」とたたえ、さらなる記録更新を願った。菅原貴弘署長も「引き続き皆さんの協力を賜り、交通安全を確保していきたい」と語った。交通安全関係5団体を代表して感謝状を受け取った玉造地区交通安全協会の橋敏会長は「鳴子温泉地域は山形、秋田に通じる主要幹線道路を持ち、四季を通じて多くの観光客や車の往来がある。記録を1日でも伸ばすよう、決意を新たにして活動に取り組む」と謝辞を述べた。
歩道と右折レーン設置
県道鹿島台高清水線(延長22㌔)の大崎市松山長尾−鹿島台平渡間1・5㌔区間に歩道と右左折レーンが設置され、このほど供用が始まった。地元民にとって40年来にわたる悲願が成就した形で、歩行者が巻き込まれる交通事故、渋滞がなくなることを期待している。同線は、県北中心部を縦断する主要地方道で、松山長尾からJR東北本線新田第2踏切を渡って鹿島台船越地区へ抜ける市道が接続している。交通量は多いが、以前は市道への右左折レーンがなかった上、市道との接続部から踏切まで数㍍しかなかった。このため、通勤時間帯を中心に右左折待ちの車両による渋滞が慢性化。また、市道との接続部から鹿島台商業高までの約1・5㌔区間は歩道がなかったほか、車道も狭く、徒歩での通行は危険が伴っていた。
東北輓馬大会20日
県内有数のサクラの名所、涌谷町で29日にかけて「わくや桜まつり」が開かれている。町は7日に標準木の開花を宣言。昨年より2日遅れたが、ほぼ平年並みで、14日に満開になった。20日にはメインイベントの「東北輓馬競技大会」を開き、東北一円から集まった力自慢の馬たちが迫力あふれるレースを繰り広げる。東北輓馬競技大会は戦後間もない1950(昭和25)年、農耕馬の力自慢大会として開始。ポニーを含む馬が重りを載せたそりを引き、途中に坂2カ所(高さ1・2㍍、1・6㍍)がある全長120㍍の直線コースを制限時間(5分)内に駆ける。75回目を迎えることしは、20日午前9時から同公園近くの江合川河川敷特設会場で開く。出場馬の事前申し込みを受け付けていて、15日現在18頭が申し込み済み。
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