合言葉は「浮いて待て」

夏休みを前に、大崎市田尻小で4日、着衣泳の授業が行われた。全校児童137人が衣服を着たままプールに入り、水難事故から身を守る方法を学んだ。着衣泳は、服を着たまま水に落ちた場合の対処方法を身に付ける訓練。警察庁の統計によると、2024年度の全国の水難発生件数は1535件(前年比143件増)で、このうち中学生以下が129件(同36件増)。中学生以下の水難事故発生場所は河川が多く、水遊びをしている最中に亡くなったり、行方不明になったりするケースが半数を占めている。同校は毎年この時期、全校児童を対象に着衣泳を実施。講師は一般社団法人水難学会指導員の安部志摩子さん(同市鹿島台)と、古川消防署田尻分署の署員が務め、授業は1~3年生と4~6年生に分かれて行った。安部さんは初めに、どんなに水泳が得意でも服を着た状態ではうまく泳げないことなどを説明。その上で「合言葉は『浮いて待て』。力を抜いて葉っぱみたいに浮かんで助けを待つこと」と訴えた。また、ペットボトルやポテトチップスなど空気の入った菓子袋、ランドセルが浮き輪代わりになることも語った。児童たちは、空の2㍑ペットボトルを持ってプールに入り、背浮きに挑戦。1年生と、昨年は見学のみだった2年生は、最初は緊張してうまくできなかったが、次第に浮くための体勢や呼吸法のこつを習得していった。
国道347号さっそうと

宮城、山形両県をまたぐサイクルイベント「ツール・ド・347」(加美町、尾花沢市、大石田町主催)は6月29日、加美町のやくらいウォーターパークを発着点に開かれた。参加者たちは、緑あふれる山沿いの国道347号を自転車で走行し、自然や地場産品も楽しんだ。同イベントは、国道347号の通年通行を記念して2017年にスタート。地域間交流が目的で、順位やタイムを競わず、自由に自転車を楽しんだり、エイドステーションで提供される地場産品を味わったりできるのが特徴。今回は、1市2町を経由するロングコース(約120㌔)、鍋越峠間を往復するショートコース(約47㌔)、加美町漆沢の飲食店「いっぷく亭」を往復するパラチャレンジの部(約25㌔)の3コースに、県内外から262人がエントリー。6歳から81歳まで幅広い年代が挑戦した。この日は県内各地で最高気温が30度を超す真夏日になったが、参加者たちは暑さに負けず自分のペースで自転車を走らせた。
「古川日曜朝市」スタート
「古川日曜朝市」(古川八百屋市運営委員会主催)が6日スタートし、会場の「道の駅おおさき」(大崎市古川千手寺町)には多くの市民が訪れ、人気の漬物や夏野菜などを買い求めていた。4月から「3」と「7」が付く日に同道の駅で開かれた古川八百屋市(やおやまち)が6月で終了。7月から日曜朝市として衣替えし、12月まで毎週日曜日に開かれる。6日は15店舗が出店し、ジャガイモやタマネギなどの野菜や漬物、切り花などを販売。コンブや魚の切り身といった海産物も並んだ。日曜朝市の時間は午前6時半~8時半。8月12日には「盆市」、12月29日には「暮市」を開催。12月21日は、来場者に感謝し抽選会を行う。
前回比3割増える
県選挙管理委員会は、第27回参院選(20日投開票)期日前投票の実施状況を6日午後8時現在でまとめた。それによると、期日前投票をした人は5万2456人で、前回(2022年)の同期間と比べ約3割に当たる1万人余り増えた。期日前投票が増えているのは、投開票日が現行憲法下の国政選挙で初めて3連休中日に当たり、旅行やレジャーを予定している人が多い影響もあるとみられる。有権者全体(2日現在190万2894人)に占める割合は2・7%だった。市町村別にみると、仙台市での増加が大きく市部全体を引き上げた一方、郡部21町村で増えたのは涌谷町や美里町など6町にとどまった。大崎市では、前回より26人少ない2153人が利用した。
一日女性農業委員会
女性の声を農業政策に生かす取り組み「一日女性農業委員会」が2日、大崎市役所で開かれ、約20人が思い思いの意見を交わした。参加者の顔ぶれは生産者をはじめ、学校で農業を学ぶ高校生と大学生、「農」と「食」をつなぐ飲食業者など多彩。市への政策提言を目的とする意見交換では、多彩な立場と女性らしい発表、アイデアが次々と飛び出した。〝令和の米騒動〟を巡っては、作り手と家計をやりくりする両方の視点から「(適正価格で)生産者と消費者の意識のずれがある」と指摘。また後継者難の打開策として「移住希望者の就農を市が支援し(耕作放棄地を)引き継いでもらう仕組みづくり」を提案したほか、「大規模農家だけでなく中小農家の支援も手厚く」との訴えも。
地域の垣根超え高齢者交流
大崎市古川、岩出山、鳴子温泉、田尻地域の高齢者による「七夕交流会」が1日、岩出山文化会館(スコーレハウス)で開かれた。参加者たちは地域の垣根を越えてレクリエーションを楽しみ、親睦を深めた。古川長岡、岩出山、川渡、田尻各地区公民館が、2015年から持ち回りで開催。4地域住民の友好の輪を広げるとともに、公民館事業を協力して行うことで、職員の技能向上を図ることも狙いとしている。ことしは岩出山地区公民館が担当。参加した65歳以上の住民53人は、各館が趣向を凝らして準備したレクリエーションを満喫。中でも大いに盛り上がったのは、じゃんけんでおもちゃの紙幣を取り合い、最終的な残高を競う「お札でジャンケン」。〝お金〟獲得を目指して真剣勝負が繰り広げられ、結果に一喜一憂する姿が見られた。
健康のための〝声トレ〟
中高年や高齢者らを対象にした「健康のためのボイストレーニング」が、大崎地域交流センター・あすもで月2回ほど開かれている。声のかすれ、誤嚥性肺炎や嚥下障害の予防、改善が期待され、県北部での広がりを期待する声も聞かれる。講師を務めているのは、タカハシ・ボイス・プロダクション(仙台市)の伊藤優作さん。伊藤さんによると、喉周辺の筋肉を鍛えると声が出やすくなり、かすれや飲み込みが改善される。自宅でも続けられるトレーニングを指導しており、体験者からは「声が出やすくなった」「人との交流が楽しくなった」という声が聞かれるという。呼吸や声帯を意識し、長さや音程を変え、しっかり口を開けて発声する受講者の額には汗がにじむほど。伊藤さんは「発声は声帯にぶつける感じで」「鋭くあてて、空気が抜けないようしっかり止める」と呼び掛けた。
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