2025/04/15


3校統合「美里中」開校

 美里町の3中学校(小牛田、不動堂、南郷)を統合し新築された「美里中」が同町字新峯山に開校した。10、11の両日、開校式と始業式、入学式が相次いで同校で開かれ、旧3校で学んだ2、3年生と新1年生合わせて566人が、真新しい校舎での学校生活スタートや新たな友人との出会いに期待を膨らませた。10日に開催された開校式で相澤清一町長は「3校が築いてきた歴史、文化を継承しながら学びと生涯学習の拠点の役割を担い、子どもと大人が共に成長する場を目指す」と式辞。大友義孝教育長は「第1期生として学校の歴史を築きながら充実した生活を送ってほしい」と告示した。町や旧3中学校を表現した校旗が、相澤町長から大友教育長を経て佐藤勇寿校長に授与された。町内の元高校音楽科教員とピアノ講師の夫妻が作詞、作曲した校歌がお披露目された。

シゴハチの黒光り復活

 大崎市岩出山の城山公園に展示されている蒸気機関車(SL)「C58形」の修復作業がこのほど完了した。お披露目の式典とイベントが12日に開かれ、集まった多くの市民がJR陸羽東線などで活躍した黒光りの「シゴハチ」の復活を祝った。城山公園のC58形は、戦前から主にローカル線を走り、戦争を生き延びた後、陸羽東線で旅客や貨物を運んだ車両の一つ。1973年の引退後は旧国鉄から旧古川市、旧岩出山町、旧鳴子町に1両ずつ無償貸与・静態保存されていた。老朽化で3両全て解体される見通しだったが、岩出山のものは地域住民らの要望で保存が決定。SLの維持管理を目的に地元保存団体が一般社団法人鉄道文化連結会を設立し、昨年10月から修復作業を進めていた。

図書館、駅の回遊性向上

 大崎市図書館(同市古川駅前大通)の東側を通る市道東浦留沼線拡幅事業は工事が完了し、4日に全面供用が始まった。JR古川駅近くの国道108号交差点から進入可能になり、市は新たな回遊路として期待を寄せる。東日本大震災を踏まえた「市中心市街地復興まちづくり計画」の一環で、図書館の移転整備(2017年7月開館)含め、新たな「まちなか回遊」を生む取り組みとして14年度着手。国道と市道いちょう通り線を南北につなぐ293㍍区間のうち、国道側に接続する約100㍍部分が用地取得で課題があり未改良のまま残っていた。工事完了に伴い長期に及んだ未改良部分の一方通行が解消され、区間全体が片側1車線の双方通行路に。国道交差点からの進入は直進と左折のみで、右折進入は不可。「関係機関との協議で、交通安全と渋滞発生を考慮した措置」(市都市計画課)。

 

重大事故気を付けて

 古川郵便局で8日、郵便外務員を対象とした交通安全講話があった。同局のほか、インターネット中継で大崎地方12郵便局の局員合計約100人が参加。古川署交通課の髙橋憲一交通指導係長から、二輪車の事故防止についてアドバイスを受けた。春の交通安全運動(6~15日)の一環。髙橋係長は、国道4号バイパスなど大崎市古川中心部で事故が多い地点を地図で示して注意を促し、「バイクを利用する時はヘルメットを着用し、しっかり顎ひもを締めてほしい」と訴えた。

 

県境で安全運転啓発

 宮城、山形両県を結ぶ国道347号鍋越峠付近で10日、加美、尾花沢両警察署合同の交通安全キャンペーンが行われた。両署管内の交通安全協会員やご当地「ゆるキャラ」らが啓発グッズを配るなどし、ドライバーに安全運転を呼び掛けた。鍋越峠区間は、東日本大震災直後に緊急物資輸送路として利用できなかったことから、太平洋側と日本海側を結ぶルートの一つとして重要性が再認識された。宮城、山形両県で拡幅や雪崩対策施設を整備するなど道路改良に取り組み、2016年、通年通行化が実現した。交流人口拡大や雇用創出、観光振興にもつながる区間だが、勾配があり、カーブも続くため走行には注意が必要。21年7月には宮城県側で貨物車同士が正面衝突し、男性1人が亡くなっているほか、路外逸脱や凍結、居眠りなどによる物損事故が度々発生している。

 

地域の名所や史跡巡る

 大崎市田尻の観光名所や史跡を巡る「春のハイキング」が12日、加護坊山周辺で開かれた。参加者たちは2000本のサクラがある加護坊山や古民家、城跡といった地域の歴史に触れながら散策を楽しんだ。県内有数のサクラの名所、加護坊山や周辺の自然などをPRしようと、同市田尻観光協会が4年前から春秋の年2回実施。この日は男女15人が参加。コース途中から、JR東日本が主催するウオーキングイベント「駅からハイキング」の参加者8人も合流した。コースは加護坊温泉さくらの湯駐車場を出発点に、築約250年の古民家「桜田屋敷」や加護坊山、本瀧不動尊、鶴城跡、大貫金山製錬所跡などを巡る約10㌔。参加者たちは軽くストレッチした後、早速ハイキング開始。カタクリやワラビ、ニリンソウなど散策路沿いに咲く春の山野草に会話を弾ませたり、急な坂道はトレッキングポールを使って登ったりして歩みを進めた。

 

技能者目指し第一歩

 県立大崎高等技術専門校(大崎市古川米倉)の入学式が10日、同校で開かれ、電気科6人、木の家づくり科5人の計11人が技能者を目指し学校生活をスタートさせた。電気科(1年課程)は電気工事士、木の家づくり科(2年課程)は建築大工になるための知識と技能を学ぶ。入学式で野村将郎校長は「知識や技術の習得、人間力を養うこと、仲間との交流を胸に刻み、現場へ出た後も成長し合える関係の礎を築いてほしい」と式辞。在校生を代表し、木の家づくり科2年の小野寺佑斗さん(19)が「目標に向かい全力で頑張ってほしい。協力し合い共に成長できることが楽しみ」と歓迎の言葉を述べた。