2025/08/22


鹿島台竹谷地区で「灯ろうまつり」

 「灯ろうまつり」が20日夜、大崎市鹿島台竹谷の用水路「竹谷大江堀」で開かれた。住民たちが手作りの灯籠を堀に浮かべて見送り、400年近くにわたり地域の暮らしを支え続けている堀と先祖に感謝を告げた。46回目で、地元の竹谷行政区(約130世帯350人)が主催。かつては各世帯が流し灯籠を1個ずつ提供していたが、少子高齢化で難しくなった。そこで実行委員会が中心となって地域の子どもたちも加わり、約110個を木枠や発泡スチロールで制作。「平和」や好きなアニメキャラクターを書き記した。堀両岸には竹灯籠約1200本が並び、火がともされると、闇夜に堀が幻想的に浮かび上がった。僧の読経に続いて灯籠が1個ずつ水面に浮かべられ、回収地点まで約800㍍にわたりゆっくり流れゆく様子を住民たちが見守った。

施設利用者招きコンサート

 美里町内の福祉施設を利用している高齢者や障害者を対象にした吹奏楽コンサートが20日、町駅東地域交流センターで開かれた。小牛田農林高吹奏楽部の部員18人が生演奏を通じ参加者たちに感動を届けた。コロナ禍だった2022年、生演奏に触れる機会が限られたお年寄りや障害がある人たちを対象に同部が始めた。初回はオンライン配信限定で開催し、会場を同校から移すなどして少しずつ聴衆を増やしていった。4回目の今回は、名称を前回までの「オンラインコンサート」から「ふれあいコンサート」に改めて開催。高齢者施設と障害者施設、放課後等デイサービス計6施設の利用者約100人を招いたほか、オンラインで町内7施設に配信した。

出穂期の必要放流量維持

 記録的少雨に伴う北上川下流・鳴瀬川両水系の渇水情報連絡会は20日、国土交通省北上川下流河川事務所(石巻市)で3度目の臨時会を開いた。農業用水不足が懸念される中、貯水率0%が続く鳴子ダム(大崎市)は出穂期の必要放流量を維持できる見通しという。連絡会は同事務所と県、両水系各河川の流域自治体などで構成。この日はオンライン含め40人が出席し、前回臨時会(7月25日)以降のダム貯水率や河川流量、農業への影響について情報共有した。空梅雨の影響により7月29日から貯水率が0%に落ち込んだままの鳴子ダム。7月1日~今月18日の期間流入総量1724万㌧はダム完工(1958年)以降、同期比で最少に。稲の出穂期に合わせて現在、通常使わない最低水位以下の水を緊急放流している。同ダム管理所の小嶋光博所長は同じく江合川へ注ぐ農業用水ダムの岩堂沢ダム(同市)との連携放流、土地改良区と受益者ぐるみの配水管理「番水制」でしのぐ現状を説明。「まとまった雨が降らなくても、かんがい(出穂)期の終了まで必要な量を水田へ放流し続けられる」と力を込めた。

 

太陽系外の彗星撮影

 太陽系外から飛来し研究者や天文ファンの注目を集めている彗星「3I/ATLAS(アトラス)」を、大崎地域広域行政事務組合の遊佐徹・大崎生涯学習センター長が19日に撮影した。同彗星は7月、チリにある小惑星地球衝突最終警報システム(アトラス)の望遠鏡で発見された。太陽系外からの天体は3例目で、現在、火星と木星の軌道内にあり、時速約21万㌔の猛スピードで移動している。明るさは16・2等で、てんびん座の方向(てんびん座とさそり座の間)にある。地球に衝突する恐れはないという。写真は、遊佐さんが19日午後9時4分から同22分の間に撮影した25枚(30秒露光)を、彗星に合わせ重ねたもの。20㌢シュミットカセグレン望遠鏡、天体専用カメラを使用した。