2024/4/7


震災伝え息子が生きた証しに

 東日本大震災で長男健太さん(当時25歳)を失った大崎市松山の田村孝行さん(63)、弘美さん(61)夫妻はこのほど、大崎市教育委員会に絵本「ふしぎな光のしずく~けんたとの約束~」を50冊寄贈した。絵本は、次の世代に震災を伝え、健太さんが生きた証しを一つでも残したいと、約5年かけて制作。女川で出会ったミュージシャン木村真紀さん(横浜市)や渡辺麻美さん(東京)らとリモートでやりとりをしながら完成させた。絵に重点を置き、文章は極力少なくすることを心掛けたという絵本は、健太さんの生い立ちから始まり、地震と津波発生、悲しみに暮れる田村さん夫妻の活動の様子などが描かれている。

ヘルメット着用しよう

 大崎市の古川地区交通安全協会長岡支部は4日、自転車乗車時のヘルメット着用を呼び掛ける横断幕を古川北小に贈った。昨年4月に改正道路交通法が施行され、自転車に乗る全ての人のヘルメット着用が努力義務化された。これを受け、児童、保護者も含め意識を高めてほしいと、横断幕を贈ることにした。横断幕は横7メートル、縦0・8メートル。「大人も子どもも自転車に乗る時はヘルメット着用」と文字を入れ、アピール。贈呈式は校長室で行われ、三浦悟支部長が齋藤竜一校長に横断幕を手渡した。三浦支部長は「確実にかぶってもらうよう、効果が現れればうれしい」と期待。

カタクリ咲き始める

 春の訪れを告げるカタクリの花が、涌谷町箟岳の箟峯寺境内で咲き始めている。地面から十数センチほど茎を伸ばし、ラッパ状の薄紫色の花を下に向けて咲かせていて、かれんなさまが訪れた人たちを引きつけている。カタクリは、日本原産とされるユリ科カタクリ属の多年草。同寺の前住職が35年ほど前、境内に自生していた株を少しずつ増やした。毎年この時季になると約1万株が本堂裏手の斜面を彩る。ことし開花が始まったのは例年並みの2日。芽の出方にばらつきがあり、今後の気温の高まりを受けて開花が進むとみられる。見頃は8日ごろから20日までの見込みという。

 

危険業務従事者叙勲

 警察官や自衛隊、消防士など危険を伴う業務に長年従事した人を顕彰する「危険業務従事者叙勲」が5日発表された。県北部からは、大崎地域広域行政事務組合消防司令長を務めた工藤和則(67)さん=大崎市古川塚目=や、元県警部補の渡邊信夫さん(73)=同市古川北稲葉=らが受章する。

 

鳴子署管内でも出動式

 「春の交通安全県民総ぐるみ運動」(6~15日)に伴う鳴子署管内の出動式が5日、大崎市岩出山体育センターで開かれた。署員や同署管内の交通安全団体、小中学校長など約100人が事故ゼロや飲酒運転根絶を誓い、式後は同センター近くの交差点で街頭活動を行った。式では市岩出山総合支所の高橋勝支所長が「一人一人の交通安全意識高揚を図るため、全力を挙げて取り組みたい」とあいさつ。その後、山形、秋田両県につながる物流の主要道で、大型トラックやトレーラーも多く行き交う国道47号の交差点で街頭活動。出動式の参加者が4カ所に分かれて全席シートベルト着用や運転中の携帯電話操作禁止、歩行者優先などを啓発するのぼり旗やプラカードを掲げ、ドライバーに訴えた。

 

安全運転を呼び掛け

 ドライバーらに安全運転を啓発する垂れ幕が4日、大崎市古川七日町の街灯に取り付けられた。古川地区交通安全協会第2支部による初の取り組みで、自転車利用者にも交通ルールの順守を呼び掛けている。垂れ幕は、春の全国交通安全県民総ぐるみ運動に合わせ、交通量が多い七日町通りを安全に通行してもらおうと、市内の看板製作業者へ依頼して製作。七日町中央通り商店街振興組合との連名で設置した。垂れ幕は、耐光、耐水性のターポリン生地で、縦横約45センチ。「運転はゆとりとマナーの二刀流」など、表と裏にそれぞれ異なる交通標語20種類が印刷されている。自転車利用者向けには「乗るなら必ずヘルメット」「止まって良く見て交差点」といった、ヘルメット努力義務化や交通取り締まり強化を受けた内容の標語を記した。