橋の工事現場見学

大崎市鳴子小中の5、6年生46人が27日、同市鳴子温泉中山平地区の国道47号で進められている「中山平大橋上部工工事」を見学した。建設中の橋桁に上って現場を間近で観察したほか、専用工具で鉄筋をくくる体験も行い、興味津々の様子だった。同工事は、山間部の急勾配、急カーブ区間における交通事故削減などを目的に、大谷川や既存の橋をまたいで全長159㍍の橋を架ける事業。「中山平地区線形改良工事」の一環で、2026年3月27日の完了を目指している。児童の見学は、公共事業や建設業界、現場で働く技術者に興味関心を持ってもらおうと、仙台河川国道事務所が企画。児童たちは建設業者の社員から工事を行う理由や工法、橋の構造などについて説明を受けた後、ヘルメットをかぶって橋桁に上った。橋桁の上では、地上から資材をつり上げるクレーンのデモンストレーションや、大谷川の両岸に向かって少しずつ橋桁を伸ばしている「ワーゲン」と呼ばれる部分を見学。希望者は鉄筋の結束機を持たせてもらい、むき出しの鉄筋を鋼線で固定する作業を体験した。
大崎合庁の花壇美しく

南郷高の1年生7人が29日、県大崎合同庁舎前の花壇にマリーゴールドを植えた。生徒たちは、庁舎や大崎市中心部を訪れる人に楽しんでほしいという願いを込めながら作業に汗を流した。2008年に始めた取り組み。ことしは、現在の2年生が3月に種をまき、校内のビニールハウスで育ててきた。この日の大崎市古川は夏日を観測する暑さになったが、生徒たちはこつこつと作業。県章をかたどった花壇にスコップで穴を掘り、約150個のポットの株を移植し、丁寧に土をかぶせた。花は全て黄色で、10月ごろまで楽しめるという。秋にはパンジーとハボタンへの植え替えを予定している。
幹線道路網の充実要望
国道沿線自治体でつくる宮城国道協議会は29日、アインパルラ浦島(同市古川)で本年度総会を開き、幹線道路網の充実強化を国に求める決議を全会一致で採択した。6月5日には中央要望も行う。14市18町1村の首長らが出席。決議は▽復興を推進し国土強靱化・地方創生に必要な地方経済の好循環のための道路整備▽公共事業関係費の大幅な増額と長期的・安定的な予算の確保並びに復興関連予算の継続的確保▽道路ストックの老朽化対策と国土強靱化を実現するための防災・減災対策の充実▽地域の暮らしを守り活性化を図る道路予算の確保-を要望する内容。東日本大震災からの復興事業、地域間交流、経済活動など幹線道路の整備効果が多方面に及ぶことを訴えている。
〝縦軸〟〝横軸〟の強化へ
国道4号拡幅改良4車線建設促進期成同盟会と国道108号古川東バイパス建設促進期成同盟会は29日、アインパルラ浦島(大崎市古川)で本年度の合同総会を開いた。同市は交通結節点として広域連携の中核を担う。〝縦軸〟強化が狙いの「国道4号拡幅改良4車線」事業で、大崎市関係は事業化を目指す同市古川荒谷-栗原市高清水豊田の約5㌔区間。また仙台市泉区-大崎市古川で唯一2車線の大衡道路(大衡村)4車線化が2026年度までの部分開通に向けて工事が進む。一方の「国道108号古川東バイパス」は大崎市古川鶴ケ埣-古川稲葉5・1㌔区間のバイパス化事業。市中心部の渋滞緩和と〝横軸〟強化を目的としている。1990年に着手し現在3・5㌔区間が暫定2車線で開通済み。残る1・6㌔区間は本年度開通予定で、計画通り事業が進めば今回が最後の総会となる。
大船渡での活動報告
岩手県大船渡市での大規模山林火災に消防職員延べ100人を派遣した大崎広域消防本部の活動報告会が28日、本部庁舎(大崎市古川)であり、職員たちは「平成以降最大規模の山林火災」の記憶と教訓をかみしめた。同本部は山林火災発生(2月26日)当初から緊急援助消防隊宮城県大隊の一翼を担い、3月19日までの22日間、各3泊4日で7次にわたり大船渡入り。ほか14都道県の援助隊と連携し消火、延焼阻止、後方支援などさまざまな任に当たった。「炎が波のように迫ってきた」「水利確保が難しく、背負い式水のうでの活動を余儀なくされた」「ほぼ不眠不休で取り組んだ」「燃え尽きた民家を何棟も目の当たりに」−。報告会で、現地の生々しい惨状を振り返った職員たち。急峻な地形と強風、くすぶる火だねが消火活動を阻み、時折雪が舞う厳しい寒さにも悩まされたという。
ホールに響く演奏と歌
いずれも栗原市にある迫桜高吹奏楽部、合唱部と岩ヶ崎高吹奏楽部の合同定期演奏会が25日、市若柳総合文化センターで開かれた。会場には家族や友人が多く集まり、青春真っただ中の部員が届ける演奏と歌声に聞き入り、温かい拍手を送っていた。選曲や演出にこだわって準備を進めてきたという迫桜高吹奏楽部(部員数6人)と岩ヶ崎高吹奏楽部(同8人)。この日は校歌やヒットソングを織り交ぜ、最後は合同演奏で締めくくった。迫桜高合唱部(同5人)は一時、部員ゼロと廃部の危機にあったが、3年生が入部しけん引し続けてきた。その苦労を知る保護者の中には、透明感ある歌声に涙ぐむ人もいた。
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