2024/4/25


壮観「すだれ放流」

 大崎市鳴子温泉の鳴子ダムで、雪解け水を高さ約80㍍の開口部から流す「すだれ放流」が行われている。あいにくの雨降りとなった24日も次々と観光客が訪れ、壮大な光景を楽しんでいた。25日まで。すだれ放流は、同ダムが完成した翌年の1958年に始まり、この時期の風物詩となっている。例年は5月の大型連休に実施するが、暖冬で雪解け水が少なかったため、昨年に引き続き時期を前倒しした。県内外から訪れた人たちは、堤体延長95メートルから音を立てて水が流れ落ちる様子を見下ろしたり、ダムを背景に写真を撮ったりしていた。

児童が交通安全と防犯学ぶ

 大崎市古川宮沢地区公民館は22日、同館ホールで「交通安全&防犯教室」を開いた。地区の児童20人が参加し、紙芝居や講話を通じて横断歩道の正しい渡り方や不審者への対応などを学んだ。青少年教室「宮沢おもしろ塾」の一環として、学校の振替休日を活用し実施。市交通指導員3人、古川署宮沢、清滝両駐在所長が講師を務め、地元の交通安全協会や区長など住民も参加した。交通安全教室は、指導員たちが日本昔ばなし「おむすびころりん」をアレンジした紙芝居を披露。手作りの大型紙芝居で、物語の登場人物が横断歩道の渡り方やスクールバスの安全な乗り方などを児童たちに分かりやすく伝えた。

地域景況悪化の見通し

 古川商工会議所はこのほど、「地域経済動向調査」の結果を発表した。それによると、今期(1~6月)の景況判断指数(BSI)は全業種マイナス8・7で、前期(昨年7~12月)の実績(マイナス6・3)より悪化する見通しだ。中でも製造業は前期実績プラス7・1が今期はマイナス7・1で、景況が反転する予想となった。BSIは、景況を前期と比較し、「好転」と回答した企業の割合から「悪化」とした企業の割合を差し引いて算出。2月に100事業所を対象に調査し、63事業所から回答を得た。11業種中、プラスの見通しを示したのは飲食・宿泊業(プラス11・1)のみ。不動産業など3業種は0・0、他の7業種はマイナスとなった。

 

県大会出場懸け熱戦

 第18回春季県高校野球の北部地区と東部地区大会が27日、開幕する。県大会出場を懸け、球児たちが熱戦を繰り広げる。昨春の地区大会に続き「リンク制」を導入し、各リンクで2勝したチームが5月16日に始まる県大会に出場する。2勝したチームが各地区の出場枠に満たなかった場合は、二次予選として1勝1敗のチーム同士で代表決定戦を行い、出場権を獲得する。

 

大崎市工業会 臨時総会で解散可決

 大崎市工業会は23日、市役所で臨時総会を開き、一般社団法人「おおさき産業推進機構」の発足に伴い、同日付で解散することを決めた。臨時総会には会員企業代表者や市関係者ら20人ほどが出席。会の解散など2議案を原案通り、全会一致で可決した。大崎市工業会は古川市時代の1976年、古川市工業会として10社が加盟し発足。情報交換や研修の場を設けたり、行政と連携を図ったりしてきた。会員の中から産業振興機関の必要性が議論され、NPO法人「未来産業創造おおさき」(MSO)、「おおさき産業推進機構」の発足につながった。同会の活動は産業推進機構へ移行する。

 

安芸の心情に迫る

 仙台藩存続の危機を2度にわたり招いた「伊達騒動」(寛文事件)について、「涌谷藩志会」(会員222人)の櫻井伸孝会長(86)が20日、涌谷町涌谷公民館で講演した。半世紀近くの研究から得た知見をもとに、騒動の中心人物の1人だった涌谷伊達家第2代当主宗重(1615~71年)=安芸=の心情をひもとき、110人が耳を傾けた。伊達騒動は、江戸前期に仙台藩で起きたお家騒動。登米伊達家第4代当主式部(宗倫)と安芸の知行地境界争い(谷地争い)に伴い71(寛文11)年に江戸で行われた審問の控え室で、奉行原田甲斐が安芸を斬殺した寛文事件を主に指す。講演で櫻井会長は「3代目藩主綱宗が私生活の乱れから隠居させられ、わずか1歳5カ月の亀千代(綱村)が跡を継ぎ、伊達兵部宗勝と田村右京が後見役を命じられた。兵部は一関3万石を所領していたが、仙台藩62万石の一部に過ぎず、さまざまな形で独立を試みたものの奉行奥山常辰(大学)にことごとく抵抗されてかなわなかった。ところが、奥山が自らの屋敷を建てるため藩の木を伐採するなど勝手な振る舞いから辞職に追い込まれたことで兵部にとっての〝目の上のたんこぶ〟がなくなり、伊達騒動につながった。小姓頭渡辺金兵衛と目付今村善太夫が兵部をたぶらかして藩政を運営し、奥山の後任の原田が追認するように言いなりになった」と述べた。

 

1600人が長沼駆け抜ける

 「東北風土マラソン&フェスティバル」(実行委員会主催、大崎タイムスなど後援)が21日、登米市迫町の長沼フートピアトヨテツの丘公園で開かれた。県内外から約1600人のランナーが参加し、長沼周辺のコースを駆け抜けた。東日本大震災の復興のほか、観光や地域産業の振興を目的に2014年から開かれている。ハーフマラソンでは長沼を周回する約21キロの約2キロごとにエイドステーションが10カ所設置され、南部せんべい(岩手県二戸市)、リンゴ(青森県弘前市)、特製笹かまぼこ(南三陸町)、いぶりがっこ(秋田県大仙市)、桃(福島県福島市)、ワカメたっぷりギョーザ(石巻市)、なみえ焼きそば(福島県浪江町)、シャークウインナー(気仙沼市)、ラ・フランスゼリー(山形県上山市)、牛たん(仙台市)のほか、登米市の高校生が考案した甘酒、郷土料理「はっと汁」が振る舞われた。

 

木がある暮らしいかが

 「栗駒高原森林まつり」(栗駒高原森林組合など主催)が20日、栗原市栗駒桜田の同組合で開かれた。来場者は爽やかな木の香りに包まれながら、チェーンソーアートや木工教室、苔玉・苔テラリウムの制作体験など多彩な催しを楽しんでいた。同組合を身近に感じてもらい、木材がある暮らしを提案する狙い。毎回多くのファンが集まるチェーンソーアートでは、3人のアーティストが複数のチェーンソーを使い分け、迷いのない手さばきで丸太を整形し、観客の注目を集めていた。