2025/04/12


「四季島」ことしも来訪

 JR東日本の豪華寝台列車「トランスイート四季島」が10日朝、鳴子温泉駅に停車した。停車は4年連続。たくさんの地元観光関係者らが列車と乗客を出迎えたほか、初回来訪と同駅開業110周年を祝うセレモニーも駅構内で開き、陸羽東線の活性化と観光振興を願った。トランスイート四季島は、2017年に運行を開始し、JR東日本やJR北海道管内の観光スポットを周遊。鳴子温泉駅は、道南や青森県の見どころを3泊4日で巡る行程の最終日に下車観光を行うスポットとして、ほぼ毎年選ばれている。午前6時40分ごろ、シャンパンゴールドの10両編成が到着。ホームへ降りた乗客は横断幕や手旗を持った地元関係者に迎えられ、温泉街へ散策に出発した。

運転技術など再確認

 高齢ドライバーが安全に運転するための技術や身体機能などを確認する体験講習会が9日、加美町の加美自動車学校で開かれた。「春の交通安全県民総ぐるみ運動」(6~15日)の一環で、加美署と加美地区交通安全協会が共催。同自動車学校と仙台トヨペット古川店が協力した。同署が管轄する加美郡内の65歳以上のドライバー20人が参加。実施したのは、衝突被害軽減ブレーキを搭載したセーフティーサポートカー(サポカー)試乗、急発進防止システム装置と模擬運転装置体験、運転適性診断。参加者たちは4グループに分かれ、装置を使ってゲーム感覚で判断力や俊敏性を確認したり、シートベルトの効果を確かめたりして安全運転への意識を高めていた。

自然共生サイト「荒沢湿原池沼群」認定

 加美町の「荒沢湿原池沼群」がこのほど、民間の取り組みなどで生物多様性の保全が図られている区域を国が認定する制度「自然共生サイト」に認定された。自治体が申請し認可されるのはまれで、県内で2例目。同町小野田地区の荒沢湿原は、国内でも有数の巨大な地滑り地帯。火山と河岸段丘でつくられた原地形が、大規模な地滑りにより特有の地形や水系が生じ、多数の池沼や湿地が形成された。認定された荒沢湿原は面積が11・3㌶。県の調査(2022年)によると、1400種を超える昆虫類の生息を確認。このうちトンボ類は希少種のルリイトトンボをはじめ50種以上が生息しており、その数は全国屈指という。また、トキソウやサギスゲなどの貴重な植物も植生。豊かな自然と希少な動植物が育まれている。エリア内最大の沼、田谷地沼は下流部が貯水池としての機能を有し、上流部は春にミズバショウが群生。開花時期には多くの人が訪れる。

 

交通事故死ゼロ呼び掛け

 交通事故死ゼロと信号がない横断歩道での車両一時停止を呼び掛ける街頭活動が10日、大崎市岩出山、あ・ら・伊達な道の駅前交差点で行われた。鳴子署や岩出山、鳴子両地域の交通安全団体の関係者がドライバーに交通安全を呼び掛けた。4月10日の「交通事故死ゼロを目指す日」と毎月10日の「十〇(とまる)日」に合わせた取り組み。春の交通安全県民総ぐるみ運動(6~15日)の一環として玉造地区交通安全協会などが主催した。同協会や鳴子署、両地域の交通安全活動推進委員、交通安全母の会、交通指導隊などの計約40人が交差点そばの歩道に立ち、「止まろう横断歩道」「歩行者に注意」などと記されたプラカードやのぼり旗、横断幕を掲示した。

 

レク用品 地域で活用して

 大崎市社会福祉協議会古川支所はこのほど、「レクリエーション用品等貸出カタログ」最新版を発行した。健康づくり、ゲーム、防災のジャンルに分け、地域住民の要望で少しずつ増えた31種類を公開。「見て楽しい、使えばもっと楽しい」という充実の内容で、地域のお茶っこ会や自治会、子ども会などでの活用を目指している。新たに導入したお勧めアイテムの一つは「昭和スターかるた」。昭和歌謡スターの写真が絵札、歌詞の一部が読み札になっており、当時の記憶を呼び起こすことで脳の活性化も期待できるという。床に広げた布製の的に重り付きの羽根を投げる「羽根っこゲーム」、カーリングに似た「カーレット」など体を動かすタイプもある。計時用タイマー、ラジカセまで、「かゆい所に手が届く」品ぞろえになっている。利用は古川地域に活動拠点がある団体が対象で、営利目的は不可。

 

「すだれ放流」28日から

 大崎市鳴子温泉の鳴子ダムで28日から3日間、「すだれ放流」が行われる。春の雪解け水をダム上部から一斉に流すもので、ことしはバスツアー参加者限定の見学で、3年ぶりにダムを〝虹色〟にライトアップする。すだれ放流は、同ダムが完成した翌年の1958年に始まった。堤体幅95㍍の開口部から放たれる落差80㍍の流水がすだれのように見えることから名付けられたもので、壮大な眺めはこの時期の風物詩となっている。通路入り口ゲート解放時間は午前8時から午後5時まで。駐車場は無料。

 

コロナ前の週から4割減

 県は10日、ことし第14週(3月31日~4月6日)の感染症発生動向調査週報を発表した。大崎保健所管内の定点医療機関では、新型コロナウイルス、感染性胃腸炎、インフルエンザいずれも前の週を下回った。圏域ごとの定点医療機関で診断された新型コロナ感染者報告数は▽大崎34人(1定点医療機関当たり3・4人)▽石巻31人(同3・1人)▽塩釜46人(同2・88人)▽仙南18人(同2・57人)▽気仙沼10人(同2・5人)▽仙台市80人(同1・82人)。気仙沼以外の5圏域で前の週から少なくなり、県全体は4割減の219人(同2・41人)だった。年代別では、重症化しやすいとされる60歳以上で27・9%を占めた。