悲惨な交通事故根絶へ
秋の交通安全運動出発式を兼ねた「美里町交通安全町民大会」(町など主催)が20日、町文化会館で開かれ、町や警察、交通安全関係団体の関係者600人余りが、交通ルール順守や飲酒運転根絶、高齢者と子どもに対する交通安全対策推進を誓った。交通事故で亡くなった人たちに対する黙とうをささげた後、相澤清一町長が「交通事故はいつ、誰の身に起きるか分からない。交通安全意識の啓発に関係者と一丸になって取り組みたい」とあいさつ。意見発表に町内の児童2人が登壇。笠原颯月さん(中埣小3年)は、店舗駐車場で遊んでいたところ走行車両と接触した体験を紹介し、「家族に悲しい思いをさせたくないため飛び出しの危険性を友人に伝えたい」と述べた。荒関夏菜子さん(南郷小3年)は、交通事故で片足を失った親類に触れ、「横断歩道では手を上げて渡り、止まってくれた運転手にお辞儀をしている。これからも交通ルールを日々守りたい」と語った。
サッカー通じ交流深める
第25回みちのくウエストライン少年サッカー大会in古川(みちのくウエストライン協議会主催)が14、15の両日、大崎市の古川学園中高体育館で開かれ、古川、石巻、新庄、酒田の関係者がサッカーを通じて交流を深めた。石巻市~山形県酒田市間をつなぐ高規格道路「みちのくウエストライン」(全長約160キロ)の整備を実現しようと、古川、石巻、新庄、酒田の各商工会議所青年部でつくる同協議会が持ち回りで毎年開いている。各地域の8チームが出場。雨のため屋内でフットサルとなり、14日の予選リーグ、15日の決勝トーナメントに臨んだ。選手たちはボールをつなぎながら、保護者らの声援を受けて果敢にゴールを目指していた。
「二郷谷地争い」ひもとく
涌谷伊達家を顕彰する活動に取り組んでいる「涌谷藩志会」は21日、講演会を美里町農村環境改善センターで開いた。10年にわたる仙台藩のお家騒動「伊達騒動」が収束するきっかけになった「二郷谷地争い」をテーマに櫻井伸孝会長(86)=涌谷町=が講演した。二郷谷地争いは、涌谷伊達家第2代当主宗重(安芸)と登米伊達家第4代当主宗倫(式部)の知行地境界を巡る騒動。式部が1665(寛文5)年に登米郡赤生津谷地(現登米市豊里町)から遠田郡小里谷地(現涌谷町)までの谷地(低湿地)の領有を訴え、安芸が受け入れてから2年後に起きた。式部が、自らの知行地桃生郡大窪村(現東松島市)と安芸の知行地遠田郡二郷村(現美里町)にかかる谷地の領有を主張。安芸は両家の間での決着を試みたが、式部は藩役人による検分を強硬に訴えた。検分で1233町歩のうち安芸方に3分の1、残りが式部方に分割されたが、安芸方の知行地は3分の1よりも狭く、遠田郡に属していた名鰭沼が桃生郡と二分されるなど不公正だったとされる。櫻井会長は「伊達騒動は、仙台藩第3代藩主伊達綱宗が(放蕩などにより)藩主を2歳の長男綱村に譲り、一関藩主伊達宗勝(兵部)と岩沼藩主田村宗良(右京)が後見役となったことが始まり。その最終局面が二郷谷地争いだった」と述べた。
時疾風の再入幕ほぼ確実
大相撲9月場所が22日に閉幕した。栗原市瀬峰出身の東十両2枚目、時疾風 (28)=小牛田農林高−東京農大−時津風部屋=は9勝6敗で勝ち越した。幕内の下位に複数の負け越しがいることなどから、九州場所(福岡、11月10~24日)での再入幕をほぼ確実にした。時疾風は6日目までで2勝4敗と負けが先行したが、7日目から7連勝。14日目は東前頭17枚目の錦富士、千秋楽には復帰直後で十両優勝の尊富士に連敗したが、十両通算7場所目で2番目に多い白星を挙げた。複数の番付予想サイトでは、時疾風は九州場所で西十両15枚目前後と予想している。実現すれば3場所ぶりの再入幕となる。
「千手観音まつり」にぎわう
大崎市初の国指定重要文化財「木造千手観音坐像」にちなんだまつりが15日、市田尻総合支所敷地内で開かれた。あいにくの雨模様だったものの、家族連れなど約1300人が訪れ、ステージや観音坐像の鑑賞、田尻の食を楽しんだ。同支所内に展示されている観音坐像は、田尻地域にあった「小松寺」の本尊として伝来し、明治初期に廃寺となったものの、地域住民が守り伝えてきた。2017年に国重要文化財に指定された。まつりは、観音坐像に親しむことや地域活性化などを目的に始まり、ことしで3回目。屋外ではレクダンスやよさこい、ジャズバンドの演奏といったステージが繰り広げられたほか、16の露店やキッチンカーが並んだ。
ミュージカル部門に挑む
大崎市古川台町の音楽教室ハーモニーフォレストに通う鈴木貴等さん(23)=同市古川=が、10月に大阪府高槻市で開かれる「第25回大阪国際音楽コンクール」声楽部門ミュージカルコースのファイナルに出場する。小さいころから歌うことが好きだったという鈴木さんは小学5年生のとき、同教室で声楽を学び始めた。クラシックのほか、ポップスや歌謡曲、洋楽などジャンルを問わず安心して聴けると周囲から評される声を生かそうと、同教室が昨年開講したミュージカルコースも受講している。大阪国際音楽コンクールは初めての出場。予選、地区本選は「ジキルとハイド」の「時は来た」で通過。ファイナルには「レ・ミゼラブル」から「Stars(スターズ)」で挑戦。「積み重ねてきた声楽、ミュージカル両方の学びを生かせる」ことから選んだ曲だという。
戦没者の御霊に平和願う
栗原市戦没者追悼式が7日、栗原文化会館で執り行われた。遺族のほか、市や市議会、各団体代表者ら約250人が出席。ステージに設けられた祭壇の前にキクの花を手向け、戦地に散った尊い命を弔い、平和を祈った。式辞で佐藤智市長は「過去の大戦でかけがえのない命を失った御霊に、謹んで慰霊の誠をささげる。今なお紛争、テロ行為が後を絶たないが、戦争の惨禍を二度と繰り返さないよう過去を謙虚に振り返り、風化させることなく次の世代に継承する責任がある」と語った。高橋渉議長、栗原市遺族会の橋義雄会長らも追悼の言葉を述べた。
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