2025/11/19


最先端農業EXPO

 「最先端農業EXPO」が14、15の両日、加美農業高(色麻町)で開かれた。広大な同校敷地に100台以上の最新農業機械が並んだ会場には、県内農業高の生徒や農業者、行政関係者など約1200人が来場。最新機械の実演や同校生徒による探究活動の成果発表も行われた。同校は、産業界や地方公共団体などが連携し高度な職業人材を育てることを目的とした文部科学省の「マイスター・ハイスクール事業」(次世代地域産業人材育成刷新事業)指定校。指定の最終年度を迎え、宮城ヤンマー商会(仙台市)協力の下、同EXPOを実施。産学連携によるEXPO開催は全国初の試みという。校地面積が東京ドーム17個分に相当する敷地には、手放しで作業可能なオートコンバインやラジコン草刈り機、農薬散布ドローン、ネギ収穫機、水稲用除草剤を散布する小型無人ボートなど、農作業の省力化、効率化、高精度化を実現した最先端機械を展示。実演も行われた。

芋煮お代わりに行列

 大崎市古川西小中(児童生徒数321人)で12日、保護者らによる芋煮会「食と心の収穫感謝祭」が行われた。全校児童生徒は、地元の食材をふんだんに使った芋煮を味わい、何度もお代わりしていた。古川西部地区の魅力を子どもたちに伝えようと、保護者と教職員、地元住民でつくる「古川西小中応援団」が、同校が開校した2023年から毎年開いている。材料は地区の農家や畜産業者が安価で提供。地元の食生活改善推進員が前日から仕込みを行った。児童生徒はクラスごとにレジャーシートを並べ、持参したおにぎりとともに具がたくさん入った芋煮に舌鼓。ずんどう鍋の前には長蛇の列ができ、多くの子どもたちが2杯、3杯とお代わりしていた。

児童虐待防止PR

 11月は児童虐待防止月間。これにちなみ県北部児童相談所は12日、イオン古川店で来店客に啓発グッズを配布し、「虐待かもと気になったら、迷わず189番に電話を」と呼び掛けた。児童虐待問題の社会的関心を高めようと、毎年行っている取り組み。この日は職員7人が同店1階の出入り口2カ所に立ち、買い物客に啓発チラシと「189」の電話番号が書かれた巾着袋を手渡した。同所によると、大崎市、栗原市など管内2市4町の2024年度相談対応件数は1122件で、このうち児童虐待は368件。過去最多を更新した23年度の407件より少ないものの、高止まりが続いている。それらの約7割は心理的虐待で、夫婦げんかを子どもの目の前で起こす「面前DV」などが目立つという。

 

「ぽこぽこちゃんこ」考案

 小牛田農林高の生徒たちが、美里町の郷土料理「すっぽこ汁」をちゃんこ鍋風にアレンジしたオリジナルメニュー「ぽこぽこちゃんこ」を考えた。12日に同町美里中(佐藤勇寿校長、生徒数568人)の給食で提供され、中学生たちが伝統の精進料理を味わった。考案したのは、同校総合学科人文社会系列F班の3年生3人。若い世代に伝統行事を伝えようと、行事食を学校給食に取り入れることを思い付いた。美里中栄養教諭の猪又麻理絵さんとともに8月から開発に取り組んだ。

 

ガン類日中分布調査

 日本へ飛来するガン類の日中分布を調べる「フライングギース」が6日、宮城県北、岩手県南を主なエリアに始まった。調査エリア全体の捕捉数は約13万羽で、昨年同時期と比べ約1万羽増え、増加傾向にあるという県のガンカモ類生息数調査を裏付ける結果となった。この調査は大崎市田尻蕪栗の農業、齋藤肇さんが2007年から、有志とともに毎冬11月から2月にかけて月1回実施。標識鳥のうち、蕪栗沼や長沼周辺にいたカリガネはAが22年、Bが24年に県内で標識されたもの。齋藤さんは「カリガネも群れで見られるようになり、調査開始から初めて200羽を超えた」と話している。

 

長時間労働削減で実績

 過労死等防止啓発月間(11月)に合わせ、宮城労働局の松瀨貴裕局長が11日、長時間労働削減に取り組んでいる「ベストプラクティス企業」の新澤醸造店(大崎市三本木)を訪れ、新澤巖夫社長と意見を交わした。同社(従業員40人)は、コロナ禍を経て新規採用者の職場定着を重視。既存社員を含め働きやすい職場環境づくりを目指している。残業削減に向け、週1日を「ノー残業デー」としている。残業する際に上長の承認を要する仕組みを導入したほか、上司が率先して退勤することを促進。職場にカメラを設置して残業を最小限に抑えられているか確認している。意見交換で新澤社長は「時間内に業務を終えることができる人が評価されるべき」と強調。松瀨局長は「時間外労働削減に向けた先進的な取り組みを周知したい」と話していた。

 

県選抜など2大会制す

 大崎市古川の中学軟式野球クラブ「大崎西部ベースボールクラブ」が、第35回県中学校秋季選抜大会および第40回大崎地区中学選抜野球大会(大崎市長杯)で初優勝した。秋季選抜大会には唯一のクラブチームとして初参戦。チーム一丸となって最後まで粘り強く戦い、勝利をつかみ取った。秋季選抜大会は県内8ブロックから選抜された代表チーム、大崎地区選抜大会は6ブロックの代表チームがそれぞれ出場。いずれもトーナメント方式で優勝を争った。このうち、秋季選抜大会で大崎西部ベースボールクラブは1回戦、多賀城・東豊連合を8-1、準決勝で佐沼を9-2で下した。富沢中との決勝は、初回に鈴木が本塁打を放ち2点を先制すると、二回には阿部のスクイズで1点追加。その後も着実に得点を重ね、5-0で快勝した。

 

命守る備え袋詰め

 大崎市古川富永地区公民館で10日、富永わんぱく体験スクール「子ども用『てんでんこ守り』作り」が開かれた。てんでんこ守りは災害発生から救助が来るまでの間、自分の命を守る道具をそろえたセットで、参加した児童たちは備えの大切さを学んでいた。てんでんこ守りは、津波が来たら誰も待たずにいち早く非難する「津波てんでんこ」の考え方に由来。子ども用は地元の民生委員・児童委員が考案。ごみ袋、バンダナ、ブランケット、歯磨きセット、カイロ、小さな笛など14品がセットになっており、避難所で少しでも楽しい時間を過ごすためのトランプも入っている。この日は児童6人が参加。民生委員・児童委員の鹿野明美さんは、道具の使い方を一つずつ説明。懐中電灯に電池を入れる作業も促し、「いつもバッグに入れていて。これだけでも命を守れる」と呼び掛けた。旅先で災害に遭い、てんでんこ守りで危機を乗り越える寸劇も披露した。

 

「前田町にじの会」30年

 大崎市古川前田町の老人会「前田町にじの会」(千葉学会長、会員数23人)の30周年記念式典・祝賀会が9日、同市古川のアインパルラ浦島で開かれ、参加者の長寿を祝うとともに、健康づくりなどを目的に今後も活動を継続していくことを誓った。同会は1996年3月、高齢者の交流、生きがいづくりなどを目的に結成。新年会や春、秋の日帰り旅行の開催など、交流事業を実施してきた。式典には最高齢98歳の会員ら22人が出席。千葉会長は「ことしは5人の新入会員があり心強い。今後も皆さんの支援をいただき活動していきたい」とあいさつ。