「わらじ村長」に思いはせ
「わらじ村長」で知られる大崎市鹿島台の政治家、鎌田三之助の生誕160年を記念した音楽祭が10日、鎌田記念ホールで開かれた。楽器演奏や合唱、民謡、大衆演劇といった多彩なステージのほか、三之助に関する講演などもあり、華やかに節目を祝った。鹿島台観光物産協会が主催。副題を「未来へ繋ぐ」として行われた音楽祭には鹿島台童謡を歌う会や宮城民謡保存会、地元民謡・演歌歌手の平たか子さんら県内を拠点に活動をしている人をはじめ、大衆演劇役者や合唱団なども出演し、舞台を彩った。このほか、ことし著書「鎌田三之助の夢」を出版した市文化協会の鈴木光太郎会長(鹿島台木間塚)の講演、鹿島台歴史研究会メンバーによる三之助の紙芝居もあった。開演に先立ち、同協会主催の「第6回鹿島台フォト展」表彰式も行われた。鎌田三之助(1863~1950年)は、品井沼の干拓事業に打ち込んだ旧鹿島台村の村長。徹底的な節約と勤労「勤倹」を実践し、度重なる品井沼の氾濫で「県下一の貧乏村」と呼ばれていた同村を立て直した。旧村有財産の統合、村内14の神社を合祀し現在も続く「鹿島台互市」を開設するなど、産業や文化振興にも寄与した。
月将館に苗木9本植樹
涌谷町月将館小(児童数136人)の校庭にさまざまな種類の木9本が植えられた。大手コンビニエンスストアチェーン「ローソン」の社会貢献活動の一環で、子どもたちは木がすくすく成長することを期待している。ローソン店頭の「緑の募金箱」に寄せられた協力金が、国土緑化推進機構を経て希望する小中学校などの緑化活動や山間部の森林整備に役立てられている。同校では11月にシラカシやコナラ、スモモなど7種9本が植えられ、同校環境委員の5、6年生計5人と山口れい子校長が今月8日にスコップで土と肥料をかけた。
涌谷町議選が告示
任期満了に伴う涌谷町議選(定数13)が12日告示され、正午までに17人が立候補を届け出た。定数を4人上回って5日間の選挙戦に入り、各候補者は選挙カーで町内を回るなどして支持を訴えた。立候補者の新旧別は現職11人、元職1人、新人5人。党派別は公明と共産が各1人で、他は無所属。最年少は38歳、最年長は87歳。女性は2人。主な争点は、11月1日付で財政非常事態宣言が解除されたのを踏まえてのまちづくりや少子高齢化、定住対策、産業振興など。立候補の受け付けは午前8時半に町役場で始まり、各候補者が手続きを済ませて選挙事務所前などで第一声を上げた。
「多世代で支える子育てビジョン」
子育てしやすいまちづくりを目指し、大崎市議会の1期目議員はこのほど、伊藤康志市長に「多世代で支える子育てビジョン」の政策提言書を提出した。前回市議選(昨年4月)初当選組の藤本勘寿、小嶋匡晴、小玉仁志、山田匡身、加川康子、法華栄喜、石田政博の7氏(議席順)。市議会9月定例会で「多世代で支える子育てビジョン」の共通テーマで一般質問を行い、執行部との議論を踏まえて提言書にまとめた。子育て環境の整備、教育格差是正、子ども医療充実、スポーツ振興と文化振興、市民の営みを支える産業育成などを求めるもの。所属会派を超えて市幹部との会談に臨んだ7氏は「部局横断の取り組み」と「持続可能な財源確保」の必要性を強調。「子々孫々『大崎市に暮らしていて良かった』と思えるまちの実現を」との声も出た。
普通交付税再算定
県は8日、本年度の普通交付税(市町村分)の再算定結果を発表した。国の補正予算で増額された臨時経済対策費(全国22・1億円)や新設された臨時財政対策債償還基金費(全国27・2億円)などに伴い、不交付団体の大和町を除く全市町村で増額。県内では総額51・6億円(3・0%)増えて1772・9億円になった。補正予算を受け普通交付税が県内で最も増額されたのは仙台市の19億3078万円で、総額は289億6267万円になった。次いで石巻市の3億3969万円増、大崎市の3億1026万円増、登米市の2億2327万円増、栗原市の2億854万円増だった。
地区挙げエコなイルミ
登米市中田町の上沼ふれあいセンター玄関前に2日から、「竹あかりイルミネーション2023」(上沼コミュニティ運営協議会主催)が点灯されている。地域住民から提供された竹に大小の穴を開け、電飾を通してクリスマスツリーに組み立てた。上沼学童クラブの子どもたちがペットボトルで作製したエコツリーもライトアップされており、幻想的な光の世界になっている。27日まで。「地域を明るく」をテーマに、廃材のペットボトルで作製したエコツリーをライトアップする取り組みは2020年にスタートし、ことしで4年目。翌年から地域の至る所にある竹をくり抜いた竹あかりのイルミネーションも始まった。