2025/05/17


切込焼の最高峰2作品

 加美町宮崎の切込焼記念館で、開館35周年記念イベント「切込焼 美の双璧展」が開かれている。江戸時代に作られた切込三彩、染付作品の最高峰といわれる作品が展示され、訪れた人の目を引き付けている。来年3月29日まで。切込焼は、江戸後期から明治初期にかけて全盛期を迎えた同町切込地区の伝統工芸品。創始が不詳のため幻の焼き物といわれ、仙台藩の御用窯として上質な製品を焼く一方、庶民向けの日用器も生産していた。藍色を基調とした染付や独特な文様が特徴。最高峰の2作品は、開館35周年に合わせるように、寄贈などを通して同館に〝帰還〟したという。中国の高級磁器「祥瑞」をほうふつさせる高さ20㌢ほどの徳利一対「祥瑞手染付山水文瓢形徳利」は、伊達家に献上する御用器に使用されていた「大白の石」で作られたとみられ、ひょうたんを模した優美な曲線、白い地に藍色で幾何学的文様や中国絵画風の楼閣山水などが描かれている。「三彩蓋付大壺」は、総高約44㌢の切込焼の大つぼ。トルコブルー、茄子紺、白の三色の釉薬で彩られ、切込三彩の名品として、昭和30年代末ごろから展覧会などで披露されてきた。旧一迫町出身の政治家、菅原英伍(1886~1964年)コレクションの一つで、身内から寄贈された。

自転車の安全利用へ

 県警が取り組む「自転車等の安全利用推進運動」(5月1~31日)の街頭啓発と取り締まりは15日朝、県内一斉にあり、古川署も古川工業高(大崎市古川北町)周辺で生徒、地区交通安全協会と合同啓発活動を繰り広げた。同校の生活安全委員36人を含む50人余りが参加。校門と学校近くの交差点に陣取り、自転車利用者へ「自転車もハンドルを握ればドライバー」のチラシを手渡しながらヘルメット着用、横断歩道での歩行者優先、乗車中のスマートフォン操作禁止を呼び掛けた。校地内の駐輪場では施錠チェックも実施した。

鬼首の暮らし深掘り

 大崎市の鳴子温泉郷観光協会はこのほど、「素ローカルなるこ文庫 鬼首−山と暮らす日々」を発行した。地元情報誌「素ローカルなるこ」の取材資料を未発表分も含めて再構成したもので、雪深い鳴子温泉鬼首での暮らしを深掘りしている。素ローカルなるこは、2006年の市町合併、大崎市誕生を機に、鳴子温泉地域をありのままに知ってもらおうと、同協会が制作した小冊子で、22年までに20号を発行。住民約200人を取材し、歴史や文化、温泉、街並みなど、地域の「ヒト、モノ、コト」を幅広く紹介した。同文庫は鬼首地区の農業、高橋敏幸さん(1926~2015年)、妻五十子さん(1930~2022年)、長男一幸さん(1950~2023年)への、06年から14年まで7回にわたる取材を取り上げた。「家族」「生活」「仕事」「米作り」「山の恵み」「ものづくり」のテーマに分け、鬼首の暮らしをインタビュー形式で掲載した。

 

全日制の定員40人減

 県教育庁は15日、2026年度公立高校入試の概要を公表した。それによると、定員は全日制、定時制両課程合わせて1万4360人で、全日制が本年度から40人減る。学科改編では、岩ヶ崎高普通科のコース制を廃止し、生徒の柔軟な進路選択を図る。少子化を踏まえ、塩釜高の2キャンパス制を廃止し、普通科の定員を現行の6学級240人から5学級200人へ減らす。岩ヶ崎高は、普通科の文系教養コースと理系教養コース各1学級(定員各40人)を普通科2学級(定員80人)に改編する。定員のうち、全国から募集する中新田高の定員は5人程度とする予定。

 

夏の夜空彩る大輪5000発

 約5000発の花火が夜空に咲く「おおさき花火大会2025」が8月2日、大崎市古川の江合川河川敷(江合川橋下流)で開かれる。一般観覧会場は午後6時開場で、打ち上げは同7時半から。一般社団法人おおさき青年会議所(おおさきJC)主催、大崎タイムスなど後援。おおさきJCは7日、同市古川台町の商業施設「リオーネふるかわ」駐車場前に看板を設置し、集まった会員14人が花火大会をPRした。メインテーマは「光の架け橋~希望の夜空へ~」。