2025/1/17


「伊達家の正月膳」紹介

 仙台藩を治めた伊達家が味わったとされる正月料理を展示する企画展「伊達家の正月膳」が、大崎市岩出山の国指定史跡・名勝「旧有備館および庭園」で開かれている。文献に基づき食品サンプルで忠実に再現された料理が、来館者の目を引いている。2月2日まで。料理は、第13代伊達慶邦に仕えた大童信太夫の著書「伊達家年中行事記録」に基づくもの。現在では天然記念物に指定され口にできないツルの肉や、船便で取り寄せたと思われる伊勢エビ、ミカンといった貴重な食材がずらり。塩ザケの腹に筋子を詰めた藩の名産品「鮭子籠」や、先祖を供養する質素な精進膳などもある。

気合入れ心身鍛錬

 厳しい寒さの中で鍛錬に励む寒稽古。県内で合わせて1万人の参加を目指す「1万人寒稽古」が11日、大崎市岩出山地域であり、武道に取り組む幼児から大人までが気合を入れて練習に打ち込み、心身と技術を磨いた。1万人寒稽古は、県公立武道館協議会と県教育委員会が暦の上で「寒」に当たる小寒から節分にかけて各地で実施。岩出山の寒稽古は大崎市教委と共催で開いた。剣道、柔道、空手道、なぎなたのスポーツ少年団など計6団体から約50人が参加。岩出山体育センターと岩出山武道館に分かれ、指導者の声に合わせてそれぞれ基本をおさらいした。

死者伴う火災相次ぐ

 死者を伴う住宅火災が年明け以降、大崎広域消防本部管内で相次いでいる。12日まで2人が亡くなり、昨年1年間の死者数3人に迫る勢い。消防本部は「火の用心」啓発と、高齢世帯への住宅用火災警報器(住警器)適正設置の呼び掛けを急ぐ。今月3日夜、大崎市古川清水で住宅が全焼し70代男性が死亡。12日夜には同市田尻諏訪峠の住宅から出火、焼け跡で火元に住む90代女性とみられる遺体が発見された。ともに高齢者の1人暮らし。管内では昨年も全火災死傷者における高齢者(65歳以上)率が約8割を占め、全国平均を1割上回った。「認知機能と身体能力の衰えで、発見の遅れや逃げ遅れなど重大化しやすい」と本部予防課。

 

「おのだ園」「小野田小」に

 加美町が同町小野田地区で再編を進めている認定こども園と小学校の園名、校名がこのほど決まった。認定こども園は「おのだ園」、小学校は「小野田小学校」で、おのだ園はことし4月1日に開園予定。おのだひがし園(園児数79人)と、おのだにし園(同18人)を統合する新認定こども園の園名は、統合準備委員会全員の総意で決まり、昨年9月に行われた町議会定例会で条例改正案が可決され「おのだ園」に正式決定した。東小野田小(児童数105人)、西小野田小(同48人)、鹿原小(同15人)を統合する新小学校の校名については昨年7月、児童や保護者、地域住民を対象にアンケートを実施。「鳴峰小」「やくらい小」「加美小」などの案が寄せられ、統合準備委員会はアンケートで一番多かった「小野田小」を選出。同年12月の町議会定例会で承認された。校舎は現東小野田小を活用し、2026年4月1日に開校予定。

 

飲酒運転しません!

 飲酒運転根絶に向けた意識啓発を図ろうと、美里町交通安全母の会連合会(佐々木けい子会長)は12日、同町成人式「二十歳を祝う会」会場で、酒が飲める20歳を迎えた出席者たちに署名への協力を呼び掛けた。応じたのは出席者の7割。署名簿は16日、同町を管轄する遠田署に新成人代表が提出した。この日は会員10人が町文化会館前に机を並べ、署名への協力を呼び掛けた。スーツや着物で会場に向かっていた出席者たちは足を止め、自らの氏名を書き入れた。佐々木会長(70)は「酒を飲んだら運転しない、飲んだ人の車には乗らない、という強い気持ちを徹底してほしい」と話した。

 

インフル3倍に急増

 県は16日、ことし第2週(6~12日)の感染症発生動向調査週報を発表した。大崎保健所管内の定点医療機関10カ所では、インフルエンザで合わせて545人の感染が報告された。年末年始の休診が明けて患者が殺到したとみられ、前の週から3倍に急増。県は、今後さらに増える恐れがあるとして注意を呼び掛けている。圏域ごとの定点医療機関で診断されたインフルエンザ感染者報告数は▽仙南460人(1定点医療機関当たり65・71人)▽大崎545人(同54・5人)▽石巻市522人(同52・2人)▽塩釜642人(同40・13人)▽気仙沼154人(同38・5人)▽仙台市1450人(同32・95人)。全圏域で前の週から急増し、県全体は2・5倍となる3773人(同41・46人)だった。年代別では、20歳未満で54・8%と過半数を占めたが、次第に全年代に広まりつつある。