めでたく満100歳
大崎市三本木坂本の阿部惠子さんが満100歳を迎え、13日、市や市社会福祉協議会が祝詞や花束を贈り、長寿を祝った。惠子さんは1924(大正13)年1月12日、現在の北海道余市町で、警察官だった阿部長佐久さん、ミツノさんの一人娘として生まれた。長佐久さんは加美町宮崎地域の出身で、病気のため実兄が住職をしていた坂本の天性寺近くに身を寄せたという。惠子さんは三本木小、古川高等女学校を卒業し、東京芝浦電気に入社。労務部で採用試験などを担当していたが、病気を患い帰郷。三本木役場に就職し、43(昭和18)年、加藤清人さんと結婚。3男2女を設けた。現在は長男の仁一さん(79)夫妻らと4人暮らし。耳が遠くなり足腰も弱くなったが至って健康で、知識欲も旺盛。ニュースで分からないことがあると仁一さんに尋ね、食事の内容をノートに付けるなどしているという。孫は11人、ひ孫は15人。この日は市の佐々木規夫三本木総合支所長、市社協の髙橋かほる三本木支所長が自宅を訪れ、ピンクのちゃんちゃんこを着た惠子さんに、長寿を祝う伊藤康志市長名の祝詞、花束を手渡した。
児童生徒が書初め
一迫・花山管内児童生徒新春書初め会(栗原市教育委員会主催)が6日、栗原市一迫ふれあいセンターであった。一迫・花山地区の小中学生(小2~中2)9人と保護者1人が参加。心を静めて筆を運んだ。今回で25回目を迎える新春恒例の行事で、日本の伝統行事である書き初めの伝承が狙い。学年ごとに課題の文字を清書させた。幼稚園年長から毎年参加しているという一迫小4年、鹿野太陽君は、課題「天空」を何枚も清書した。その中で一番上手に書けた作品を提出。「バランスよく書くのが難しかったけど、楽しかった」と笑顔で話していた。
美里に「おもちゃ病院」
玩具類を無償で治療(修理)するおもちゃ病院「ドック」が2月10日、美里町駅東地域交流センターにオープンする。県内の常設おもちゃ病院は仙台、富谷両市が主で、県北部では唯一になるとみられる。ボランティアで運営に当たる住民が開設準備を進めている。ものを大切にする心を育む狙いのほか、SDGsに対する関心の高まりを受け、町社会福祉協議会が昨年7~8月、「おもちゃドクター養成講座」を4日間開催。その後、受講者と講師がおもちゃ病院開設に向けて立ち上がった。おもちゃドクターは放課後児童指導員や行政区長、町地域おこし協力隊員の天野政司さんら町民を中心とする8人で、いずれもおもちゃの修理や子どもが好きな人たち。開設に向けた打ち合わせを17日、同センターで開き、修理に活用できる補修用材や修理マニュアル、カルテ記入法などを確かめた。院長の白鳥朝久さん(67)=同町化粧坂=は「壊れたおもちゃを直して渡し、子どもたちの笑顔が見られればうれしい」と期待する。
半導体市場の将来学ぶ
大衡村への半導体工場進出を受け、大崎市は17日、未来産業創造おおさきと共催で「半導体産業研修会」を市役所で開いた。市内外の会社や商工団体の役員、職員らが出席し、半導体市場の将来などについて講話を聞いた。半導体産業について情報提供したのは、東北経済産業局製造・情報産業課の佐藤和男専門官。佐藤専門官は、建設予定の工場では車載など国内ニーズが高い28ナノメートル以上の半導体製造を担うと説明。半導体市場の将来については「5Gや自動運転など新たな需要が見込まれ、右肩上がりで成長する」との見通しを示した。また、昨年11月に半導体プロジェクトチームを設置した仙台銀行の坂爪敏雄常務取締役らが、進出工場と地元企業との連携を図る取り組みを紹介。「既存の半導体関連企業の生産体制が強化され、建設作業員の宿泊施設や工場従業員の居住ニーズが拡大する。工場周辺の不動産価格上昇や、交通渋滞の発生も予想される」と語った。
地熱発電計画に反対
大崎市鳴子温泉地域の中山平地区で計画されている地熱発電開発計画に対し、鳴子温泉郷観光協会は19日、市に対し事業に反対する意見書を提出した。計画を巡っては昨年12月、鳴子温泉観光協会、鳴子温泉旅館組合が反対の意見書を提出しており、鳴子温泉全地域の温泉観光協会、旅館組合が連名で足並みをそろえ反対の意思表示をした。意見書では、計画による掘削が行われた場合、源泉の枯渇や湯量の減少、泉質の変化などが生じて鳴子温泉郷の観光地、保養地としての価値が失われ、昨年6月の北海道内での大規模噴出のような事故があれば有害物質の流出や風評被害が発生する懸念が払拭できないとし、市が事業に反対するよう求めた。
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