東北の山々捉える
大崎市田尻の山岳写真家、舞嶽公敬さん(73)の作品展が4日から、沼部公民館で開かれている。山形県の月山や福島、山形、新潟3県にまたがる飯豊連峰といった東北の山々を捉えた作品が並び、訪れた人の目を引き付けている。9日まで。舞嶽さんは、東京都内の建設会社に勤める傍ら20代でカメラを始め、40代でプロカメラマンとして独立。25年前に帰郷した。現在も各地の山に登って四季折々の表情を撮り続けており、地元田尻での作品展は2年ぶり2回目。今回は、この10年間撮りためた中から40点を展示。フィルムカメラにこだわって撮影した作品は、眼下に草紅葉が広がる雄大な晩夏の飯豊連峰や、絶えず流れる雲が一瞬途絶えた瞬間を切り取った以東岳(山形)、真っ赤な朝焼けと黒く浮かび上がる稜線、大海のような雲海など。写真制作会社「写真弘社」(東京都)で仕上げた縦60㌢、横75㌢の大型写真が迫力ある姿を伝えている。
「流域治水」楽しく学んで
流域治水や防災について楽しみながら学んでもらおうと、北上川下流河川事務所が絵本「流域戦隊 チスイレンジャー」を作製した。5月31日に大崎市で初めてお披露目し、製作した職員が児童たちに読み聞かせた。堤防整備や河道掘削など従来のハード整備に加え、流域住民を含む関係者が力を合わせて水害対策に取り組む流域治水について一般の認知度向上を図り、推進に向けてできることについて考えてもらうのが狙い。手掛けたのは、鳴瀬川総合開発工事事務所調査設計課調査係長の森優花さん(27)と北上川下流河川事務所流域治水課技官の及川日花梨さん(23)、同事務所工務課技官の斎藤英樹さん(41)。水害からまちを守るために協力し戦うオリジナルキャラクターとストーリーを設定。A5判、見開き10㌻で、1000部製作した。物語は、チスイレンジャー2人が堤防を築いたり川幅を広げたりしていたところ、モンスターに見立てた雨が次々押し寄せ、川があふれそうに。そこで流域住民もチスイレンジャーに変身し、風呂の水を流さないようにしたり、田んぼに雨水をためたり、住民を避難誘導したりしてまちを守るという内容。
おおさき産業推進機構が総会
一般社団法人「おおさき産業推進機構」(堀切川一男理事長)の本年度通常総会が3日、大崎市古川のグランド平成で開かれ、本年度事業計画案など2議案を原案通り可決した。総会後の全体会では戸邉千広東北経済産業局長らの講話があり、公募を行っていた機構ロゴマークの審査結果の発表、表彰も行われた。機構は、大崎地方の企業の技術支援、人材育成などを通し地域の産業振興を図ろうと昨年12月に設立、4月から本格的に業務を開始した。総会には69会員企業・団体のうち委任状を含め63社・団体から出席があり、議案2件を全員の賛成で可決した。本年度の活動では、同機構の発足を受け解散した「未来産業創造おおさき」などで構成する実行委員会が開いてきた「おおさき産業フェア」を、10月に古川総合体育館で開催。また、地域から新たな産業創出を目指すビジネスプランコンテストを11月ごろ行う。機構のロゴ募集には16件の応募があり、審査の結果、大崎市三本木の会社員、相澤航さん(42)の作品を選んだ。デザインは「おおさき」の「O」を四つ組み合わせ、それぞれ「AI」「IT」「ロボット」「DX」の先端技術を示し、新たな光を大崎から生み出す様子を表現したという。
町の課題 私たちで解決!
涌谷高の2年生46人が、涌谷町の課題解決に取り組んでいる。総合的な探究の時間の一環で、5月30日に町職員を講師に招き、課題を把握。町内の保育・高齢者施設を視察するなどして来年1月にかけて解決策をまとめ、校内で発表する。取り組む分野は「環境」(防災)や「人間」(障害者や子育て世帯が暮らしやすい環境整備)、「仕事」、「観光」など五つ。この日は町の産業や子育て、防災、観光を所管する職員15人から、町の現状と課題の説明を受けた。このうち「生活」では、職員2人が空き家の現状や、若者・移住者にとって魅力あるまちづくり、防災対策について講話。転入者や住宅所得者に対する各種補助金を挙げ、「卒業後も住み続けたいと思えるアイデアを出してもらえればうれしい」と期待を込めた。
純米大吟醸の酒粕使用
大崎市古川柏崎の寒梅酒造が販売しているオリジナルせっけん「寒梅酒造 酒粕せっけん」は、半年ほど熟成させた酒粕を使った手作りの信頼感、使い心地の良さで静かな人気を呼んでいる。商品開発のヒントとなったのは、ある催し会場で使用されていた酒粕パック。5代目蔵元の岩崎真奈さんが同市古川の手作りせっけん教室ラ・フィーユに足を運び、試行錯誤を重ねた。クリーム色の表面に映える、宮寒梅の赤い梅マークがポイント。原料は、県産米と鳴瀬川の伏流水から生まれる純米大吟醸の酒粕をはじめ、オリーブ油やパーム油、苛性ソーダ、精製水と天然素材ばかりで、子どもも安心して使うことができる。
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