2024/12/29


ことしの漢字は「米」

 官公庁仕事納めの27日、大崎市役所では伊藤康志市長が幹部職員らの前で1年間を振り返り、宮城米が作況指数全国1位(107)に輝いた大豊作年を漢字「米」で総括した。「米不足で〝令和の米騒動〟が起きても宮城・大崎は大豊作」。伊藤市長は訓辞でこう切り出し、米どころ大崎耕土の最上流域にある歴史的用水路「南原穴堰」(同市鳴子温泉)の世界かんがい施設遺産登録、市独自のササニシキ系ブランド米「ささ結(むすび)」10周年、「鳴子の米プロジェクト」の第10回オリザ賞(JA宮城中央会など主催)大賞など地元関係の〝米エピソード〟を列挙。「どの漢字で表すか悩む年もあるが、今回は迷いなく『米』だ」と胸を張った。

文化祭で地域に感謝

 来年3月に60年の歴史に幕を下ろす美里町小牛田中で25日、生徒が企画した文化祭が開かれた。最後の卒業生となる3年生が、自ら考案したステージや校歌を披露し、母校と地域住民に感謝を伝えた。同校は本年度、閉校を控えて運動会や合唱コンクールに住民を招待。文化祭は数十年間途絶えていたが、3年生58人全員が主役になり、住民に感謝を伝えようと企画。夏ごろから準備を進めた。2クラス別に昔話や漫画の主役になりきった劇の脚本を作り、体育館ステージで上演。有志によるダンスやコントもあり、集まった在校生や地域住民ら約250人は熱狂の渦に包まれた。

地域の希望の灯に

 JR涌谷駅近くのヒマラヤスギとモミノキ(いずれも高さ約15㍍)がライトアップされている。地域の希望の灯になるのを願い、涌谷町の住民有志でつくる「涌谷駅周辺を明るくする会」が行った。来年1月5日まで。人口減少が続く町を明るくしようと、地元9の1行政区の相澤強区長(75)が、町の出入り口の同駅周辺を対象に企画。3月に駅北西側のヒマラヤスギを初めて照らし、その後も盆などに合わせて点灯させた。ヒマラヤスギには、青と白の電球を上部から下方にかけて飾り付けている。南東側のモミノキのライトアップは初めてで、根元に設置した投光器で幻想的に照らし出した。

 

干支など描いた御朱印

 涌谷町の黄金山神社は来年1月1日から、来年の干支のヘビなどを描いた御朱印を数量限定で頒布する。5年目の取り組みで、町内外のデザイナーが描いた2種を用意した。一つには、ことし能登半島などを襲った災害を踏まえ、眼光鋭く邪気を払ってほしいという願いを込めたヘビを描き、余白に縁を表す円を配置。もう一つは、同神社祭神で国内初の産金に導いたとされる「サルタヒコ」が地上に降り立つさまを切り絵で表現した。

 

暗算最高位10段に合格

 大崎市古川穂波の「さかいそろばん教室」に通う佐藤凜佳さん(15)=古川学園中3年=が、11月24日に行われた「全国暗算技能検定試験」(全国珠算学校連盟主催)で最高位の10段に合格した。同教室からの合格者は2020年以来2人目。試験は年6回、全国各地で行われていて、掛け暗算60問、割り暗算60問、見取り暗算30問をそれぞれ4分以内に解く。このうち掛け暗算は最大3桁の数字同士を掛け合わせる。各300点満点で、子どもから大人までが同じ問題を解き、点数に応じて初段から10段までの段位が決まる。10段合格には3種目全て満点を取る必要がある。

 

息の合った演奏披露

 古川学園中高吹奏楽部を母体にした民間吹奏楽クラブ「Wind ensemble(ウインドアンサンブル)そよかぜ」のお披露目コンサートが22日、大崎市岩出山文化会館(スコーレハウス)で開かれ、小中学生や同校卒業生らが息の合った音色を響かせた。そよかぜは、楽器や音楽に親しみたい小学生や部活動以外でも練習したい中学生20人が在籍しており、毎月2~3回、同校で練習。指導には同校卒業生の大学生や社会人、保護者らが当たっている。設立後初のステージとなる今回は、同校吹奏楽部のクリスマス・コンサート第1部に出演し、部員との合奏「ジングルベル」で幕開け。各パート紹介の後、そよかぜのみで「ハイブリット・マーチ」、中学生と卒業生でロックバンドWANIMAのヒット曲「やってみよう」をそれぞれ披露した。