〝宝の都〟の魅力満載

大崎市はこのほど、観光冊子「大崎耳よりガイドブック」2025-26年版を発行した。手のひらサイズに、名所巡りや街歩きに役立つ情報がぎっしり。見る人を〝宝の都(くに)〟の旅へといざなう。A5判、50㌻。2年おきの更新で第17弾となる。それぞれ違う魅力を持つ市内7地域(古川、松山、三本木、鹿島台、岩出山、鳴子温泉、田尻)の立ち寄りスポットを地図付きで紹介。写真も数多く散りばめた。復興まちづくり計画に基づき再開発が進んだ中心市街地と、国の補助事業で高付加価値化が施された鳴子温泉郷のページが特に目新しい。
町の課題 私たちが解決

涌谷高の2年生46人は16日、涌谷町の課題の解決策を提言する「地域de探究」の報告会を同校で開いた。若者の斬新な視点を生かし、ふるさと納税や子育て支援のプロジェクトを提案した。生徒たちは昨年5月に町職員を講師に招き、障害者や子育て世帯が暮らしやすい環境や防災、観光など五つの課題を把握。町内の保育・高齢者施設や大型店、農場を視察したり全国の先行事例に学んだりして、10カ月間かけて解決策を探った。▽ハザードマップ活用促進▽移住体験ツアー▽子育てポイントカード新設▽幼児期からの防災教育-など10のプロジェクトを発表した。このうち「ふるさと納税額1億円突破プロジェクト」では、町の魅力を生かしたふるさと納税返礼品が少ないとして、他自治体の特徴的な返礼品を調査。近年の返礼品で体験が注目されている点に着目し、町花サクラの植樹や香水作り、農業体験を提案した。
野菜価格高騰に悲鳴
猛暑による野菜の生育不良やガソリン価格の値上げなどが影響し、全国的に価格の高騰が続く葉野菜。農林水産省が21日に発表した食品価格動向調査によると、キャベツの小売価格は1㌔当たり全国平均553円になった。14~16日の調査結果をまとめたもので、平年のおよそ3・4倍に上昇。大崎地方でも生活を直撃する野菜の高値に、家庭や飲食店などから悲鳴の声が上がっている。大崎市古川駅前大通のカフェ「CHA-BOU榊」は昨年12月から、キャベツを使ったメニューをハクサイやダイコンに代用して提供。トマトソースで煮込む「ロールキャベツ」をクリームベースの「ロールハクサイ」にしたり、ランチ用の「キャベツとレタスのサラダ」を細切りにしたダイコンとハクサイ、水菜をオリジナルドレッシングであえたものにしたりと、工夫を凝らしてやりくりしている。野菜価格高騰による影響は、学校給食にも及んでいる。単独調理をしている大崎市内のある小学校では、キャベツを比較的安価なハクサイに切り替えるなど費用を抑え、必要な栄養価や量を維持する工夫を続けている。しかし、値上がりは野菜だけにとどまらない。同校の栄養教諭は「いつもは1人1個提供できていたミカンも、大きめのものを半分に切って出さなければならなかった」といい、「市場の動向にアンテナを高くして、年度内を乗り切りたい」と語った。古川青果地方卸売市場によると、葉野菜の価格が高騰し始めたのは昨年12月中旬ごろ。関東圏の市場から仕入れている同市場では、平年はキャベツ10㌔当たり1000円が、一時は4000円まで上昇。23日現在は2500円まで値下がりしたものの、「それでも平年と比較すると高値が続いている」という。
大人と子どもが対決
「第39回ファミリーバスケットボールフェスティバル」が12日、大崎市岩出山体育センターで開かれた。同市岩出山、古川両地域や美里、加美両町から105人が参加し、親子でバスケットボールに汗を流した。寒さで運動量が減りがちなこの時期に体を動かしてもらおうと、岩出山バスケットボール協会が毎年開いている。フリースローの成功数などを競う「フリースローチャンピオン」など3種目を行った。保護者チームと子どもチームが対戦する「大人と子どものバスケ対決」では、子どもたちは大きな大人相手にスピードを生かして果敢に挑んでいた。
大崎市 全公立幼稚園休閉園へ
大崎市田尻幼稚園(園児数3人)と大貫幼稚園(同7人)がことし3月末で休園する。2園の休園をもって、市内の公立幼稚園は全て休閉園となる。市内公立幼稚園の休閉園は、三本木幼稚園が2008年に子育て支援総合施設ひまわり園へ移行したのを皮切りに、鹿島台、鳴子、東大崎と続き、昨年3月時点で13園になった。市内の幼稚園は新年度から、子育て支援総合施設4園、私立幼稚園6園、認定こども園5園となる。公立幼稚園の休園を検討する基準は、園児数が年少~年長各1クラス10人未満になったとき。相次ぐ幼稚園の休閉園について市教育委員会教育総務課学校教育環境整備推進室は「少子化もあるが、共働き世帯が増え延長保育を望む保護者も増えたため」と分析する。
学業、心願成就祈る
涌谷町小里の仏壇、墓石等販売「小野林業」は27日から、学業や心願の成就を祈願する「えんぴつ守り」をイオンスーパーセンター涌谷店(同町)内「おのりんイオン涌谷店」で配る。なくなり次第終了。鉛筆は300本作り、町内の寺院で25日に祈とうしてもらう。公立高校受験を控えた地元涌谷中の3年生98人に配ることにしている。鉛筆を受け取って願いがかなった人に対し店頭でノートを贈る予定。
けが、事故のない1年に
古川電気工事協同組合の安全祈願祭が22日、大崎市古川のアインパルラ浦島で開かれ、加盟事業所49社の代表がことし1年の無事故を祈った。出席者を代表し、木村尚弘安全委員が「各事業所全ての従業員が一致協力し、『今日も1日ゼロ災で行こうヨシ!』を合言葉に、無事故無災害の年にすることを誓う」と、神前で安全宣言を読み上げた。続いて、佐藤理事長、武藤弘樹安全委員長らが玉串を奉てんした。同組合は年2回、安全帽や工具の点検を一斉に行うなど、安全対策に力を入れている。
母子健康手帳ケース贈る
子育て環境充実に役立ててもらおうと、古川農協は20日、母子健康手帳ケース650個を大崎市へ寄贈した。ケースの寄贈は3年目。オリジナルデザインで、手帳のほか健康保険証、診察券など通院時に必要なものが収納可能。市役所で贈呈式があり、佐々木浩治組合長は「次世代を担う子どもたちの育成と安全な環境づくりに貢献したい」と語った。受け取った伊藤康志市長は感謝しきり。「少子高齢化で〝支える世代〟が年々減っている。子どもは家庭の宝であると同時に地域社会の宝だ」と力を込めた。
インフル大崎で半減
県は23日、ことし第3週(13~19日)の感染症発生動向調査週報を発表した。大崎保健所管内の定点医療機関10カ所では、インフルエンザで合わせて320人の感染が報告された。年末年始の休診明けで混雑した前の週から約半減。新型コロナウイルスも減少に転じた。圏域ごとの定点医療機関で診断されたインフルエンザ感染者報告数は▽石巻369人(1定点医療機関当たり36・9人)▽仙南237人(同33・86人)▽大崎320人(同32人)▽気仙沼104人(同26人)▽塩釜368人(同23人)▽仙台市842人(同19・14人)。全圏域で前の週を下回り、県全体は40・7%減の2240人(同24・62人)だった。年代別では、10歳未満の感染者が全年代の半数を占めた。
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