2024/9/12


18万本のコスモス見頃

 県北有数のコスモスの名所、大崎市松山御本丸公園(コスモス園)で、コスモスが見頃を迎えている。開花は、猛暑の影響で平年と比べ遅れたが、恒例の「コスモス祭り」が2日に開幕し、100年ほど前まで運行されていた「人車」(近代化遺産)が週末を中心に運行されている。14日は、観光PR隊「伊達武将隊」らによるステージショーが開かれる。同園7000平方メートルのうち4300平方メートルをコスモス15種約18万本が彩り、黄色やピンク、オレンジの花を咲かせている。祭りは、松山観光協会が主催。開幕後初の週末となった7日には人車の運行が始まった。「人車」は松山地域で1920年代、人が手で押して運行していた客車で、車窓からコスモス畑を楽しむ人たちの姿が見られた。

児童生徒が狂言披露

 狂言愛好家でつくる市民団体「基岩会」が主催する「第10回子ども狂言教室」の発表会が8日、大崎市古川の祥雲閣で開かれ、大崎地方の小中学生10人が〝初舞台〟に臨み、練習の成果を披露した。文化庁の伝統文化に関する助成金を活用して実施している事業で、講師は700年以上続く能楽狂言最古の流派「大藏流」の能楽師、大藏彌太郎さんが務めている。児童生徒たちは発表会に向け、7月下旬から狂言の所作やせりふ回しを練習してきた。児童生徒の演目は「伊呂波」と「花争」。発表に先立ち、大藏さんが「大藏流には180演目があり、『伊呂波』は最初に取り組む稽古」「狂言は想像力を働かせてみるもの」などと説明した。浴衣に身を包んだ児童生徒たちは、狂言の基本姿勢や所作、喜怒哀楽の型、サルや鶏といった動物の鳴きまねを披露したり、独特な言い回しの長ぜりふをこなしたりして役を演じ切った。

園児が北浦梨収穫体験

 大崎市古川石森のほなみの杜こども園の年長児12人が10日、収穫期を迎えている北浦梨(美里町)の生産ほ場を訪れ、梨狩りを体験した。もぎたての実を頬張り、秋の味覚を満喫した。同園は2022年から、給食用食材に地場産食材をできるだけ多く取り入れる試みを進めている。このうち梨は、同町北浦の菅野果樹園から買い付けている縁で、この日の梨狩りが初めて実現した。

 

当別町の開拓記念樹植樹

 大崎市と姉妹都市を結ぶ北海道当別町の開拓記念樹オンコ(イチイ)およびトドマツの植樹式が7日、同市岩出山の有備館の森公園で行われた。2025年の締結25周年を前に同町から贈られたもので、関係者らは友好が末永く続くことを願った。1871年、戊辰戦争に敗れた岩出山伊達家10代当主、伊達邦直は武士の身分を剝奪された家臣の行く末を憂い、私財を投じて当別川流域を開拓、同町の礎を築いた。そうした縁で、同町と旧岩出山町は2000年に姉妹都市を結んだ。オンコは、当別神社にある樹齢350年を超える古木。岩出山の当別調査隊が根元で露営したとされ、同町の開拓記念樹となった。18年の台風で幹や枝が破損したが、遺伝子保全を目的に後継となるクローンが育てられ、その苗木の1本が寄贈された。

 

親子ら環境問題に理解

 加美町主催の「かみまちeco(エコ)フェス」が8日、町やくらい文化センターで開かれた。約160人の親子連れらが参加し、講演や工作などを通して環境問題に理解を深めた。これまでは「環境フェア」と題し、秋まつりの一つとして行ってきたが、今回は公益財団法人みやぎ・環境とくらし・ネットワークなどの協力の下、初めて単独で実施した。会場では第49次日本南極地域観測隊員、石井洋子さん(南三陸町)の講演や配送会社「ヤマト運輸」による環境教室を開催。発電体験や工作、環境クイズ、エコカー展示など13のブースも並んだ。

 

歩行者優先呼び掛け

 「十」と「○」の「止まる日」にちなみ、横断歩道での歩行者優先を呼び掛ける啓発活動が10日、あ・ら・伊達な道の駅(大崎市岩出山池月)前の国道47号で繰り広げられた。古川、鳴子両署が企画し、両署管内の交通安全協会、地域交通安全活動推進委のメンバーら計40人余りが参加。「歩行者に注意」「目指せ交通死亡事故死ゼロ」などのサインボードやのぼり旗を連ね、信号待ちの運転者にはチラシと啓発用のグッズを手渡していった。

 

登米9月議会 複合施設先送りで予算減

 登米市議会の9月定期会議が10日に始まった。執行部は、本年度一般会計予算を8億3818万円減額する補正予算案など36議案を上程した。期間は10月8日まで。補正予算の主な変更点は、旧米山総合支所に整備する複合公共施設の供用開始を1年先送りすることに伴い、本年度の事業費を19億7022万円から10億3725万円に減額した。完成までの総事業費は、資材の高騰などを背景に54億9067万円から62億8970万円に増えると見込んだ。