2024/11/24


在来野菜「小瀬菜大根」実る

 加美町の小瀬地区のみで栽培されている伝統野菜「小瀬菜大根」の収穫体験会が16日、同地区の畑で開かれた。最長で1㍍ほどに成長した青々とした葉が畑いっぱいに広がり、参加者たちは貴重野菜の収穫に楽しみながら取り組んだ。小瀬菜大根は、約150年前から栽培されている在来野菜。葉と茎を食用にし、他の葉物野菜と比べビタミンや鉄分、食物繊維などが多く含まれていて栄養価が高い。茎はシャキシャキとした食感で柔らかく、生でも食べられる。世界農業遺産「大崎耕土」のブランド認証野菜にもなっている。体験会は、同町の有志でつくる「小瀬菜大根応援隊」(横山信男代表、隊員7人)が実施。ことし8月、横山代表(66)が借りている畑10㌃に種をまいたところ、500本以上が育った。この日は、10月下旬から続けてきた体験会の最終日。開始時刻と同時に次々と家族連れらが訪れ、葉の部分を持って優しく土から引き抜いていった。

福島レッドホープスへ

 プロ野球独立リーグ・ルートインBCリーグ「福島レッドホープス」に入団する小牛田農林高3年の佐々木玄内野手(18)=美里町中埣=が18日、球団からあいさつを受けた。目指す日本野球機構(NPB)入りの道のりは険しいが、チームの帽子をかぶった佐々木選手は「今はわくわくの気持ちの方が大きい」と語り、社会人チームで現役を続ける父親のような選手になりたいと意気込んでいる。佐々木選手は180㌢、77㌔の右投げ、右打ち。50㍍6秒5の俊足で、鋭い打球を広角に打てる打撃が持ち味。主に三塁手を務めるが、外野も守れるのが強み。今夏の県大会は1番遊撃手で出場し、2試合で3安打、2盗塁を記録するなどチーム6年ぶりの勝利に貢献した。父の仁さん(49)は県内の社会人チームで活躍し引退したが、今春15年ぶりに現役復帰し、岩手県の社会人チーム「オール江刺」で投手を務めている。江刺の元同僚選手がかつて所属していたレッドホープスの関係者に佐々木選手を推薦、プレー動画を見てもらい、入団の道筋がついた。12月初旬までにリーグに入団申請書を提出し、受理されれば1月下旬に契約する。契約は支配下選手と練習生があり、3月のキャンプイン時点では練習生からのスタートとなる可能性が高いという。

小瀬菜大根が児童書に

 みちのく妖怪ツアーシリーズなどで知られる加美町在住の児童文学作家、野泉マヤさんはこのほど、「復活!まぼろしの小瀬菜だいこん」(文研出版)を出版した。伝統野菜をテーマにした児童書は初めてという。主人公は、野菜と友達づくりが苦手な小学6年生の鈴。母親の実家がある宮城県北西部の小瀬という里山で小さな白い花の畑を見つけ、農家の老人と出会う。食卓に並ぶ野菜がどのようにして育つのかを学びながら、伝統野菜の復活に取り組む鈴や中学生、農家の物語。野泉さんは同町の有志でつくる「小瀬菜大根応援隊」の一人で、小瀬菜大根の栽培や魅力発信に努めている。出版は「大量生産された見栄えの良い野菜と違い、伝統野菜は消費者に知られにくく広がりにくい。危機的状況にある伝統野菜を子どもたちに伝えたかった」のがきっかけ。

 

未払い残業代 分割支給へ

 大崎市民病院が医師ら1373人の時間外手当を適正支給せず古川労働基準監督署から是正勧告を受けた問題で、病院は22日、未払い分8億1959万円を来年3月から分割支給していく方針を示した。2026年度まで3カ年で全額支払う。同日の市議会民生常任委員会で病院側が報告した。説明資料によると、勧告に基づく支給は2020年3月~23年3月分で、対象者の職種別内訳は医師303人(うち退職者217人)、看護師740人(同111人)、医療技術職231人(同21人)、事務職99人(同27人)。時間外手当算定時、医師確保材料の初任給調整手当を基礎賃金に含めなかったことが主な勧告要因のため、金額別では医師が7億9842万円と総額の大部分を占める。

 

環境美化に一役買う

 大崎市シルバー人材センターは13日、市田尻スキップセンター駐車場を中心に草刈りや植木剪定のボランティア活動を行い、環境美化に一役買った。活動は夏と秋の年2回実施。この日は穏やかな天気に恵まれ、会員129人が参加。草刈りや植木の剪定は同センターが請け負う主要業務の一つで、会員たちは5班に分かれて作業開始。日頃の受託作業で培った経験を生かし、生け垣の枝葉をトリマーや枝切りばさみで刈り込んだり、刈り払い機や鎌を使って除草したりした。通路や側溝に散らばった枯れ葉もかき集めた。

 

男女ペア94組熱戦

 「第24回穂波男女ペアパークゴルフ大会」は16日、大崎市田尻の加護坊パークゴルフ場で開かれ、94組が腕前を競った。たじり穂波公社が主催することし最後の大会。夫婦の「ファミリーの部」に40組、友人同士の「フレンドの部」に54組がそれぞれ出場した。競技は「さくら」「うぐいす」両コースの36ホールで実施。参加者たちは、快音を響かせながら生き生きとプレーを繰り広げ、交流も深めていた。