全校生徒で田植え大会

色麻町の加美農業高は23日、同校実習農場の水田で「全校田植え大会」を開いた。晴れ渡った空の下、生徒144人が協力しながらササニシキの苗を手植えし、植え付けの美しさなどを競った。全校田植えは、農作業が機械化される以前、生徒総出で田植えに励んだ名残ともいわれ、創立125年の歴史を持つ同校の伝統行事となっている。現在は農業教育の一環として、動植物を大切にする心を育むことを目的に実施している。〝競技〟でもある同大会は、農業科、農業機械科、生活技術科の各学年(クラス)対抗戦。苗を植え付ける美しさや丁寧さ、協力態勢などの項目で審査し、上位3クラスが表彰される。
活躍の場広げる学生消防団

大崎市は22日、宮城誠真短大(同市古川)の1年生10人を学生消防団員に任命した。市消防団と連携し、さまざまな場面で「火の用心」思想の普及啓発に取り組んでもらう。市役所で辞令交付式があり、市消防団の内田博美団長は「勉学と消防団活動を両立し、本市の火災予防に奮闘してほしい」と訓辞。また祝辞で、吉田祐幸副市長は「消防団員数が減少傾向下、心身共に若き皆さんの力添えが頼もしい」、板垣英明古川消防署長は「大崎広域消防本部管内では昨年、火災発生件数が過去最少だった。引き続き協力を」とそれぞれの言葉で激励した。1人ずつ辞令と活動服を受け取り、気合をみなぎらせた学生たち。代表宣誓した浅野舜弥さん(18)=同市古川=は「自分自身、消防団に関わるのは初めて。みんなで頑張って地域を盛り上げたい」と意気込んだ。
「流域治水」実現へ連携強化
河川流域自治体などでつくる江合・鳴瀬・吉田川水系改修促進期成同盟会と鳴瀬川総合開発促進期成同盟会は23日、アインパルラ浦島(大崎市古川)で本年度の合同総会を開いた。連携強化と国、県への要望活動で「流域治水」実現を目指す。「江合・鳴瀬・吉田川水系改修」事業は関東・東北豪雨(2015年)以降7年間で3度の大規模水害に見舞われたのを踏まえ、災害復旧と堤防強化が中心。これまで国側は吉田川など計36河川、鳴瀬川水系多田川など計7河川を「特定都市河川」に指定し、流域治水関連法に基づく抜本的対策を進めている。一方、「鳴瀬川総合開発」事業は鳴瀬川水系筒砂子川上流への鳴瀬川ダム(加美町)建設が大きな柱。17年に事業着手し36年度内完成を見込む。ダム機能は①洪水調節②流水の正常な機能維持③かんがい④発電-と水系の治水、利水両面に及ぶ。
飲酒運転根絶誓う
県北部エリアの59郵便局は21日、警察署に「飲酒運転根絶誓約書」と局社員計758人の署名簿を提出する取り組みを始めた。大崎地方では23日、大崎市岩出山、鳴子温泉両地域の6局がトップを切って鳴子署に提出し、力を合わせて飲酒運転をなくすことを誓った。仙台育英高生3人が亡くなった多賀城市RV車飲酒運転事故(2005年5月22日)をきっかけに県が定めた「飲酒運転根絶の日」(5月22日)に合わせ、昨年から行っている取り組み。この日は鳴子郵便局の田中幹郎局長と古川郵便局の髙橋新和総務部長、尾形満総務部課長が鳴子署を訪問。田中局長が誓いの言葉を読み上げ、誓約書と6局58人分の署名簿を菅原貴弘署長に手渡した。誓約書と署名簿の提出は、27日に古川署管内、28日に加美署管内、29日に遠田署管内でそれぞれ行われる予定。
認知症を知り学ぶ
認知症に関心を寄せる人が気軽に集う場「としょカフェ」が23日、大崎市図書館で開かれた。介護食やおむつ、市内の対応事業所を紹介したほか、関連図書を貸し出す特設窓口も開設。オカリナ演奏もあり、来場者はゆっくり見学し、説明を受けていた。としょカフェは、市、古川地域包括支援センター、市図書館が年4回、同館で開催。会場には専門家がおり、困り事などを相談できる。展示した介護食は、味と栄養は変わらないプリン状のおかず、医療保険が適用される高栄養の飲料など。認知症が進むと飲み込みが難しくなる一方、水分が多すぎるとむせ込みやすくなるといい、市栄養士会の西山裕子さん(管理栄養士)は「食べる楽しみは大きい。その人に合った食事作りをサポートしたい」と語った。
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