2025/08/06


「荒川堰絵図」(大崎市指定有形文化財)寄贈

 「荒川堰絵図及び絵図箱」=市指定有形文化財=が7月30日、大崎市へ寄贈された。これまで所有してきた荒川堰土地改良区(同市三本木)の意向を踏まえ、世界農業遺産「大崎耕土」の歴史伝承に役立てる。絵図は現在の色麻町から大衡村経由で大崎市松山まで33・8㌔にも及ぶ農業用水路「荒川堰」の全容を幅50㌢、長さ18㍍に収めたもの。1858年作。仙台藩が鳴瀬川右岸にある志田、黒川、加美3郡12村の新田開発のため開削(1655年)した用水路で、その約200年後に描かれた絵図には流域12カ所の潜穴と隧道、田畑への配水口、寺社と集落も記載。家々には伝統的屋敷林「居久根」も。

 

なじみ客訪れ閉店惜しむ

 大崎市古川駅東の農産物直売所「旬の店・シンフォニー」が7月31日、四半世紀余りの歴史にピリオドを打った。最終営業日は多くのなじみ客が営業終了間際まで押し寄せ、閉店を惜しんだ。この日は開店とともに多くの人が訪れ、にぎわいを見せた。20年ほど前からよく来店しているという同市古川李埣の主婦、加藤明子さんは「新鮮な野菜や菓子類もあり、よく通っていた。閉店は寂しい」と名残惜しそうに語った。閉店後、歴代会員や顧客らを前に運営会の高橋順子代表(68)が「多くの人の支えでここまで続けて来ることができた」とあいさつし、ねぎらいの拍手を受けた。全員で三本締めをして顧客や会員、店舗への感謝を表した。

 

最新の建設現場見学

 建設現場における周辺環境に配慮した工法や最新の熱中症対策を学んでもらおうと、国土交通省北上川下流河川事務所は7月31日、若手職員を対象とした見学会を涌谷町で開いた。同事務所涌谷出張所と鳴瀬川総合開発工事事務所、同町の職員ら計20人が参加。昨年7月の大雨で江合川右岸堤防に隣接する同町長柄町で起きた漏水に伴う復旧工事現場を見学し、同出張所の笹原和彦所長の話を聞いた。工事は、堤防河川側沿い65㍍区間の地中13・5㍍に矢板73枚を差し入れ、漏水の原因となった地盤内砂質土への浸透を抑える。来年1月30日まで約10カ月間の工期で進められている。現場から民家までの距離は最短25㍍ほど。そこで同事務所から工事を受注している菅甚建設(大崎市鳴子温泉)は、高圧力水の力を利用する工法を採用。ハンマーによる振動で矢板を埋め込む一般的な工法と比べコストや時間がかかるが、住宅街への影響を優先した。

 

手作り昼食味わい交流

 地域住民に無料で食事を振る舞う「地域食堂」が7月30日、大崎市岩出山の西大崎地区公民館で開かれた。子どもからお年寄りまで約50人が集まり、手作りの昼食に舌鼓を打った。少子高齢化とコロナ禍で滞った住民交流を再び活性化させようと、西大崎地域自治協議会福祉委員会(今野信治委員長)が昨年8月に始めた取り組み。食材は同委員会役員が持ち寄るほか、地区の農家や市社会福祉協議会から提供を受けることもある。3回目となるこの日は、役員らが腕によりを掛けて炊き込みご飯、唐揚げ、夏野菜の煮物、みそ汁、漬物を調理。同館の学童保育を利用する児童や1人暮らしの高齢者ら地域の大人が訪れ、料理を味わった。

 

カレーやサラダに挑戦

 小学生対象の「子ども料理教室」が7月30日、大崎市松山保健福祉センターであった。松山小の1~6年生36人がカレーライスやサラダ作りに挑戦し、調理や食事の楽しさ、大切さを学んだ。同市松山放課後児童クラブが食生活改善推進員協議会松山会(青木スエ子会長)と共催。クラブを利用している児童のうち3~6年生はカレーライス、1、2年生はサラダとフルーツヨーグルトの調理をそれぞれ体験した。子どもたちは、会員7人の手を借りながら野菜を包丁で慎重に切ったり、ゆで卵の殻を丁寧にむいたりして、皆で力を合わせて少しずつ料理を作っていく楽しさを味わった。