2024/4/2


新年度がスタート

 門出の春-。2024年度初めの1日、各地で入社式や辞令交付式が行われた。大崎市役所の新規採用者への辞令交付も同日あり、今春入庁31人が新たな一歩を踏み出した。新庁舎(23年5月供用開始)で市が初めて迎える〝1年生職員〟たち。「上司」「社会人の先輩」となる幹部職員に拍手で迎えられると、きりりと引き締まった表情に。秘書広報課配属の相澤友樹さんが伊藤康志市長から辞令を代表受領し「全体の奉仕者として誠実かつ公正に職務を執行することを誓います」と宣誓書を読み上げた。伊藤市長は「原点を忘れることなく市民の福祉向上、みんなが笑顔で幸せを実感できるまちづくりの実現を」と訓示。「仕事の厳しさや困難にぶつかることもあるだろう。同期や仲間、先輩と一緒に解決のため努力してほしい」とチームワークの重要性も説いた。

高齢者と昔の遊びで交流

 大崎市古川第三小の子どもたちと高齢者が昔遊びを通じて交流する「あすなろキッズフェスティバル」が3月27日、同校体育館で開かれた。新型コロナウイルスの影響で5年ぶりの開催となった今回は1~6年生約80人が参加し、祖父母世代と元気いっぱいに昔遊びを楽しんだ。古川南部コミュニティ推進協議会と同校、市地域交流センター・あすも、市教委でつくる「古川第三小学校協働教育推進運営委員会」(坂野祐悦委員長)が主催。「あすなろ」は同校の校木で、今回で6回目。用意した遊びは竹とんぼやお手玉、あやとり、将棋、けん玉など9種類と、スタンプを5個集めると綿あめがもらえるスタンプラリー。講師は地域のおじいさん、おばあさん約40人が務めた。

故郷への思い深める

 首都圏大崎連絡協議会(草刈文幸会長)と大崎ネットクラブ(同)の第17回総会が3月23日、東京都台東区で開かれ、大崎市出身の首都圏在住者らが故郷へ思いを深め、ふるさとへの支援を続けていくことを確認し合った。同協議会は大崎市古川や三本木など各地域出身者による首都圏団体の連合組織。ネットクラブは同市以外の近隣出身者や、大崎市と関わりの深い首都圏在住者らで結成する組織。総会には約70人。最初に草刈会長があいさつ。草刈会長は「俳句ユネスコ無形文化遺産登録推進協議会」の理事を務め、昨年、登録へ向け機運を高めようと、俳句大会を大崎地方で開いた経緯を紹介し、「俳句に親しみながら大崎を巡るなど、ふるさとを応援していきたい」と語った。また来賓として出席した伊藤康志市長は市役所新庁舎建設や中心市街地再開発のほか、日本語学校開設など市の新たな取り組みを紹介。

 

桜の名所 市民ら支援

 大崎市古川の化女沼をサクラの名所にしようという活動を支援する募金箱に、2023年度は11万円余りが寄せられた。活動を行っている「化女沼2000本桜の会」は、市民らの協力に感謝している。同会は西暦2000年を機にサクラを植え始め、これまで約3000本を植栽。植栽地を守るため、こまめな美化活動のほか、毎年春から秋にかけて消毒や追肥、下草刈りなども行っている。しかし、取り組みはいずれもボランティアのため、薬代や燃料代といった経費の捻出が課題だった。そこで、04年から活動趣旨に賛同する飲食店などに「桜基金募金箱」を置き、市民らに活動資金の提供を呼び掛けている。

 

加護坊桜まつり始まる

 2000本ものサクラが山頂から中腹にかけて彩る大崎市田尻の加護坊山で1日、「加護坊桜まつり」が始まった。市田尻総合支所によると、山頂では6日ごろに咲き始め、早ければ11日にも満開になる見込み。祭りはことし40回目の節目で、例年より早い開花予測を踏まえ、開催期間を昨年より早めた。投光器によるライトアップを初めて行い、幻想的な雰囲気を演出する。30日まで。

 

南方の統合校「新設」

 登米市教育委員会は、南方町の南方、西郷、東郷の3小学校を統合する新設校を、市役所南方庁舎の南側にある南方中央運動広場に整備する方針を固めた。当初は既存の建物を活用する方針だったが、いずれも手狭で、拡張も難しいと判断した。2024年度に地質調査と基本設計を行い、早ければ28年4月の開校を目指す。

 

女川の復興を教訓に

 東日本大震災で甚大な被害を受けた女川町の人々が復興に立ち上がる姿を描いたドキュメンタリー映画「サンマとカタール 女川つながる人々」の上映会とトークショー(登米コミュニティエフエムなど主催、大崎タイムスなど後援)がこのほど、登米市迫町佐沼の登米祝祭劇場で開かれた。須田善明町長(51) と、復幸祭の初代実行委員長阿部淳さん(49) =マルキチ阿部商店社長=が対談。若手が先頭に立ったまちづくりを振り返った。女川の復興への取り組みを通して登米市の町おこし、人おこしを考える目的。映画では、住民の1割近くが犠牲になり、8割以上が住まいを失った女川町で、震災前よりもレベルアップしたまちづくりを目指し奮闘する住民が描かれている。震災直後中東の産油国カタールからの基金で建設された津波対応の冷凍冷蔵施設「マスカー」が、産業再生の大きな〝のろし〟となった。