満州移民の悲劇伝える
南郷高OBで同窓会顧問の佐々木慶一郎さん(78)=石巻市北村=が13日、母校で講演した。戦前、同校卒業生ら旧南郷村(現美里町)の村民が旧満州(現中国東北部)に入植し、敗戦であえない最期を遂げた悲劇に触れ、平和の尊さを訴えた。佐々木さんは元女川高校長で、南郷高同窓会長も務めた。60年間、計3000万円を投じて戦争に関する資料約4000点を収集し、自宅に併設する「平和資料館」に展示、無償で公開している。
酒かす使った菓子2種開発
県立支援学校小牛田高等学園の生徒が大崎市松山の酒造会社「一ノ蔵」と連携し、同社の酒かすを使った洋菓子2種類を開発した。8日の同校文化祭で発売したところ、物珍しさも相まり行列ができるほどの人気を博した。障害者雇用に力を入れている同社に、同学園の卒業生が勤めている縁で実現した。作業学習食品加工班の1年生9人が、酒かすを原料にクラッカーとマフィンを考案。薄力粉や菜種油、豆乳といった基本の原材料で甘さを引き出し、添加物を使わないのが特徴だ。
大崎市に包装機寄付
生産設備設計、製造の「トラスト・メカ」(加美町、越後浩代表取締役)はこのほど、同社が開発した小型万能包装機1台を大崎市に「企業版ふるさと納税」で寄付した。包装機はすでに同市岩出山のジビエ食肉処理加工施設に導入され、処理されたイノシシ肉の包装に活用されている。小型万能包装機は、事業分野の拡大を図ろうと開発。10月17、18の両日、同市で開かれた「おおさき産業フェア2025」で、出展された中で最も優れた製品、技術に贈られる「ドクター・ホッキー賞」を受賞した。昨年1月に販売を開始し、北海道から沖縄まで全国各地に出荷。バナナの包装用にフィリピンへの輸出も果たした。自動でビニール袋を広げ野菜などの投入口までもっていくもの(縦型)、ビニール袋に横から魚の切り身などをスライドさせ詰め込むもの(横型)の2種類あり、大崎市には横型を寄贈した。
職業観養うきっかけに
松山高で7日、複数の地元企業による合同説明会が開かれた。職業観を養うきっかけとして同校が1、2年生を対象に開催。約60人の生徒は民間企業など11社を回り、社会人として求められる資質についての説明に耳を傾けた。集まった企業は、県北部に就業地がある物流や食品製造、病院、宿泊施設などで、自衛隊も参加。生徒たちはそれぞれ希望する3社を選んでブースを訪れ、30分ずつ説明を受けた。各社の担当者は業務内容や待遇、福利厚生のほか、求める人材について解説。採用基準について「個人の能力よりチームワークを重視している」と強調したり、「在学中から希望する職種をある程度絞ってほしい」とアドバイスしたりした。
古里への思い深める
「第41回在京田尻会の集い」が8日、東京都台東区で開かれ、会員や関係者約80人が出席し古里への思いを深めた。集いでは同会の佐藤星夫会長、ビデオメッセージで伊藤康志大崎市長があいさつ。伊藤市長は、市立おおさき日本語学校の運営や、田尻総合支所で9月に開かれた千手観音まつりなど、市内の最近の動きを紹介した。
会員が自作詩披露
宮城県詩人会主催の朗読祭が8日、栗原市栗駒のみちのく風土館で開かれた。白鳥省吾記念館の佐藤吉一名誉館長(75)や同会の佐々木洋一会長(73)によるミニ講演、音楽ライブもあり、35人ほどの来場者は詩の魅力を味わっていた。同会会員9人が一人ずつ登壇し、自作の詩を朗読。小貫今日子さんは戦火にあるウクライナの子どもたちに思いを寄せた「青と黄色」を披露し、禁煙体験をつづった長谷川幽明さんの「煙草よさらば」には拍手が沸いた。

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