地域の宝 火災から守れ

26日の「文化財防火デー」にちなみ、大崎地方の寺院や史跡で消防訓練や予防査察が行われた。大崎市岩出山の国指定史跡・名勝「旧有備館および庭園」でも24日、施設職員と住民ボランティア主体の訓練があり、参加者21人は地域の宝を火災から守ろうと、初期消火などに奮闘した。訓練は主屋に隣接する展示室から出火し、建物に引火したという想定で実施。火に気づいた職員が「火事だ」と叫びながら受付に駆け込むと、受付の職員は119番通報とともに館内放送で避難を促した。他の職員は、住民ボランティア「有備の会」会員が扮した来館者を誘導。さらに館内2カ所の消火栓からホースを伸ばし、池に向けて勢いよく放水した。訓練を見守った鳴子消防署岩出山分署は改善点を指導したほか、防火設備の点検も行った。
9大会ぶり金賞

大崎市鹿島台小ブラスバンド(渡邉芽以部長)が、第52回マーチングバンド全国大会小学生の部・小編成(昨年12月14日、埼玉県さいたまスーパーアリーナ)で最高賞の金賞に輝いた。金賞受賞は9大会ぶり2度目。来月に地元でコンサートを開き、活動を支えてくれた人たちに演奏を通して感謝を伝える。小学生の部・小編成には、地方大会を勝ち抜いた県内3校を含む21団体が全国から出場。審査員5人が全体の演奏と演技の調和など完成度を総合的に評価し、7校が金賞、14校が銀賞を受けた。部員を代表し6年生6人が23日、市役所を訪れて入賞を報告。伊藤康志市長は「素晴らしい成績を残してくれた。大崎の誇りだ」と健闘をたたえ、熊野充利教育長は「大舞台での経験を生かし、さまざまなことに挑戦してほしい」と今後の活躍にエールを送った。鹿島台小ブラスバンドはことし結成45年を迎える。現部員で演奏する最後の機会となる「ありがとうコンサート」は、2月23日午後1時から鎌田記念ホールで開かれる。入場無料。上靴持参。
昨年の火災発生49件
大崎広域消防本部は2024年中の火災・救急統計(速報値)を発表した。火災発生件数は49件(前年比2件減)で1971年の統計開始以降、最も少なかった21年と並び最少タイ。一方、救急出動件数は1万50件(同42件減)で過去2番目の多さだった。火災の種別内訳をみると、建物火災が31件で全体の63・3%。ほか車両火災11件、林野火災5件など。出火原因は「焼却関係」の8件が最多。本部警防課は「野焼きは原則禁止。農作業や風俗習慣上で例外的に認められる焼却行為も飛び火の恐れがあり、完全消火まで現場を離れないこと」と警鐘を鳴らす。火災での死傷者数は死者3人(同4人減)、負傷者7人(同4人減)。
時疾風2場所連続負越し
大相撲の初場所が26日、東京・両国国技館で閉幕した。栗原市瀬峰出身の西前頭17枚目、時疾風 (28)=小牛田農林高−東京農大−時津風部屋=は7勝8敗で2場所連続で負け越した。十両陥落が危ぶまれるが、終盤2日間の連勝で幕内3場所目にして自身最高の7勝を挙げ、幕内残留の可能性を残した。時疾風は幕内では最も低い番付で初場所に臨み、残留には勝ち越しが求められる状態だった。しかし5~7日目と11~13日目に2度の3連敗を喫し、13日目を終えて6勝8敗と負け越し決定。しかし14日目で美ノ海、千秋楽で宝富士と上位力士を寄り切り、意地を見せた。
ホスピス型住宅オープン
がん末期や神経難病患者を対象としたホスピス型住宅が24日、大崎市古川にオープンした。それを前に20日、報道関係者を対象とした内覧会が現地で開かれた。開設したシーユーシー・ホスピス(東京都)によると、同種の施設は大崎地方で初めてという。同社は全国にホスピス型住宅を展開しており、古川が42カ所目。県内では仙台市内の2カ所に次ぎ3カ所目。古川栄町にオープンした「ReHOPE(リホープ)大崎古川」は、旧高齢者向け施設を買い取り改修して開設。建物は木造2階建てで、延べ床面積1927平方㍍。定員は37人で、完全個室。居室面積は20・29平方㍍。看護師、介護士が常駐し、がん末期やパーキンソン病など難病の患者を受け入れ、たんの吸引や点滴、緩和ケアなど、地域の医療機関や入居者の主治医と連携し24時間体制で対応する。
写真で地元の魅力
栗原市栗駒の尾松郵便局に、地元の写真クラブ「駒美会」の佐々木勝行さん(80)の写真と、絵手紙愛好団体「ひるこの会」の会員の絵手紙が展示されている。2月7日まで。写真は、同市金成有壁付近の東北線を走る観光列車、雪をいただく栗駒山、刈り取った稲を棒にらせん状に掛けた「ねじりほんにょ」など3点が展示されている。絵手紙には、鉢植えのシクラメンや合掌する穏やかな表情の僧などが、感謝や願いの言葉とともに描かれている。
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