2024/8/1


美里産米 英国で販売へ

 美里町産ひとめぼれが英国へ輸出され、早ければ8月に現地で販売される。ハードルの高い輸出に至った背景には、「本物の日本米の味を広めたい」と願う、町にゆかりがある英国在住女性の2年間にわたる奮闘があった。日本産に似せた外国産米が流通している現地で受け入れられるか、生産者も固唾をのんで見守っている。女性は、仙台市宮城野区出身で英国エセックス在住の日本語講師、通訳者、翻訳者の加藤慶子さん(51)。母の実家がある美里町に帰郷した2年前の夏、母が稲作を委託している及川孝雄さん(75)=同町二郷=のひとめぼれを味わって感動したのがきっかけだった。輸出手続きについて独自に調べ、何度もくじけそうになったが、遠田郡南郷土地改良区理事長を務めた祖父小川俊雄さんが土地改良に生涯をささげたことや、「大崎耕土」が世界農業遺産に認定されたことが背中を押した。地元の農業生産法人イーストファームみやぎの協力で及川さんが生産した472キロと同法人の391キロを真空包装。4・5キロ入り127箱と9キロ入り33箱に詰め、6月中旬に東京港から船便で輸出した。パッケージデザインも自ら考案。赤とピンクを基調にサクラや鞠、大崎耕土を描いた華やかなデザインで、英語の紹介文を添えた。

ミニ畳作りに挑戦

 「ミニ畳づくり体験会」が25日、大崎市古川東大崎地区公民館で開かれ、参加した地域住民たちは製作を通して日本文化の魅力を再認識した。ミニ畳は、縦横20センチの木製ボードに畳表をかぶせ、大きなホチキスに似た工具で止め打ちする。裏返しにした縁の半分をボードに包み込むように折り込み打ち止めした後、ボードの裏面に布シールを貼って完成。講師を務めたのは、同市古川穂波の佐々木畳工業大崎工房「艸々庵(そうそうあん)」代表で、一級技能士の佐々木崇さん(45)。畳表は香り高い熊本産の天然イグサと、青や黒、ベージュといったカラータイプの2種類、縁は市松模様や宮城PRキャラクター「むすび丸」など豊富なデザインを用意した。地区民11人が参加。佐々木さんから手順や工具の使い方を教えてもらい、好みの畳表と縁の柄を選んで作業開始。畳職人になり切って真剣な表情で丁寧に製作し、作品が完成すると笑顔を見せていた。

「夏休み宿題応援隊」好評

 高校生ボランティアによる「夏休み宿題応援隊」が29日から、大崎市地域交流センター・あすもで活動している。応援隊は8月1日まで、小学生の宿題をサポートする。世代間交流を図りながら高校生の社会活動への関心を高めようと、同センターが初めて実施した。担当者によると、定員数を大幅に超える80人の高校生から応募があり、抽選で決定したという。小学生は4日間で23人が参加する予定。初日は、古川高と古川黎明高の5人が小学生6人をサポート。生徒たちは児童から問題で分からないところを聞き出し、理解するまで丁寧に説明して回った。黙々と鉛筆を走らせている児童には声をかけないといった配慮もし、熱心に教える表情は先生そのもの。

 

児童ら横浜港南区へ出発

 大崎市三本木と横浜市港南区の子どもたちが相互訪問する「ひまわり生活体験交流」で31日、大崎市の4~6年生20人が港南区に向け出発した。8月2日までの3日間、水族館やキャンプファイヤーを通して交流を深める。1987年に始まった三本木ひまわりの丘での本格栽培を、区の花がヒマワリである港南区の関係者が視察したのがきっかけ。両地域のひまわり交流協会が主体となって毎年夏に児童を交互に受け入れており、昨年は三本木パークゴルフ場やひまわりの丘、国立花山青少年自然の家などを訪れた。

 

「最賃」事業場の1割違反

 宮城労働局は25日、最低賃金(最賃)について県内の事業場に対し監督指導した結果を公表した。それによると、最低賃金法に違反した事業場の割合は10%で、前年同期を1・9ポイント下回った。監督指導は1~3月に230事業場に対し実施。最賃額未満の賃金で雇用していたのは23事業場で、前年から6減った。最賃未満で雇用されていた労働者は101人で、同56人増え、パートやアルバイト、65歳以上が半数以上を占めた。最賃の認識について、「適用される最賃額を知っている」が211事業場で全体の91%を占めた。「額は知らないが最賃が適用されることは知っている」は18事業場。「最賃が適用されるとは知らなかった」は1事業場だった。最賃額以上を支払っていなかった主な理由は▽「適用される額を知らなかった」(5事業場)▽「月給制の労働者について時間額に換算して最賃額以上になっているか比較していなかった」(5事業場)▽「最賃改定を知っていたが、賃金改定をしていなかった」(7事業場)-だった。

 

七夕飾り 商店街彩る

 大崎地方最大のまつり、第76回「おおさき古川まつり」は3日と4日、大崎市古川の中心商店街で開かれる。通りには七夕飾りが設置され、出店が立ち並ぶほか、みこしや太鼓の演奏などが行われ、まつりを盛り上げる。ことし7月1日に供用を開始した市役所駐車場もまつり会場の一部となり、飲食物の販売などが行われる。時間は両日とも正午から午後9時まで。通りに飾られる七夕飾りは約120本。事業所などのほか児童や生徒がつくった飾りもある。