2025/06/10


シソ巻きおにぎりに栄冠

 一般から募ったおむすびのレシピ1位を決める「『おむすび王』決定戦」が7日、美里町で開かれた。オオバや南郷味噌、ソーセージなど町産食材の特長を生かしたおむすびを考案者が自ら調理。最終審査で1位に輝いたのはシソ巻きおむすびで、来月上~中旬に商品化し、同町の農産物直売所「花野果市場」で販売される予定。レシピと完成品の写真による一次審査で5点に絞った。味に加え、いかに短い時間で作れるかもポイント。残ったのは、生産者が少なく希少な南郷味噌のほか、南郷糸みつばやサバ水煮、自家製青大豆を使ったおむすびで、1個当たりの調理コストは79~188円。決定戦は「活き生き田園フェスティバル」会場の野外活動施設で開催し、考案者5人が10分間で5人分のおむすびをにぎった。フェスティバル実行委の戸羽康雄委員長や相澤清一町長ら5人が試食したほか、来場者がレシピと調理コスト、写真を基に投票した。初代おむすび王に輝いたのは小牛田農林高総合学科3年、佐々木美羽さん(17)=大崎市=の「しそ巻きをおにぎりにしちゃいました♡」。油で揚げて砕いたオオバと天かすを硬めに炊いたササニシキに混ぜ、南郷味噌をベースとする甘みそを包み、香ばしさとさくさくの食感を打ち出した。1個当たりの食材費は138円という。

 

新会長に早坂氏

 大崎法人会の第14回定時社員総会が5日、大崎市古川のアインパルラ浦島で開かれ、任期満了による役員改選で新たな理事、監事を選出し、途中開いた理事会で新しい会長に早坂竜太筆頭副会長(古川土地社長)を選んだ。総会では2024年度事業報告、25年度事業計画と予算報告を了承。昨年度収支決算案を原案通り可決し、任期満了に伴い新たな理事、監事を選任した。本年度事業では税知識普及のための事業、地域社会発展に貢献する「大崎福祉夢まつり」開催などに取り組むことなどを計画した。

 

補正予案など29議案提出

 大崎市は6日、12日開会予定の市議会6月定例会に提出する29議案(予算2件、条例6件、契約など5件、専決処分の報告と承認計10件、繰越計算書の報告6件)を発表した。本年度一般会計補正予算は5億8116万円を追加(補正後総額649億930万円)する内容。主な歳出項目は、国の物価高騰対策で支給する定額減税補足給付金3億7010万円、橋梁の長寿命化修繕事業1億1490万円、世界かんがい施設遺産「南原穴堰」ツーリズム拠点推進1567万円など。また病院事業会計予算では、市民病院本院敷地内への地域医療拠点施設整備に向けて限度額35億6430万円の債務負担行為(2026年度まで)を設定。1市4町(大崎、色麻、加美、涌谷、美里)で結んだ「大崎地域の医療提供体制の確保に係る連携協約」に基づく事業で、夜間救急医療の集約化、医療資源の適正配分などが目的。本年度着工、26年度内完成を目指す。

 

虚偽情報被害体験語る

 大崎法人会の定時社員総会記念講演会が5日、大崎市古川のアインパルラ浦島で開かれた。タレントのスマイリーキクチさんが「インターネットと人とのかかわりあい」と題し、SNSで殺人犯だという虚偽情報が拡散され仕事をなくした実体験を話し、ネット被害の恐ろしさを伝えた。会場には会員や一般市民ら80人ほどが聴講に訪れた。スマイリーキクチさんは1999年、東京都足立区内であった女子高校生殺人事件の犯人だと虚偽の情報がSNSに書かれ、情報が拡散。事務所のホームページに「死ね」「殺す」などと書き込まれ、「テレビで使うな」と電話が入るなど脅迫、誹謗中傷を受け仕事ができなくなった。講演では「悪いやつを懲らしめたいという正義感から投稿したと彼らは語っていたが、情報が正しいか疑う〝正疑感〟を持つことが大切」とスマイリーキクチさん。虚偽情報は今も出回り、ネット被害の深刻さを語っていた。

 

寄付額が過去最高

 ふるさと納税による涌谷町への寄付額は昨年度、5159万7500円に上った。前年度の2倍近くに急増し過去最高。町によると、高止まりが続くコメが返礼品に含まれているのが要因。受け入れ開始からの17年間で寄せられたのは1万2018件、2億3368万6869円を数えた。昨年度は、返礼品の町産米が寄付件数と寄付額を押し上げた。ふるさと納税ポータルサイト「ふるさとチョイス」によると、同町の返礼品人気ランキング1位はひとめぼれ30㌔。他にも町出身声優、歌手の安野希世乃さんがプロデュースした純米大吟醸「稀世」も後押ししたという。