2025/06/19


笑いと感動のステージ

 スコップを三味線に、栓抜きをばちに見立てて〝演奏〟するスコップ三味線のイベント「すこっぷ三味線フェスティバル宮城」が14日、大崎市岩出山文化会館(スコーレハウス)で開かれた。県内外から16組・個人の〝スコッパー〟たちが集まり、笑いと感動あふれるステージを繰り広げた。イベントは、大崎地方の愛好4団体でつくる「すこっぷ三味線『結』」と、振興団体「ザ・スコップJAPAN連盟」が共催、大崎タイムスなど後援。大崎地方からは、「結」に所属する華咲隊、華風舞姫かみスコップ隊、希楽々、はなまる隊が出演した。演者たちは演歌や民謡、Jポップなどの曲に合わせてリズミカルにスコップを栓抜きでたたき、見事な演奏を披露。中にはスコップをギターのようにかき鳴らす人もおり、思い思いのパフォーマンスで会場を盛り上げた。

「特攻の母」と隊員の交流演じる

 「宮川君が言っていたようにホタルになって帰ってきたんだわ。みんな表に出ていらっしゃい」-。県内外の福祉施設を慰問している鴇田明美さん(81)=大崎市古川城西=が12日、石巻市を訪れ、「特攻の母」として特攻隊員たちに慕われた食堂経営の女性と隊員たちとの心の交流をテーマに一人芝居を演じた。この日の公演は、3月に大崎タイムスに掲載された大崎市三本木出身の特攻隊員、相花信夫少尉(享年18)の連載企画に触れて開いたという。相花少尉ら隊員たちの遺影、遺品を集めた企画展を自宅敷地内の私設平和資料館で開催している石巻市北村の佐々木慶一郎さん(77)宅で開催した。演じたのは、鹿児島県知覧町(現南九州市)で陸軍指定食堂「富屋食堂」を営み、出撃を控えた特攻隊員たちを励まし続けた鳥濱トメ(1902~92年)と、陸軍知覧飛行場(南九州市)から出撃、戦死した光山文博少尉(享年24)、宮川三郎軍曹(享年20)の3役。実話に基づき鴇田さんが創作した。

県内初の「防災道の駅」

 大崎市三本木の「道の駅三本木やまなみ」が、国土交通省「防災道の駅」に追加されて14日で1カ月となった。県内の防災道の駅は唯一。同道の駅を管理する三本木振興公社によると17日現在、防災力強化に向けた計画は国交省から示されていないが、防災拠点としての機能充実に期待を寄せている。国交省は、都道府県の地域防災計画などで広域的防災拠点に位置付けられている道の駅を防災道の駅に選定し、防災機能の整備・強化を交付金で最大5年間重点支援するほか、防災訓練について国のノウハウを活用した支援を進める。防災道の駅は、大規模災害時等の広域的な防災拠点や自衛隊、警察の救援活動拠点、緊急物資、復旧、復興活動の拠点のほか、地域の一時避難所としての役割を担う。都道府県別に1~2カ所、計100カ所の選定を目指し、2021年に全国39カ所を選定。昨年、能登半島地震で防災道の駅が支援物資の提供、運搬で大きな役割を果たしたことなどを踏まえ5月に40駅を追加選定した。

 

14種目で大会新記録

 第2回大崎地区中学校総合体育大会陸上競技大会(大崎地区中学校体育連盟など主催)は7日、加美町陶芸の里スポーツ公園陸上競技場で開かれ、大崎地方18校の選手たちが自己ベスト更新を目指して競技に挑んだ。その結果、男女合わせて14種目で大会新記録が生まれ、総合は男女とも古川黎明が1位に輝いた。この日の大崎地方は各地で夏日となったが、会場は風が涼しく絶好の運動日和に。選手たちは家族や仲間たちから声援を受け、練習の成果を発揮していた。

 

「ささ結」の田植え体験

 ササニシキ系ブランド米「ささ結(むすび)」の田植え体験会が5月25日、大崎市古川小林の水田であり、親子ら約30人が昔ながらの手植え作業に挑んだ。市と古川農協などでつくる「大崎の米『ささ結』ブランドコンソーシアム」の取り組みで、ササ系食味コンテスト「ささ王決定戦」2代王者の坂井美津男さん(坂井農産代表)が手ほどき。参加者たちははだしで水田に入り、青々とした苗を1株1株植えていった。

 

警察犬ターリア号お手柄

 山岳遭難で行方不明になった高齢男性の発見、救助に貢献したとして、鳴子署は13日、嘱託警察犬のジャーマンシェパード「ターリア・オブ・アウトサイダー号」(雌、7歳)と、警察犬訓練士の松本章さん(48)=大崎市古川清水沢=に感謝状を贈った。遭難は5月18日、大崎市鳴子温泉鬼首の山林で発生。夫婦でワラビ採りに入った80代男性が途中で妻とはぐれ、行方が分からなくなった。携帯電話を持ち歩いていなかったため、捜索は難航。同署から要請を受けた松本さんとターリア号は、翌19日午前6時半から加わった。男性の所持品のにおいを手掛かりに、夫婦が乗ってきた車やはぐれた地点などを探索。ターリア号の行動から男性が沢に降りている可能性が高まり、機動隊員が探したところ、午後2時50分ごろ、沢のほとりで動けなくなっている男性を発見した。男性は疲れ果てていたが大きなけがはなく、その後回復した。

 

園児らアジサイ植樹

 第48回全国育樹祭(10月4~5日、白石市など)の記念行事「アジサイわいわい植樹祭」が12日、大崎市古川の化女沼であり、園児らがアジサイの苗木50株を植えた。植樹祭を主催したのは、化女沼周辺でサクラの植樹や美化活動を行っている「化女沼2000本桜の会」。全国育樹祭の趣旨に賛同し、記念行事に応募して認められた。アジサイは、セブン-イレブン記念財団の環境市民活動助成金を利用して準備した。この日は、わんぱく保育園(古川沢田)5歳児クラスの16人が参加。桜の会メンバーの指導を受けながら、友達と協力して砂場用スコップで培養土をかき分けて苗木を植え、たっぷりと水をかけた。アジサイは雨水による土壌流出を防ぎ、サクラ植栽地を守ることにもつながるといい、桜の会は今後、さらに100株を植える予定という。

 

作家2人の作品展22日まで

 大崎市田尻のハンドメード作家、堀智恵子さん(63)と藍染め作家、山下のぞみさん(56)による2人展「空と大地の布あそび」が、同市田尻字町の「Pinky Happy Potato‼工房」で開かれている。新作が所狭しと並び、訪れた人の目を楽しませている。22日まで。2人展は今回で3回目。色鮮やかな模様と柄が特徴のアフリカ布を使ったがまぐちバッグや雑貨を制作している堀さんは、大小のバッグや財布、スマートフォン入れなど約100点を展示。手作りとは思えないしっかりした作りで、工夫を凝らした裏地や、布と革、竹を組み合わせたデザインも光る。市内唯一の藍染め作家、山下さんはワンピースや靴下、バッグ、ヘアアクセサリーなど約100点を出品。深みある青色のスカート、濃淡が美しいストールもあり、藍染めの魅力を感じさせている。