2024/4/13


ミズバショウ見頃も・・・

 里山の風物詩に異変-。かれんな姿で「白い妖精」と呼ばれるミズバショウが加美町西部の荒沢湿原で見頃を迎えた。県内屈指の群生地だが数、大きさとも例年より控えめ。関係者は「暖冬の影響かも」と首をかしげる。船形連峰の山裾に広がる湿原は「約5万株」をうたうミズバショウ群生地。春彼岸ごろ顔をのぞかせ、その1~2週間後に見渡す限り「妖精」たちであふれるのが恒例だ。しかし今春は4月に入ってもまだつぼみがちらほらといったところ。管理する荒沢自然館が「五分咲き」の看板を掲げた10日、訪れた見物客から生育具合を心配する声や、「撮影ポイントを探すのがひと苦労」とアマチュアカメラマンのため息も漏れた。

平安の舞で豊作祈る

 国指定重要無形民俗文化財「小迫の延年」が7日、栗原市金成の白山神社で開かれた。県内外から見物人やアマチュア・プロのカメラマンが訪れ、境内で繰り広げられる平安絵巻を楽しんだ。延年は、平安時代から室町時代にかけて僧侶や稚児が寺院で演じていた遊園舞台の総称。小迫地区では毎年4月第1日曜日に白山神社の例大祭で演じられている。祭りの無事と豊作を祈願する「献膳」、野舞台を清める「獅子舞」、坂上田村麻呂が戦勝を祈願したとされている「入振舞(長刀舞)」など7演目が行われた。この中で、豊作を願って舞う「田楽舞」では、舞い終わると観衆に花笠が投げ込まれ、クルミの木の皮で編まれた花笠を奪い合う人で騒然となった。

空き家の発生予防へ

 人口減少などに伴い全国的に深刻さが増す空き家問題。適切に管理されないことで景観や衛生面の悪化を招くなど、周辺への悪影響も社会問題化している。そうした空き家の発生を予防しようと、大崎市松山まちづくり協議会生活環境部会はこのほど、冊子「空き家対策」を作製した。同部会は昨年、市松山総合支所に寄せられる相談の中で空き家に関する件数が一番多いことを知り、1年かけて空き家の関連資料を収集。国や県、市、関係機関に問い合わせするなどして冊子製作に取り組んできた。冊子は、A4サイズの紙ファイルに関連資料やパンフレットなどをまとめた手作り。約50ページにわたり、空き家の現状や相続登記、市の空き家バンクや相談センター、空き家の活用方法などの資料が収められている。70部作成し、各行政区長に配布した。

 

防災食をレンジ調理

 大崎市古川清水に工場がある防災食メーカーの尾西食品(東京)はこのほど、電子レンジでも調理できるアルファ米「レンジ+(プラス)」シリーズの新商品「きのこごはん」「たけのこごはん」を発売した。これまでは湯か水を注いで食べていたが、水を注いだ後に電子レンジで3分温め、3分蒸らす方法を追加。食味を上げて日常で食べやすくした。賞味期限はいずれも5年半。アレルギー物質28品目は使っておらず、NPO法人日本アジアハラール協会から「ハラール認証」も取得した。

 

スピード〝ゆるめ〟てネ

 県境に「ゆるキャラ」勢ぞろい-。宮城、山形両県を結ぶ国道347号鍋越峠付近で10日、加美、尾花沢両警察署合同の交通安全キャンペーンがあり、ご当地の人気者たちが安全運転を呼び掛けた。かみ~ご(加美町)、かっぺい(色麻)、カモンくん(山形県警)、振子万造&振子真愛(尾花沢署)、雪ごろう(尾花沢市)、交通安全とらじろう(大石田町)の各個性派キャラクターが国道沿いにずらり。運転手に啓発チラシを手渡したり、決めポーズで愛嬌を振りまいたりする姿はインパクト十分で、両署員と自治体、交通安全団体の関係者が「とても目立つ。効果抜群」と絶賛するほど。日ごろ時間に追われる長距離トラックも、思わず速度を〝ゆるめ〟ていた。

 

技能取得に向け意欲

 県立大崎高等技術専門校(大崎市古川米倉)の入学式が11日、同校であり、22人が電気と木造建築の技能者を目指し訓練を開始した。同校は電気科(訓練期間1年)、木の家づくり科(同2年)の2科を置き、電気工事、大工への就職、転職を希望する人へ技術指導を行っている。本年度入学したのは電気科9人、木の家づくり科13人で、高校新卒者のほか、転職を目指す人もいる。式では一人一人の氏名が読み上げられた後、横谷光俊校長が入学を許可し「必要な知識、技能を学び、活力ある地域社会の担い手になってほしい」と式辞。

 

無事故で人生バラ色に

 美里町特産バラを配って交通安全を呼び掛けるキャンペーンが10日、同町の農産物直売所「花野果市場」であった。交通事故を起こさずに〝バラ色の人生〟を送ってもらおうと、歩行者優先や自転車安全利用を訴えた。「今日も無事故で『バラ色』人生作戦」と題し、遠田地区交通安全協会南郷支部が主催。同支部のほか、町や遠田署から計20人余りが参加した。赤や白、黄色のバラ100本のほか、横断歩道での歩行者優先や自転車利用時のヘルメット着用を呼び掛けるチラシを配り、「交通安全に気を付けて」と訴えた。買い物客は、思わぬプレゼントににっこりして受け取った。

 

台湾花蓮縣の寄付受付

 栗原市は10日から、ふるさと納税サイト大手「ふるなび」を通じて台湾地震の代理寄付の受け付けを始めた。寄せられた善意は、岩手・宮城内陸地震から交流があり、今回甚大な被害を受けた花蓮縣に送る。ふるさと納税を活用した台湾地震の代理寄付の取り組みは国内で初めて。

 

満開のサクラ写真でも

 栗原市栗駒の写真家、佐々木勝行さん(79)が撮影した満開のサクラの写真が、同市栗駒の尾松郵便局に展示されており、郵便局を訪れた近隣住民を楽しませている。30日まで。佐々木さんは地元の写真クラブ「駒美会」に所属。県内外各地を訪れ、自然豊かな風景を背景に鉄道写真を撮影する〝撮り鉄〟で知られている。郵便局には、秋田県大仙市の満開のサクラ並木の中を走る秋田新幹線を捉えた写真が展示されている。高速で走る列車と淡いピンク色のサクラ並木が絵のように表現されている。残雪の栗駒山を背景に満開のサクラを収めた写真も展示された。