発災時の行動など確認
7年間で3度の水害に見舞われた大崎市古川高倉地区で23日、地区民防災訓練が行われた。大地震を想定した訓練だが、住民たちは防災講話や避難所設営訓練などを通して災害への備えや発災時の行動を確認した。同地区は2015年の関東・東北豪雨、19年の台風19号豪雨、そして22年7月の記録的大雨で名蓋川が決壊し、大きな被害を受けた。隔年で開催している防災訓練はこれまで、水害や新型コロナウイルスの影響で安否確認や講演会の実施にとどまっていた。今回は高倉地区振興協議会が主催。会場の旧高倉小体育館には一般の地区民をはじめ、消防団員や婦人防火クラブ員、古川西小中の児童生徒ら約160人が参集した。
池月駅開業110周年祝う
JR陸羽東線池月駅(大崎市岩出山)の開業110周年を祝うイベントが23日、同駅近くのあ・ら・伊達な道の駅で開かれた。あいにくの雨にもかかわらず多くの人が詰めかけ、地域の食や舞台を堪能した。池月駅は1914年、岩出山駅から川渡駅(現川渡温泉駅)までの延伸に伴い開業。陸羽東線の利用促進につなげようと、毎年約300万人が訪れる同道の駅を運営する池月道の駅がイベントを主催した。記念式典で佐々木鈍社長は「今後も多くの方々に鉄道を利用していただき、世界農業遺産に認定された大崎地方の良さを感じてもらえるよう、地域の皆さまと一緒になって努力していきたい」とあいさつ。古川黎明中高コーラス部は「銀河鉄道999」など3曲を熱唱し、「池月駅の未来へ、出発進行」と声を上げた。
堀籠ふみ子さん満100歳
特別養護老人ホーム「岩出の郷」(大崎市岩出山下川原町)に入所している堀籠ふみ子さん(加美町字赤塚)が21日、満100歳を迎えた。この日、同施設で百寿祝い品伝達式が開かれ、県内外から集まった息子5人や孫、ひ孫、やしゃごなど家族14人が職員らと共に長寿を祝った。ふみ子さんは1924(大正13)年6月21日、色麻町王城寺の農家に6人きょうだいの長女として生まれた。41年に古川高等女学校(現古川黎明高)を卒業後、加美郡の国民学校で代用教員として勤務。44年に旧陸軍憲兵の寿亀さんと結婚して満州国(現中国東北部)に渡った。終戦後に引き揚げてからは、夫の実家で農業を営みながら男子6人の子どもを育て上げた。中新田町区長会長だった夫を補佐しながら、鳴瀬地区婦人会長や中新田婦人部婦人会長といった要職を歴任。現在までに子孫は息子6人、孫18人、ひ孫41人、やしゃご4人、来孫1人の計70人。今も子どもたちの人数や成長した姿を思い浮かべるのが楽しみという。
鎌田三之助の功績たどる
大崎市鹿島台地域の歴史的施設を回る「鹿島台史跡めぐり」(鹿島台公民館主催)が11日にあった。参加した市民20人が、品井沼干拓に生涯をささげた郷土の偉人鎌田三之助の功績をたどり、地域への愛着を深めた。訪れたのは、品井沼干拓地や鶴田川越流堤、吉田川サイフォン入り口、シナイモツゴ生息地など24カ所。鹿島台歴史研究会(川越壽美子会長)の鈴木光太郎事務局長が案内した。このうち鹿島台神社(鹿島台広長)では、三之助が鹿島台村長就任時の四大政策の一つとして神主の常駐を目指して村内14社を合祀した経緯などを解説。参加者は、1978年に建立された合祀70周年祭記念碑や、約400人の名が刻まれた忠魂碑に見入っていた。
飲酒運転の根絶誓う
加美地区の交通安全協会、安全運転管理者事業主会、安全運転管理者会は20日、飲酒運転根絶を誓う2968人分の署名簿を加美署に提出した。署名活動は飲酒運転根絶意識の醸成を図ろうと、1月から5月末まで展開。3団体の会員や加美、色麻両町にある42事業所の従業員らが署名した。この日は、安全運転管理者事業主会の関文広会長(46)と安全運転管理者会の高橋源吉会長(64)が加美署を訪れ、白鳥保幸署長に署名簿を手渡し、関会長が「飲酒運転は絶対にしない」「家族に対してもさせない」「地域での啓発活動を積極的に進める」と決意表明した。
ごみの分別表示改め
大崎市松山地域の家庭ごみ集積所に掲げられている分別掲示板が2年ぶりにリニューアルされた。4月からごみの出し方が変わったのを受けての措置で、住民の環境意識向上が期待されている。掲示板は2012年、市松山まちづくり協議会生活環境部会と松山地域公衆衛生組合連合会が29行政区70カ所に設置。縦1・2㍍、横90㌢と大きい上に、さまざまな種類のごみのイラスト入りで見やすい。分別に対する住民の理解が深まったほか、同様の取り組みが市内他地域に広がった。
四季折々の薬莱山撮影
加美町雷の佐藤圭介さん(53)はこのほど、「加美富士」と呼ばれる町のシンボル、薬莱山が織りなす四季折々の風景を捉えた写真集「#今日の薬莱山」を出版した。山麓にある花苗販売店「やくらいナーセリー」代表を務める佐藤さんは20年近く、店の前に広がる薬莱山と共に過ごしてきた。コロナ禍で遠方に住む子どもたちや同級生に少しでも故郷を感じてもらおうと2021年2月、インスタグラムへの投稿を開始。以来、薬莱山を撮ることが日課になり、これまでの投稿数は1000を超える。写真集は、インスタグラムに投稿した写真とコメントなどを収録したもので、縦横約15㌢のカラー84㌻。突き抜けるような青空と新緑のコントラストが鮮やかな風景、山の上に架かった虹、冷え込んだ早朝の雪をまとった姿、山麓の桜並木など薬莱山のさまざまな表情を切り取っている。中でも一番のお気に入りは、稜線の向こうに広がる夕焼けで赤く染まったうろこ雲の写真といい、見開きで掲載した。
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