2023/11/18


「四季島」が年内最終運行

 JR東日本の豪華寝台列車「トランスイート四季島」が16日早朝、大崎市の鳴子温泉駅に到着した。今回が年内最終運行で、鳴子温泉駅では関係者や地域住民ら約100人がセレモニーを開いて乗客を見送った。トランスイート四季島は、JR東日本が運行するクルーズトレイン。上野駅を出発し、東北地方や北海道を巡る3泊4日のツアーで、最終日に陸羽東線の鳴子温泉駅に立ち寄る。料金は1人当たり94万~195万円。今シーズンは同駅に23回停車し、計約600人が温泉地の雰囲気やマルシェを楽しんだ。

初の文化学習発表会

 ことし4月に開校した大崎市古川西小中で11日、初めての文化学習発表会が開かれ、1年生から9年生までが演技や合唱、楽器演奏など練習の成果を披露した。10月中旬の運動会後から約3週間という短期間で練習を積み重ねてきた児童生徒たち。この日は午前に1~6年生、午後に7~9年生が発表したほか、弁論や英語暗唱、吹奏楽部の演奏、有志によるピアノ連弾やダンスなど多彩なプログラムを実施。このうち5、6年生80人は、「新田囃子」「田植え踊り」「保柳神楽」といった同校学区に伝わる民俗芸能を披露。法被や着物などに身を包んだ児童たちは、勇壮な太鼓と笛の音色で祭り囃子を奏でたり、扇や採物を手に、歌に合わせて華やかな踊りや神楽を舞い踊ったりした。

 

松山2500日、三本木2000日

 交通死亡事故ゼロ期間継続記録で今秋、大崎市の松山地域が2500日、三本木地域が2000日を相次ぎ達成し、市と古川署は16日、両地域に感謝状を贈った。旧市町単位(7地域)ではトップの鳴子温泉地域(同日現在2907日)に続く2番手と3番手という。市役所で開かれた合同贈呈式には、両地域の交通安全団体など地元関係者が出席。伊藤康志市長は「偉業達成に心から喜びと感謝を表したい」とたたえた上で、鹿島台地域で10月18日に死亡事故が起きたことに触れ「大変痛ましい。両地域を模範に『安全安心なまちづくり』を進めていく」と決意を述べた。

 

インタビューにも挑戦

 大崎市鹿島台中2年の只野翔大さん(14)と鎌田季衣さん(14)が7、8の両日、職場体験で大崎タイムス社を訪れた。取材に同行してインタビューや写真撮影をし、記者の仕事に触れた。只野さんは、県北部児童相談所が主催した「児童虐待防止推進月間における啓発活動」の取材に同行し、同所職員や県観光PRキャラクター「むすび丸」がイオン古川店で啓発グッズを配布している様子を写真撮影。同所の佐治章彦統括次長に、「児童相談所はどんな仕事をしているのか」といったインタビューにも挑戦した。鎌田さんは、大崎市沼部小であった「みやぎ米特別講座」(県主催)の取材を体験。県産米の歴史や近年の生産状況について、講師を務めた県職員の話をノートに書き留めたほか、児童が四つの品種を食べ比べる様子を一眼レフカメラで撮影し、感想を尋ねた。

 

地域の魅力発信

 写真を通して大崎地方の魅力を発信している「大崎フォトクラブ」の写真展が16日から、大崎市民ギャラリー・緒絶の館で開かれている。20日まで。同クラブは、県北の写真愛好家で27年前に設立。26回目となる今回の写真展には、新旧作合わせて約70点を展示した。大崎地方の四季折々の風景や観光名所、日常を捉えた作品が中心。夕日に照らされた羽黒山公園(古川)のヒガンバナ、鳴瀬川の川べりに集うハクチョウ、雪化粧した禿岳、おおさき古川まつり、岩出山の政宗公まつりなどの写真を通し、大崎地方の魅力を伝えている。

 

中高生が屋台で販売

 大崎市内の中高生が屋台などで地域やイベントを盛り上げる「イレブンフェス」が5日、市田尻文化センターで開かれた。生徒たちは準備した飲食物を笑顔で来場者に提供し、活気を呼び込んだ。市の青少年人材育成事業「大崎未来塾」で集まった生徒14人が参加。企画を立ち上げた昨年から、SNSも活用して準備を進めてきた。この日は、大ホールで上演された市民による朗読劇の観客や地域住民らに、生徒たちが豚汁や焼きそば、クレープ、チョコバナナなどを販売。焼きそばを炒めたり、バナナにチョコソースをかけたりと、その場で調理もして買い物客との交流を楽しんだ。センターの一室では、地場産米を使っておにぎりを作るワークショップを実施。具材は梅干し、ふきのとうみそ、岩出山ハムなど市内産の加工品を使用した。

 

手作りの木箱販売

 県立支援学校小牛田高等学園(生徒数71人)は6日、生徒が作った木箱を古本業者でつくる「県古書籍商組合」に販売した。授業の一環で作られた木箱は精度の高さから好評で、催事で活用される。同校の作業学習4種(園芸、食品加工など)のうち木工芸を選択している生徒は、主にテーブルと椅子の製作を学んでいる。作品は同校の文化祭に合わせて外部に販売している。木箱は、1~3年生12人が一つにつき4時間ほどかけて製作した。合板を切断、ほぞを組み合わせてビスで止め、オリジナルの焼き印をつけて仕上げる。サイズは幅50センチ、奥行き25センチ、高さ19センチで、取っ手つき。

 

歴史途絶えても伝統継承

 一迫商業高で9日、創立50周年記念式典が行われた。元教職員や来賓も駆け付け、節目を祝福。同校は2025年度から築館高の分校となり、情報ビジネス科1学年1クラスで新しい歴史を刻んでいく。同校は、築館高一迫分校から独立して1973(昭和48)年に開校。一人一人に寄り添う指導とひたむきな生徒の姿勢は地域で評価が高く、資格取得や検定試験でも実績を残し、これまで4800人を超える卒業生を世に送り出した。2005年には、文部科学省から「日本版デュアルシステム」の指定を受け、地域と連携し実践的な学びを通して職業人の育成に取り組み、現在も独自に続けている。部活動では04年度の第77回全国選抜高等学校野球大会で1勝を挙げ、陸上競技部や弓道部はインターハイに出場した。

 

AIカメラで事故減らす

 従業員の交通事故や違反が少ない「優秀安全運転事業所」として、運送業の迫トラック高清水営業所(栗原市高清水)は8日、築館署から銅賞を贈られた。同社は安全対策に力を入れており、同期間に本社(登米市迫町森)がプラチナ賞、仙台営業所(仙台市宮城野区)が金賞を受賞している。同社は所有するトラック約160台に、運転席に向けてAIカメラを装着している。よそ見などの危険を感知した場面だけ見られる仕組み。当初は違和感を持つドライバーもいたが、見られることが良い意味の緊張感をもたらし、適切な休憩にもつながっているという。

 

開店前から長蛇の列

 一迫商業高3年生17人が10月27日、地元の農産物直売所あやめの里で販売実習を行った。住民アンケートを参考に「北海道・東北フェア」と銘打ち、折り込み広告も活用。開店前から長蛇の列ができる反響だった。24日にも午後2時から開催予定で、アンケートで人気が高かった他の地方の商品もそろえる。生徒は四つの会社(班)を編成し、仕入れや会計、広報を体験。発注依頼を断られることもあったが、粘り強い交渉で豊富な品ぞろえを実現した。買い物客の流れを円滑にするため、レジや袋詰めの位置を工夫。1000円以上購入した人に先着プレゼントも用意した。