伝統の「宮崎獅子舞」披露

加美町宮崎地区で3日、700年以上の歴史を誇る郷土芸能「宮崎獅子舞」(町指定無形民俗文化財)が披露された。地域住民らが見守る中、家内安全や無病息災、五穀豊穣などを祈願して舞った。宮崎獅子舞は熊野神社春季例大祭「神輿巡幸」で行われるもので、1320(元応2)年の神社創建時から伝わる伝統芸能。春の風物詩となっている。笛と太鼓のお囃子に乗って少年2人が太刀と長刀を振って場を清め、続いて2人立ちの獅子と、獅子と戯れ捕らえようとする「山の神」が八つの演目を演じる。獅子をからかうように戯れる黒い仮面を着けた山の神の舞踊は滑稽味にあふれ、「どどん」という太鼓の音と獅子の「ぱくっ」と口を開けるしぐさから、地域住民は「どどんこぱっく」の愛称で親しんでいる。
古川黎明高 生徒が留学生と交流

ティータイムで国際交流-。古川黎明高の生徒たちが4月28日、大崎市立おおさき日本語学校(同市古川)を訪れ、探究学習で開発、商品化した「ナスンドケーキ」を留学生と地元住民に振る舞った。規格外の地場産「古川なす」を洋菓子店との連携でパウンドケーキに。フードロス削減にとどまらず食のバリアフリーにも配慮し、ハラルフードと同じく豚由来の成分もアルコールも不使用。この日は一口サイズに切り分けて「召し上がれ」。インドネシア出身でムスリムのサイド・プラナ・プトラさん(25)は「安心して食べられる」と笑顔で丸かじり。
大崎中央 県大会へ
第19回春季県高校野球北部地区大会は5日、大崎市鹿島台中央野球場で二次予選2試合を行い、大崎中央が東北学院榴ヶ岡を下し、2大会ぶりに県大会進出を決めた。古川は富谷に3-5で敗れ、県大会の切符を逃した。
全労連系がメーデー集会
全労連系の第96回メーデー大崎地方集会が1日、大崎市の古川三日町公園で開かれた。集会には全労連系労組などから主催者発表で約70人が参加。大幅な賃上げなどを求めメーデー宣言を採択したほか、デモ行進も行った。メーデー実行委員会の柴田義弘委員長代行があいさつし、「生活必需品が値上がりしたが賃金はそれを上回っておらず、暮らしは悪化している。消費税減税など皆さんで声を上げよう」と語った。日本共産党北部地区委員会の杉浦謙一委員長も「消費税を一律5%に引き下げ、財源は大企業優遇税制廃止、軍事費削減などで確保できる」と訴えた。
書を目と耳で味わう
地元出身の書家・加藤翠柳が作品の題材にした詩について語り合う「おしゃべりな鑑賞会」が4月29日、大崎市民ギャラリー・緒絶の館で開かれた。加藤らの作品を紹介した企画展「スタートをきるあなたへ贈る言葉展」の関連イベント。作品の題材となった詩を学芸員の井上瑠菜さんが朗読し、参加者は書を目と耳で味わい感想を述べ合うという試みで、10人ほどが参加した。加藤の作品「筍(たけのこ)の太きは~入選発表を見て~」の前では、参加者から「風になびくような動きを感じる構図」「文字がある黒い部分は入選者、下の余白は腐葉土かな」という声が。余白を惜しむように文字が詰め込まれた野口英世の母・シカの手紙には、胸を熱くする人も多かった。
空き家率 県北部で急増
県はこのほど、国の「住宅・土地統計調査」(2023年10月1日時点)の県内状況をまとめた。空き家率は県全体で12・4%と、5年前から0・4㌽上がっただけだが、栗原市は4・7㌽、大崎市は2・3㌽など県北部で軒並み急増。高齢化率の上昇で今後も高まる恐れがあり、官民を挙げた対策が求められそうだ。
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